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雑感。世界の経済潮流(在野のアナリスト)
http://www.asyura2.com/14/hasan89/msg/426.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 7 月 26 日 23:34:06: igsppGRN/E9PQ
 

雑感。世界の経済潮流
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52624563.html
2014年07月26日 在野のアナリスト


25日の東京株式市場は、14時から先物買いで大幅高しました。昨晩の米株市場でも、ダウは123$安してにも関わらず、日経平均先物は大して下落しておらず、25日に限っていえば日本だけ、異様な強さだったと言えます。色々と原因は考えられますが、一つには露国への制裁へと欧米が傾く中、日本だけが蚊帳の外であり、制裁を前面にうちだしておらず、そのため逃避的に日本買いが入った、とも言われます。つまりここで露国に恩を売っておけば、後に天然ガスや北方領土で見返りがある、そうした流れも予想できるため、日本への資金比率を増やした、というのです。

先物の取引も、最近では欧州系が若干は多いものの、全体の傾きは少ない。25日に関しては日経ミニへの取引が増えたことで、先物全体の取引が増えたものと見られます。確証はありませんが、最近の相場には少し変化があり、それは『21世紀の資本論(仏経済学者、トマ・ピケティ著)』が欧米で爆発的に売れているように、経済学全体が流動的になりつつあり、新自由主義後の、新たな世界の体系を模索する動きではないか、とみられる点にあります。

21世紀初頭は、2つの体制を内在した国が伸張しました。経済は資本主義、政治は全体主義(国家主義)です。代表例は中国、露国、韓国など。かつての共産国と、軍事体制をひきずる国、としてみると傾向は分かり易い。しかしここ最近、それらの国に疑義を生じる事例が増えています。中国は不動産バブルの崩壊と、テロなどの頻発。露国はウクライナ問題への介入、韓国の成長型経済の頓挫、などです。つまり21世紀型の、高成長国モデルが崩れ始め、投資先もそれに応じて転換を迫られる、という意味で、この動きは今後の投資行動に大きな変化をもたらすものです。

これらの国に明確な名前はありませんが、新社会主義とでも呼ぶなら、ハードな新社会主義に限界がみえ、ソフトな新社会主義をうちだす国に資金がシフトしている。ソフトな新社会主義、つまり日本です。新社会主義の傾向をもつ国は、総じてメディアは全体主義的です。メディア統制のよく利いた国は、経済もコントロールし易い。一方で、行き過ぎれば愛国心の高まりから、軍事路線に走ったり、他国に攻撃的になったり、はっきり言って投資適格からは外れてきます。

ソフトな新社会主義は日本に限ったことではなく、ミャンマーやカンボジアも入るでしょう。国家が崩壊しない前提であり、かつ投資家を保護してくれるなら、この新社会主義をもつ国は投資に最適です。外国人投資家は、日本への投資を増やす、という回答が多かったともされますが、それはこの傾向と合致します。2014年はハードからソフトへ、という路線転換の年でもあるのです。

しかし日本がソフトな新社会主義路線をひた走れるか、甚だ疑問です。なぜなら、安倍政権の支持率低下がおきており、それは日本のメディアに、まだ政府批判を行う健全性をもつものがあり、さらに懐疑的な国民性からも、全体主義の恐ろしさについて教訓的に染み付いたものがあるため、です。政府が煽っても、景気が低迷しはじめた。政府の煽りに踊らされないだけの、懸命さもうかがえます。日本の新社会主義が成功しない、となると投資は増えない。株価連動内閣支持率、とも揶揄されますが、株価対策に余念がない安倍政権に見えてきた、全体主義でコントロールできない国民性、それが最大のネックになってきているのかもしれませんね。


 

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01. 2014年7月28日 19:52:22 : e9xeV93vFQ
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN0FX09P20140728
コラム:「根拠なき熱狂」とは限らない米株の最高値=カレツキー氏
2014年 07月 28日 17:05 JST
アナトール・カレツキー

[25日 ロイター] - 米株式市場は、ウクライナやパレスチナ自治区ガザ、シリア、イラクで地政学的な惨事が繰り広げられているにもかかわらず、ほぼ毎日のように高値を更新し続けており、投資家の間に広がるこうしたリスクへの不可解な無関心ぶりに当惑が広がっている。

多くのエコノミストやアナリストは、市場の自己満足に見えるこうした状況を、さらに深刻な弊害がもたらされる兆候だと受け止めている。つまり株価をどうしようもないほどの過大評価といえる水準にまで押し上げたのは「根拠なき熱狂」だというわけだ。

こうした見方を唱える人々の中で最も有名なのは、ノーベル経済学賞を受賞したエール大の経済学者、ロバート・シラー氏であり、2000年の米株式暴落と住宅バブルの崩壊を予見したことで高く評価されている。そのシラー氏の行動経済学に関する学問的な取り組みがノーベル賞にふさわしいかどうかはともかくとして、投資に向けた実際の指針としてみるならば、彼のアプローチは現実世界の経験によって完全に反証されている。

