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すべて実名!日本の有名企業50社「これから偉くなる人」はこの人だ!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40031
2014年08月12日(火) 週刊現代 :現代ビジネス
総力調査トヨタ パナソニック 東芝 ANA 野村證券 キリン 三菱東京UFJ銀行ほか
社内でも取引先でも、付き合う人間を間違えると大変だ。信頼していた人物がある日突然、飛ばされたり、リストラされたり。でも、この人たちは大丈夫。日本の会社を引っ張っていく人がここにいる。
■リアル「半沢直樹」の将来
三菱東京UFJ銀行には「半沢直樹」がいるという。
「実は原作者の池井戸潤さんは旧三菱銀行の出身で、その同期に『半沢』淳一氏がいたんです。
二人は'88年の入行で、まさにドラマの原作となった『オレたちバブル入行組』。池井戸さんは'95年に退職されていますが、一方の半沢さんは順調に出世を続け、千住中央支店長などを経て、今年6月に持ち株会社『三菱UFJフィナンシャル・グループ』の執行役員に昇格しました」(三菱東京UFJ銀行関係者)
半沢直樹が「やられたらやり返す、倍返しだ!」と啖呵を切って、上司の理不尽な仕打ちを跳ね返していく様は痛快で、ドラマは社会現象を巻き起こした。
とはいえ、そこはフィクション。実社会で「偉くなる人」はひと味違う。
「筋を通す人ですが、上司に楯突くことはさすがにありませんよ(笑)。会社の中枢を担う経営企画畑を長年歩み、最年少で役員に就任。将来的には銀行頭取か持ち株会社社長、いやその両方を歴任することだってありえます。池井戸さんも身近にいる『出世頭』から名字を借用したのでしょう」(同関係者)
本誌は今回、17業種50社の「出世頭」について徹底調査を行った。すでにある程度のポジションについているが、その地位にとどまらず、ゆくゆくは会社のトップを担いうる人材をピックアップ。その実名をリストにした。各業界の「これから偉くなる人」はどのような人物か。早速紹介していこう。
前出のドラマ『半沢直樹』でも描かれたように、メガバンクでは合併前の出身行ごとに派閥が形成され、主要ポストを巡ってつばぜり合いが繰り広げられる。
三井住友銀行では'86年入行組の台頭が著しく、旧三井出身の中川堅悟氏と旧住友出身の中島達氏がしのぎを削る。
「ともに両行のエースと言われた人材です。とりわけ、中川氏は現場の経験も豊富で、三井住友銀行全体でも『法人営業のエース』と言われるほど。ウチのトップの条件は、企画部門、法人営業、海外勤務の3部門を経験するのが必須と言われますが、香港支店勤務の経験もある中川氏はすべてを兼ね備えています」(三井住友銀行中堅行員)
銀行業界でネガティブに捉えられがちなのが「出向」だ。ドラマでも半沢直樹は最後、子会社の証券会社へと出向になる。みずほ銀行で「メガバンク初の生え抜き女性役員」に就任した'86年入行の有馬充美氏は、かつてグループ会社への出向を経験している。
「安倍政権は女性の活用を国策に挙げていますが、有馬さんは女性だからというわけではなく、旧第一勧業銀行出身のエースとして誰もが抜擢に納得する人材です。温厚ですが、とにかく頭が切れる。みずほ証券には管理職として出向し、M&A分野などの知識を幅広く身につけ、部下からも慕われています」(みずほ銀行中堅行員)
有馬氏が身を置いた証券業界では、バブル期に「ガリバー」と呼ばれた野村證券が巻き返しを図る。
「リーマン・ブラザーズ買収後の大リストラが一段落して、攻めの姿勢に転じ始めました。キーマンとなるのは、同社の業務の柱である営業部門、投資銀行部門、トレーディング部門それぞれのトップ。なかでも野村ホールディングス営業部門CEOの森田敏夫氏は、アクの強い営業マンが多い野村證券にあって上司と部下からの信頼も厚く、個人投資家を対象にするリテール業務の改革に尽力しています」(野村證券社員)
日本の屋台骨を支えてきた製造業に目を転じてみると、業態の変化とそれに伴う人事が目につく。中国や韓国といった新興国のメーカーに追い上げられている「ものづくり」の現場で評価されるのは、これまでの成功体験ではない。これから先にどのような新しいものを生み出すのか、だ。
たとえばトヨタ自動車では、従来の自動車作りに加えて、ITとの融合が研究されている。それが友山茂樹氏が進める「車のスマート化」だ。車とインターネットを接続することで事故を減らし、より快適な運転を実現できるという。
パナソニックはすでに「松下電器」の屋号を捨てて久しいが、その業態も白物家電から完全にシフトした。同社が今後の経営の柱に据えているのが、車載機と住宅だ。同社幹部社員が話す。
