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マック、仕掛けたコーヒー戦争でコンビニに惨敗 顧客流出深刻化で長いトンネルへ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140806-00010003-bjournal-bus_all#!bwHZmn
Business Journal 8月6日(水)3時0分配信
日本マクドナルドホールディングスのサラ・カサノバ社長兼CEO(最高経営責任者)は7月29日、中間決算会見で「チキンマックナゲット」を調達していた中国・上海福喜食品が使用期限切れ鶏肉を使っていた問題の発覚後、売上高が計画比15〜20%落ち込んでいることを明らかにした。現状では2014年度下半期の収支見通しが立たないとして、14年度12月期通期決算予想を取り消して「未定」とする異例の措置を取った。期初の見通しでは、売上高は前期比4.0%減の2500億円、営業利益は同1.5%増の117億円としていた。
14年12月期第2四半期(1〜6月累計)の業績は悪かった。連結売上高は前年同期比6.7%減の1210億円、営業利益は同50.3%減の35億円。期初に投入した「アメリカンヴィンテージ」シリーズやサッカーW杯関連の期間限定商品が期待外れに終わったためだ。直営店とフランチャイズ店を合わせた全店売上高は2377億円と前年同期に比べて3.9%、96億円の減収になった。
業績低迷から抜け出せないでいるところに、さらに期限切れ鶏肉の事件が追い打ちをかけ、客足が遠のいた。
「デフレの勝ち組」といわれたマクドナルドが失速した主因は、利益の源泉となる既存店売上高の減少である。カサノバ氏が社長に就任した直後である13年9月以降の既存店売上高と客数の前年同月比の推移は以下の通りである。
【既存店売上高、客数の前年同月比較】
※以下、指標名:13年9月、10月、11月、12月、14年1月、2月、3月、4月、5月 6月(単位%、▲はマイナス)
売上高:▲3.4、▲9.7、▲10.4、▲9.0、3.4、▲8.7、▲2.6、▲3.4、▲2.4、▲8.0
客 数:▲6.5、▲13.9、▲14.4、▲12.1、▲5.3、▲13.1、▲8.3、▲6.4、▲5.5、▲10.7
(「日本マクドナルドホールディングス月次セールスレポート」より)
既存店売上高は1月こそ前年同月比で3.4%増となったものの、2月以降は前年割れが続く。特に深刻なのは客数だ。13年5月から14カ月連続で前年同月を下回っており、2ケタの減少は5回を数える。
●コンビニに顧客を奪われる
なぜ、客数がこれほどまでに落ち込んだのか? パンや弁当、入れたてコーヒーなど、マクドナルドの競合商品を強化するコンビニエンスストアチェーンに顧客を奪われているのだ。コンビニが入れたてコーヒービジネスに目をつけたのは、マクドナルドのコーヒー販売が好調だったからだ。マクドナルドは08年2月に100円コーヒーの「プレミアムローストコーヒー」を発売した。発売までの4年間の販売数量は6.6億杯だったのが、100円コーヒー投入以降の4年間は10億杯に増えた。
マクドナルドで買ったコーヒーを持ってコンビニでサンドイッチを買う客が増えてきた。ならば店に専用サーバーを置けばコーヒーもサンドイッチも買ってもらえるという発想から、コンビニは入れたてコーヒーの本格展開に乗り出した。
サークルKサンクスを皮切りにローソン、ファミリーマートが入れたてコーヒーを扱い始めた。13年1月には最大手のセブン-イレブンが100円コーヒー「セブンカフェ」で参入して、持ち帰りコーヒーブームが巻き起こった。コーヒーと同時購入が圧倒的に多いのはサンドイッチだ。サンドイッチと合うコーヒーの店頭販売が広がり、状況が劇的に変わった。
2013年夏、大都市を舞台にマクドナルドとコンビニがコーヒーのテイクアウトをめぐり激しく争った。セブン-イレブンは、マヨネーズなどを工夫して従来品よりカロリーを抑えた「野菜とハムの彩りサンド186kcal」を発売。ローソンは低糖質サンドの「ブランサンド チキン&ごぼうサラダ」、ファミリーマートは具だくさんの「プレミアムサンド たまごとハムのサンド」を発売した。
コンビニ各社はコーヒーの販売で顧客の来店頻度を高め、サンドイッチで囲い込みを図った。首都圏の店舗では、朝食用としてコーヒーと一緒にサンドイッチを買う出勤途中の女性客が増えた。
一方、マクドナルドは原田泳幸社長(当時)が主導した季節限定の高価格バーガーを投入する夏の大型キャンペーンが不発に終わり、既存店の客数は13年7月が9.5%減、8月が9.3%減と大きく落ち込んだ。マクドナルドはコンビニとのテイクアウト戦争に敗れ、原田氏からカサノバ氏への社長交代につながった。
セブン-イレブンの14年3〜5月の既存店売上高は、前期比3.6%のプラス。一方、マクドナルドは14年1〜6月、3.5%のマイナスとなり、長いトンネルを抜け出せずにいる。コンビニに流れた顧客を呼び戻すためにどのような手を打ってくるのか、カサノバ氏の手腕に注目が集まっている。
編集部
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