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トヨタ自動車の4−6月期決算
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52625561.html
2014年08月05日 在野のアナリスト
理研の笹井副センター長が、自殺しました。科学者として、最後まで真実を追究する、ということを全うできなかったようです。陰謀説もでてきそうなタイミングですし、遺書の存在なども、心療内科に通うほど心神が耗弱していたにしては、非常に思いやりにあふれた内容のようです。下種の勘繰りになりますが、ディスカッションもできないほどに弱っていたなら、4通も遺書を準備したりはできず、また乱筆になっているはず。論文のプロといわれ、最後までその矜持を貫いたのか? いずれにしろ、残した功績とともに、憶測も残ってしまうのかもしれませんね。
トヨタ自動車が4-6月期の決算を発表し、営業利益が前年同月比4%増の6927億円となりました。過去最高益で、一見するとすばらしい数字ですが、詳細をみるとやや不安にさせられます。世界販売台数は0.4%増の224.1万台、北米での伸びが3%増の71万台、欧州での伸びが7%増の20.7万台。米欧の伸びに、為替の円安効果をのぞくと、実は利益率として悪化しているようにみえる。
最近、トヨタ車を購入した友人もいますが、モデル末期もあり、車輌本体価格から2割近い値引きになった、とも聞きます。販売台数で世界一、を維持するためにかなりムリをしている、また国内の販売台数の落ち込みを、何とかカバーしようと努力している様子がうかがえます。
そんなトヨタに、更なる逆風となりそうなのが、米国でサブプライム自動車ローンの調査が開始されたことです。甘い審査でローンを通す、サブプライム不動産ローンと同じような仕組みで、北米の販売台数は異様なほど高い伸びになってきました。ここに来て住宅販売も変調、株価も下がり、資産効果も見こめない中で、サブプライム自動車ローンに対する金融機関への、当局からの調査が入ったのですから、伸びが期待できた北米市場が、一気に崩れる可能性がでています。
このサブプライム自動車ローン、サブプライム不動産ローンより規模も小さく、米金融機関を破綻に導く、世界経済を混乱させるほどにはならない見込みですが、この仕組みが米雇用にも好材料だった可能性があります。サブプライム不動産ローンでもそうだったように、ローン組成企業が次々と立ち上がり、業績をのばすためにさらに審査を甘くする、そんな競争が起きていました。当局も、それが将来的に米経済にマイナスと判断したからこそ、ここで調査に入ったのでしょうが、そうしたローン組成企業はふたたび相次いで破綻する恐れもでてきます。今は全容もつかめていませんが、堅調だった米経済がしばらく停滞する可能性もあるのでしょう。
国内の消費にも不安があります。夏のボーナス商戦が盛り上がらなかったのも、実質賃金のマイナスを補う、という以上に3月にボーナス一括払いで高額消費をしてしまった。それが1-3月期は消費を押し上げたものの、ボーナスの効果がでる7-9月期でさえ、消費が回復していないことを示すのです。それは実質賃金のマイナスが続く以上、年末のボーナス時まで影響する問題となるでしょう。国内では軽自動車でさえ、販売台数の減少がおきています。消費の影響を考える上で、特に世界規模で事業展開する自動車産業は、これから世界経済が停滞することでどう動くか、それを問われていくことになるのでしょうね。
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