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小山昇:社長にとっての“理想的な管理職像”とはなにか
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140730-00000004-fukkou-bus_all#!brkd8k
nikkei BPnet 7月30日(水)22時32分配信
■対部下と対社長とでは“理想的な管理職像”も違う
ご承知の通り、私のこの連載は「管理職かくあるべし」という内容で毎回共通しています。会社に直接的な利益をもたらすのは、最前線で働く一般社員。その一般社員を采配するのが管理職。ということは、管理職がしっかりしているかが会社の浮沈を分ける最大要因になる。
そんな思いからあれこれと駄文を書いてますが、先日、関係者からこんな指摘を受けました。「これまでの話は、部下に対して管理職はどうあるべき、という内容が中心ですね」「しかし、社長から見た“理想的な管理職像”もあるのではないでしょうか」。
ああ、なるほど。私は膝を打ちました。これは私としたことがどうにも迂闊でした。
確かに管理職とは、経営陣と一般社員との間に立った媒介役を果たしているから、部下(=一般社員)のほうだけ見ていればいいということにはなりません。部下にとって良き管理職と、社長から見た良き管理職とは、似ているようでやはり微妙に違います。
この違いに敏感でないと、あなたはいま以上の出世・昇給は望めません。それはあなたにとっては不本意なことでしょう。
■実務に優れた人がマネジメント能力でも優れているとは限らない
「違い」は、こういうことです。
管理職は、一般社員の実績が評価されてその地位が与えられるのが一般的です。Aさんは今期××××万円も売り上げた。Bさんは××件の新規契約を取ってきた。だから管理職に昇進させて、もっと辣腕を奮ってもらおう…、などと。これはまあ、実績(=数字)以外には評価のしようがないので当然です。
当然ではあるが、しかしここに実は陥穽(かんせい)がひそんでいる。
というのは(冷静に考えれば理解できるはずなのですが)、数字を取ってくる能力と部下を差配するマネジメント能力とは、それぞれ別ものなのです。そして社長は管理職に対しては、本人が挙げてくる数字にはもちろん期待しますが、それと同等以上にマネジメント能力を期待していることです。
このあたりの機微がわからない管理職は、妙に張りきって明後日な方向に暴走したり、部下に向かって無意味な根性論をぶちはじめたりと、とかく周囲を困惑・疲弊させます。恥をさらすようですが、武蔵野にもそういう管理職はいます。わが社のホームインステッド事業部でマネジャーを務める菅家鉄男がそうです。なまじ本人には能力があるだけに暴走のレベルも深刻です。いや本当に。
にもかかわらず私が菅家を更迭しないのは、人材不足で、今、彼に代わるだけの人材がいない現実的な理由です。しかし「人材がいない」のは、わが社が落ちこぼれの集団であるという特殊な事情ともいえる。だから、あなたが菅家のような真似をすれば社長は間違いなくあなたを更迭するでしょう。
■管理職もまた素直であれ
当コラムをお読みのあなたはもちろん優秀な人でしょうし、ご自身でもたぶん「優秀である」という自負もお持ちだと思う。しかし人間は、どんなに優秀であっても経験のないことはできない生き物です。もちろん稀にはうまくやれるケースもあるのですが、そんなのはただのまぐれか、ごく一部のエリートだけが実現できることです。
あなたは一般社員時代、実務は人並み以上によくこなせていたはずです。しかし管理職になったら実務能力に加えて、(繰り返しになりますが)マネジメント能力が必要になります。この両輪のバランスが取れていることが管理職としては大切ですが、しかしまだ若いであろうあなたは、両輪の大きさは揃ってはいません。車輪を回す動力やギアも十分とはいえません。
では、どうしたらいいのか。実は方策は単純で、あなたの上司(この場合は本部長や役員、社長ということになるでしょう)の指示をそのまま素直に実行すればいいのです。武蔵野ナンバーワンの能力を持っ、内堀一徳は素直に上司の指示を実行しないから、A評価が取れません。
これができない管理職はとても多い。素直になれないですね。どうしてだろうと考えるに、プライドが邪魔するのでしょう。慕っている部下もいて、それなりに業績も上げて…、と思っていると、つい近視眼的になって「自分が役員になれずにいるのは、単純に年功序列の問題に過ぎないのだ」と考えてしまう。
その気持ちは私はよく理解出来るし、事実あなたはいまの会社で相当の経験を積んでいます。だとしてもそれは役員や社長に勝るものではありません。まずはこのことをしっかり認識してください。
■あなたの素直さは「貪欲」と受け止めてもらえる
役員や社長が常に完璧ではない。彼らは、あなたより豊富に持っている経験の中からあなたに指示を下す。このことは? 経験のないあなたが机上であれこれ考えて実行するよりも、素直に言うことを聞いたほうが成功の可能性は格段に高まります。
そして会社は、自発的・自律的に考え行動して失敗した人より、上司・上長のいうことを素直に聞いて実行し成果を出した人のことを高く評価するところです。
あなたにとって「素直」は、主体性を譲り渡す態度なのかもしれない。だからそうすることに若干の躊躇があるのかもしれない。しかし社長にとって、あなたの素直さは「貪欲さ」に映ります。業務改善に貪欲である。業績を伸ばすことに貪欲である。スキルアップに貪欲である…。
それはあなたへの心証や評価にもプラスに働くことはいうまでもありません。またそれは、本稿冒頭で述べた“理想的な管理職像”そのものです。
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