http://www.asyura2.com/14/hasan89/msg/495.html
Tweet |
「写真素材 足成」より
自販機の“奥深い”謎 立地特性により商品陳列違う?配送員の勘?新事実が続々発覚
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140731-00010002-bjournal-bus_all#!brkqHL
Business Journal 7月31日(木)3時0分配信
自動販売機は地域のマーケティングの縮図だ。
東日本旅客鉄道(JR東日本)が、現場の経験と勘で管理していた自販機を、マーケティング頭脳を搭載した次世代自販機に替えるという「自販機改革」を起こし話題となったことは記憶に新しい。性別や年代などを識別するセグメントセンサーで、前に立つ人の顔で識別して、おすすめドリンクを提示する。
しかし、現状でも多くの自販機設置場所では、限られたスペースにどの商品を陳列するかはルート配送員に任されている。とはいえ、ある程度はそれぞれの場所におけるデータが活用され、それに地域性と配送員の勘が加えられている。
自販機は、日本の“クール”なモノとして海外から高い評価を得ているほど、日本独特の進化を遂げてきた。自販機の管理には、日本独自のマーケティングの基礎を垣間見ることができる。それは、特に商品の並べ方に表れている。自販機の多くは2段、または3段である。本数でいうと20〜30本くらいで、これらは品揃えはもちろんだが、並べ方によって売り上げが大きく変わるという。大手飲料メーカーに、並べ方の秘訣について問い合わせたが、陳列する商品は決まっているが、並べる順番についてはほとんどが現場任せであるという回答であった。
●設置場所の特性が出る、左上の商品に注目
そこで今回、並べ方に注目して、筆者は独自に東京、神奈川、千葉にある自販機約1000台を調査してみた。場所は繁華街、住宅街、幹線道路沿い、銭湯の周り、裁判所内、観光地である。
調査結果を分析してみると、どうやら自販機の左上には、メーカーが特に売りたい商品や目玉商品が配置される傾向があるようだ。いわば、メーカーの思惑がはっきりと感じられる重要場所だ。例えば、日本コカ・コーラの自販機であれば、必ず左上にコカ・コーラが置かれている。
コカ・コーラ以外の自販機で、左上に陳列されている商品を設置場所ごとに調べてみたところ、銭湯の周りでは、スポーツドリンクが21本で最多、ミネラルウォーターとお茶が14本で同数だった。割合で見ると、4割以上はスポーツドリンクを置いていることになる。
「銭湯といえばコーヒー牛乳」というイメージから、コーヒー系が置かれているのではないかと推測していたが、実は「風呂上がりの水分補給」に主眼を置いた配置のようだ。ちなみに、コーヒー系はどこにあるかといえば、2段目に置かれていることが多かった。複数のコーヒー系飲料が揃えられ、2段目の46.2%をコーヒー系が占めていた。
変わって裁判所では、左上に陳列されているのは圧倒的にお茶である。お茶以外で最上段に並んでいるのは、ジュースやミルクティーなど、甘めのドリンクが多かった。リラックスできる飲み物が求められる傾向にあるのだろうか?
観光地では、ダントツでお茶が多い。また、自販機の外観を設置場所の景観に合わせた色やデザインとしている自販機が多く、これを見て回るだけでも楽しめる。
●「Zの法則」に基づく配置
では、なぜ左上に売りたいものがくるのだろうか?
これは人の目線の動きにヒントがある。それは「Zの法則」と呼ばれるものだ。これは、ポスターやチラシなどを見る時に人の目線がZ形に動く傾向があり、それに合わせて見せたい内容をレイアウトする手法である。
なぜそのように目線が動くかについては、文を読む時の習慣があるといわれている。横書きの文章は一般的に左から右に書かれている。この習慣から、目線はまず左上にいき、そこから右へ、次に下段の左から右へと移動する。つまり、「左上→右上→左下→右下」で動く。
この法則が自販機の商品陳列にも取り入れられているのだ。飲食店のそばでは左上にお茶を、待ち合わせ場所などによく使われる場所ではコーヒーが配置されるなど、土地柄や立地特性、メーカーの販売意図などを想像しながら自販機をチェックするのも面白いだろう。
氏家秀太/空間プロデューサー・ビジネスコンサルタント
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。