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中国自動車部品市場 日系メーカーなどの独占に問題
人民網日本語版 2014年08月11日08:22
国家発展改革委員会の李朴民秘書長(事務局長)は6日に行われた定例記者会見で、日系の自動車部品・ベアリングメーカー12社に対する価格独占についての調査が完了し、それぞれ法律に基づいて処分を下す方針であることを明らかにした。中国新聞網が伝えた。
今回調査の対象になった日系の自動車部品12メーカーは、部品やベアリングの価格を独占した疑いがあるとされた。日本からの投資を受けた国内の合弁完成車メーカーや日本資本独資の完成車輸入企業は、今回の調査では「シロ」とされた。「反独占法」に基づき、12メーカーにはそれぞれ1億元(1元は約16.5円)以下の罰金が科されることになる。
▽日系部品メーカーの価格操作には先例あり
日系部品メーカーは部品価格を操作したとして、かつて米国や欧州で独占調査を発動されている。今年2月にはタイヤメーカーのブリヂストンが、自動車部品の販売価格を操作したことが米国の「反独占法」に対する違反行為であることを認め、米国司法省に4億2500万ドル(1ドルは約102円)の罰金を支払うことに同意した。
2013年11月には、同じく日本のタイヤメーカー・東洋ゴムが価格独占に関わっていたことを認め、1億2千万ドルの罰金支払いに応じた。同省によると、1996年から2012年までの間に、同社は米国でトヨタ、日産、富士重工に防振ゴム製品を販売した際、関連の入札で各社と示し合わせてたびたび価格操作を行った。06〜10年には、別の自動車部品の販売でも同じような行為がみられたという。
日系部品企業は中国でいつも同じようなやり方をする。消息筋によると、発展改革委が今回発表した日系12メーカーの独占は、クライスラーやアウディが行った「第三者への製品転売価格に制限を加えることに合意した縦方向の独占」とは異なり、「横方向の独占」といえるもので、たとえば入札の過程で複数の企業が密かに示し合わせて、1社が低い入札価格をうち出すと、他社がそれより高い価格をうち出すという方法で、順繰りに落札するというものだった。
▽日本の自動車部品は世界トップレベル すべての車に日本の「血」が流れている
2011年3月11日に発生した東日本大震災により、日本の自動車部品が品不足となり、ドイツのメーカーは生産停止に追い込まれた。当時、米国の関連機関が予測したところでは、日本の地震で生じた部品不足により、世界の自動車産業の生産は約30%減少した。
自動車情報週刊紙「オートモーティブニュース」が発表した2013年の世界自動車部品サプライヤー上位100社番付のうち、日本メーカーは29社、米国メーカーは25社、ドイツメーカーは21社で、中国メーカーは1社だけだった。グローバル自動車産業は日本製自動車部品に対する依存度が高く、このことが日系メーカーが価格操作をして価格独占をはかろうとする誘因となった。
日本には力強い自動車部品産業がある。自動車製品が大量に使用する電子部品分野で、電子産業の発達した日本は電子チップ、電子部品の生産で世界的に独占的な地位にあり、半導体や集積回路といった高付加価値の自動車コア部品市場をしっかり押さえ込んでいる。また自動車産業のいわゆる「アフターマーケット」と呼ばれる車載電子システム、ディスプレーなども、基本的に日系製品の天下だ。
中国は日本製自動車部品に対する依存度が高く、13年の日本からの自動車部品輸入額は95億8千万ドルで、自動車部品輸入全体の27%を占めた。自動車部品の輸入額そのものはドイツを下回るが、日本のコア製造技術は明らかに強みがあり、円安の影響を差し引いても、日本部品が各部品の輸入全体に占める割合はトランスミッションやクラッチがいずれも45%に達し、制動装置は33%に達し、日本はコア部品の輸入でドイツをはるかに上回る。
▽外資の部品独占が自動車市場の「横方向の独占」を深刻なものに
おおまかな統計によると、13年末現在、外資系独資・合弁自動車部品メーカーはエンジンマネージメントシステム(EMS)、エアバッグ、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)、三元触媒コンバーター、電動サンルーフ、空調システム、座席の設置、パワーウインドウ、車内灯システム、オートマチックトランスミッション、高圧燃料ポンプなどのシステム・部品をめぐり、基本的に75%を超える市場シェアを獲得している。
自動車市場が成熟した国では、部品への投資が完成車への投資を上回るのが常だ。中国の自動車部品への投資規模は長年にわたり完成車への投資の40%前後という状態が続いている。完成車を重視し、部品を軽視する思考は、部品への投資規模を完成車への投資規模に及ばないものにすると同時に、部品への投資の増加ペースを完成車への投資の増加ペースよりも遅いものにしている。エンジンやシャーシなどの重要部品を含む部品全体への投資水準の低さは、中国自動車産業チェーンの健全な発展を制約する要因になっており、さらには自動車部品市場の独占行為を誘発する要因、独占的地位を占めた部品企業が密かに手を結んで価格を操作するようになる要因にもなっている。
部品メーカーに独占的地位をもたらす根本的な原因は、コア技術の掌握という強みにあり、技術障壁が高く、反独占の政策だけで状況を変えることは難しい。独占に反対すると同時に、中国部品企業の技術力を高めることこそが、これからの長期的な解決策だろう。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年8月11日
http://www.japanese.peopledaily.jp/n/2014/0811/c94476-8767603.html
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