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民事再生法の適用を申請したマウントゴックス
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140802/dms1408021000003-n1.htm
2014.08.02
ビットコインを覚えているだろうか。今年2月に取引所マウントゴックスが民事再生法の適用を申請したので、話題になったものだ。
日本のビットコイン取引所での破綻があっても、ビットコイン価格は最近また盛り返している。世界では一定のニーズがあるようだ。しかし、日本では、利用者はさっぱり増えていない。
先日破綻したマウントゴックスの債権者集会があった。その中で奇妙な話題があったが、それが、日本でのビットコインの将来性を握っているように思う。債権者が自ら資金トレース(資金の流れを追うこと)するために管財人にビットコインIDの開示を求めたが、断られたというのだ。
ビットコインの取引では、すべての取引には固有のビットコインIDが付与されており、そのため、理論的には資金トレースもできるようになっている。その取引記録も実はリアルタイムで見ることもできる。ただし、そのIDが誰のものかを特定することは第三者にはできない。
債権者がそれを知れば、自分のなくなったビットコインのトレースができるかもしれないのだ。ビットコインの性格上、すべての取引が公開なのだから、盗まれた取引も公開になっているはず。であれば、管財人は、事実解明のために、ビットコインIDを債権者には隠すべきではないだろう。
裁判所と相談して、管財人にビットコインを理解してもらわなけれならない。最悪の場合、会社更生法68条2項では、裁判所は利害関係人の申し立てにより又は職権で管財人を解任することができるとされている。
筆者は、マウントゴックス事件で、失われたビットコインの資金トレースができれば、世間の認識が格段によくなると思うが、現段階ではわからない。
ビットコインは、法的にはもちろんだが、経済学上の意味でも通貨ではない。通貨の3要素は、(1)価値の尺度(2)交換の媒介(3)価値の保蔵であるが、少なくとも(3)は満たしていない。このため、ビットコインの将来をみたとき、社会的に有用になるためには別の何かが必要だ。それが、ビットコインが持っている資金トレースだと筆者は思っている。
例えば、日本で寄付文化があまり根付いていないが、それは寄付金がどのように使われるか分からないからではないだろうか。ビットコインだと、資金トレースが容易なので、寄付者が寄付したものの使い道までわかるようになるはずだ。
今のところ、日本ではビットコインの利用者がごく少数なので、法的規制も検討されていない。そこまでする社会的な必要がないからだ。逆にいえば、今がチャンスとも言える。いろいろとチャレンジしてブレークスルーをしてほしい。
ビットコインの話をしていると、いつも相手が若い男性ばかりだ。本当にビットコインがブレークするには、女性を取り込まないと無理だろう。一体誰がどのように女性を取り込んでゆくのか、ビットコインファンである筆者は見守りたい。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
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