「車載機はオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社が開発し、トヨタとも共同研究をしています。住宅はエコソリューションズ社が中心。将来の社長はこの両社いずれかの役員を経験した人間から誕生するのは間違いないでしょう。有望なのは、エコソリューションズ社の山田昌司氏です。山田氏は住建総合技術センター長時代に樹脂製のトイレ『アラウーノ』を開発し、TOTOとINAXの寡占状態だったトイレ市場に割って入りました。昨年、常務に昇格し、順調に出世の階段を登っています」
■安倍総理に食い込むANAの豪腕
日本はこれから少子高齢化がさらに進み、人口が減少していくことは間違いない。そんな国内市場に見切りをつけ、国際競争に打って出て成功を収めつつあるのが、孫正義氏率いるソフトバンクだ。一代で世界的な通信会社を作り上げた孫氏の眼鏡にかなう人物などいるのだろうか。
「孫氏はまだ56歳で、引き続き第一線で活躍するでしょう。社長交代があるとすれば、孫氏に不測の事態が起こったときしか考えられない。その際に名前が挙がるのは、ソフトバンクモバイル専務の宮川潤一氏とヤフー副社長COOの川邊健太郎氏の二人です。宮川氏は『ヤフーBB』事業を成功させ、また、ソフトバンクの携帯電話基地局ネットワークの整備を進めた。孫氏からの信頼は厚い。川邊氏はヤフーニュースをヒットさせて、ヤフーをポータルサイトのトップに育て上げた若手実力者です」(全国紙放送通信担当記者)
ANAもまた海外戦略を活発に推し進めている。その軸となるのが、羽田空港のさらなる国際化だ。
ANAホールディングス執行役員調査部長の石坂直人氏は「政治力」を最大限に活用して、羽田空港国際線の発着枠をもぎ取り、JALに苦杯を嘗めさせた。
「空運業界は政治色の強い業界です。新規の路線枠を獲得するのにも政界工作がものを言います。破綻したJALは民主党政権時代に、京セラ創業者の稲盛和夫氏が送り込まれたため、民主党色が強い。
一方のANAは自民党と親密な関係にあります。なかでも石坂氏は安倍総理と一緒にゴルフをするなど、政権と非常に近い。羽田空港の新規発着枠でもJAL5枠に対し、ANA11枠という勝利に導いた最大の功労者です」(経済ジャーナリスト・須田慎一郎氏)
もちろん、今は政界工作だけで企業経営がうまくいくほど甘い時代ではない。国内のライバル企業だけではなく、世界のエアラインとの競争に打ち勝たなければ、未来は切り開けない。
■『淡麗』『氷結』を作った男
ここからは社内外で「偉くなる人」「次世代のエース」として名前が挙がったご本人に登場してもらおう。
ANAマーケティング室ネットワーク部長の浅田康夫氏が同社の未来を語る。
「今後の成長戦略の肝は、国際線でどのようなシナリオを描き、実現するかです。これまでは海外の方に日本に来ていただくという戦略が主流でした。しかし、そこから一歩進んで、海外からのお客様に国内線を利用していただくことを考えなければいけません。そのために国際線と国内線をネットワークでつなぐことが重要になってくるのです」
現在、アジアではシンガポールや韓国がハブ空港として存在感を増している。格安航空会社も着実に顧客のニーズを獲得しつつある。そのなかで勝機はあるのか。浅田氏が続ける。
「アジアを制するために、'20年の東京オリンピックはわれわれにとって大きなビジネスチャンスになります。さらに今後15年先を見据え、'16年度から旅客機を70機、総額1兆7270億円かけて購入します。
われわれのライバルは同業他社に加えて、実は『人が動かない』ということ。家でパソコンの前に座っている消費者に、どうやって家から出てもらうか。消費者にモチベーションをもたらすのは、一企業では難しいですから、異業種とのコラボレーションはますます増えていくでしょう」
究極の「異業種コラボ」と言うべきか、飲料大手のサントリーでは創業家の佐治信忠会長がローソン会長の新浪剛史氏を後継指名して世間を驚かせた。同社ではいずれ、同じく創業家出身の鳥井信宏氏に「大政奉還」されると見られるが、飲料・食品業界には生え抜きの人材がいないのだろうか。そんなことはない。本誌はキリンで次代を担う逸材を発見した。
キリンビール企画部SVプロジェクトリーダーの和田徹氏は、これまでに『キリン淡麗』『氷結』『キリンフリー』を手がけた。俗に「千三つ」(1000個の新商品のうち、3つしか生き残らない)と言われる商品開発で圧倒的な実績を残し、ライバル社もその一挙手一投足に注目する。
「私のなかにある信念は『100年ブランドを作る』ということ。他社さんがヒット商品を出したから真似しようという発想って、結局は相対的なビジネスじゃないですか?私はそういうことにあまり興味がないんですよ。むしろ自分の中に『絶対的な消費者』を見つける。そうすれば利益は、結果としてついてくるものなんです。
もう一つの信念は、『世界平和』。お酒で世界平和なんて、と笑われるかもしれませんが、私にとってこれは重要なキーワードです。'06年に福岡県で飲酒運転の事故がありましたよね。そのニュースを見て、とにかく飲酒運転はなくしたいと思い、開発したのが『キリンフリー』です。世界が平和になってほしいという願いから、シューマッハがF1のピットで飲んでもコースに戻れるようなノンアルコールビールを作りたいというコンセプトで始めました。私には商売のための道具を会社に提供するという考えはないんです」
現在、和田氏が取り組んでいるのが、「ビールの復権」だという。キリンは今秋から中長期的なスパンで「スプリングバレーブルワリー」プロジェクトを展開する。手法にこだわって少量しか生産しない「クラフトビール」のブランドを立ち上げるという。
和田氏が続ける。
「今はビールが『オヤジ文化』の代表選手みたいな扱いで、過小評価されていると思うんですが、本当はもっとポテンシャルがある。ビールって同じ味しかしないと思われがちですが、実は一口に『一番搾り』といっても、作られた工場や年で味に個性があるんです。
だったらそれを『可視化』したほうがいいんじゃないかと思いまして。キリンビールは工場で朝から晩まで鍋でグツグツ麦を煮ているような『ビール馬鹿』の集団ですから(笑)。作り手や素材のこだわりが浮かんでくるビールを作って、ビアルネッサンスを起こしながら一緒に楽しんでいければいいなと考えています」
■外部から来た救世主
ビールに限らず、これまでのブランドイメージの殻を破るのは、並大抵の努力では成功しない。そこで企業は「外部の血」を頼ることもある。国内化粧品大手の資生堂がそうだ。
同社は'09年に日本コカ・コーラから杉山繁和氏をヘッドハンティングした。杉山氏は現在、同社執行役員として国内化粧品事業のマーケティングを担当する。
ちなみに、資生堂は今年4月に日本コカ・コーラの社長と会長を歴任した魚谷雅彦氏を社長として招聘したばかり。杉山氏はかつての上司と資生堂で再会したわけだ。
「今までの資生堂は屋号で商売をしてきたと思うんです。資生堂という名前でお客さまが手に取ってくださった。しかし、現在はお客さまの求める価値が多岐にわたっていて、屋号だけではニーズに応えるのが難しくなってきました。これからは資生堂のそれぞれのブランドごとに役割をすみ分けていかなければならない。逆に言えば、これまでそれが十分にできていなかったので、今後成長が期待できると思います」
具体的なアイデアも聞いた。杉山氏が続ける。
「美容という観点から見れば、資生堂は化粧品が中心ですが、たとえばパナソニックさんは美容機器を作られていますよね。そこでコラボができるかな、と。'20年には東京オリンピック・パラリンピックがありますし、マラソンを走る女性など、アクティブな方も増えてくると思います。これまで化粧品というと静的なイメージでしたが、動的な方向で、スポーツメーカーとコラボを組んだりとか。
資生堂の社員と話していると、会社の歴史を語る人が多いんです。輝かしい過去があってよかったと思う反面、そのモデルをただ踏襲していては企業として成長していけない。社員に好奇心をもって新しいことにチャレンジしてもらうことが私の使命です。マーケットは無限なんですから」
外部からのヘッドハンティングも盛んになり、企業の吸収・合併も珍しいことではなくなった。ゲーム業界も合従連衡が進む。バンダイとナムコが経営統合に踏み切ったのは、'05年のことだった。バンダイナムコホールディングスが発足し、ゲーム事業はバンダイナムコゲームスが、アミューズメント施設などの事業はナムコが受け皿となった。同社IP施設営業部ゼネラルマネージャーの黒田泰造氏は、キャラクタービジネスと飲食事業の組み合わせで新規顧客を発掘する。
「アニメは日本が世界に誇る文化です。今、私が担当している『キャラクロ』というのは、アニメの世界観と飲食業をドッキングさせた施設。完全予約制で抽選平均倍率が10倍程度の人気を保っており、来季も今の倍くらいの売り上げを目指しています。実は今年3月まで、私は東京・池袋の『ナンジャタウン』の町長だったんです。全国から餃子の名店を引っ張ってきて、かつゲームやアニメのキャラクターを活用し、アトラクションではご家族で楽しんでいただく。定年まで町長をしていたかったんですが、それは会社が許してくれなくて(笑)」
これまでに登場した人物に共通するのは、彼らは「出世」のために働いているわけではないということ。自分が納得できる仕事を追い求める結果、彼らは「偉くなっていく」のだ。
本文で紹介しきれなかった企業と人物は表にまとめたので、ご覧いただきたい。日本経済の停滞を吹き飛ばす人材の存在に、気持ちも晴れやかになる。
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