シラー氏が投資の世界において権威を確立したのは、2000年3月にIT(情報技術)バブルがはじける直前に著書の「根拠なき熱狂」を発表したことによる面が非常に大きい。しかし、彼の予想が評価された後もその前も、何十年もの期間でみて彼の分析によって示唆される株式投資戦略は明らかに間違いだと判明しているという事実は、それほど知られてはいない。

株価が非合理的な水準にまで高騰しているというシラー氏の主張の根幹をなすのは、シラーPER(株価収益率)と呼ばれる指標だ。

通常の向こう1年間の利益見通しで算出するPERを用いると、S&P総合500種は現在17倍程度。これならば米連邦準備理事会(FRB)のエコノミストを含めた多くのアナリストは、米国株が適正に評価されていると結論を下す。

PERが17倍の時、企業がこの収益力を維持できるなら投資家の年間リターンは5.9%と長期国債の実質利回りの1%程度よりもずっと妙味を持つことになる。

これに対してシラーPERは、過去10年の物価調整後の平均実績利益に基づく。また株式のバリュエーションが妥当かどうかを判断する上で、金利水準ではなく、シラーPERの長期平均と比較しており、そうなると米国株は極めて過大評価されているように見える。S&P総合500種のシラーPERは現在26.3倍で、長期平均の16.1倍よりもずっと高い。シラーPERが16倍に戻るには、少なくとも株価が40%の調整に見舞われる事態を覚悟しなければならないという。

 そして実際に想定される株価の下落率は理論的には40%よりもずっと大きくなるはずだ。平均という定義からすれば、長期にわたって平均を上回る株価水準が続いたのなら、株価が非常に過小評価される局面も同じぐらいの期間続いてつり合いを保たなければならない。

ではなぜ投資家はパニックにならないのかといえば、シラー氏のアプローチには多くの反論材料があるからだ。彼の10年平均という考えには、景気サイクルの長さや深さへの配慮がなく、会計上の償却の入り込む余地もない。シラーPERは、先の景気後退が米国の歴史上最長だったことや、銀行が当時、米企業の歴史上最大の償却を余儀なくされたことから、2019年までは上方バイアスがかかり続けるだろう。

さらなる欠陥は、シラー氏が算出した実績利益は会計処理方式の変更や在庫評価に及ぼす物価変動の影響を織り込んでいない点にある。これは1970年代に利益を実態より相当大きく膨らませ、過小なPERを生み出した。

最も根本的な反対意見には、これらのテクニカルな論点すべてが含まれる。つまり技術や経済政策、金利、社会政治構造、税制の変化を考慮に入れない限り、長期間をカバーするバリュエーションを比較するのは意味がない。結局のところ、現在の株式市場で予想されるリターンと、1880年代の農業ブームと不況、あるいは1930年代の大恐慌、1970年代の高インフレ時代などに投資家が稼いできたリターンとの間に、いったいどうして何らかの関係性があるのだろうか。

もっともテクニカルな論点はさておいても、シラーPERの何が投資の指針として実際に使えないのかということについては、もっと最近の材料で結論が出ている。過去25年間、シラーPERはほぼ一貫して間違っているのだ。1989年以降、S&P総合500種は8倍になり、配当を含む総リターンは投資元本の12倍に達している。

ところがだれかシラーPERに基づいて株式投資をしていた人がいるなら、その人はこれらのリターンを得る機会を逃していただろう。過去25年のうちの97%の期間で、シラーPERは過大評価のシグナルを示しており、1990年第初頭と2008年11月─09年4月という長期平均を下回ったごく短い2つの期間でも、買いシグナルは決して点灯しなかった。

むしろシラーPERは、1990年と2009年のバリュエーションが適正水準よりもほんの少し低いだけであること、つまり株価上昇余地は非常に限られることを示唆していた。実際には超強気相場が始まり、株価は1990年から2000年までに5倍、09年から今年これまでに3倍になっている。

またもしもシラーPERがもっと昔に存在していたとしても、同じように投資指針としては役に立たなかったとみられる。例えば1950年代と60年代の強気相場についてみても、シラーPERは1955年初めから1973年までの96%で株価は過大評価とみなしていたことになる。

この約20年のうち、1974年1月はシラーPERが当時の長期平均を下回り、株式購入に際して「安全な」時期であろうと示唆した初めての局面だったが、その直後から1年間で株価は40%も下落してしまった。

イエレンFRB議長が示しているように(そしてそれはまさにわたしの考えでもある)、株価の最高値が根拠なき熱狂の証拠か、それとも単に緩やかな景気回復に対する合理的な反応かは、時が過ぎないとわからない。

だがわれわれがそれを判断する上で安心して無視できる材料の1つが、シラーPERだ。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

*アナトール・カレツキー氏は受賞歴のあるジャーナリスト兼金融エコノミスト。1976年から英エコノミスト誌、英フィナンシャル・タイムズ紙、英タイムズ紙などで執筆した後、ロイターに所属した。2008年の世界金融危機を経たグローバルな資本主義の変革に関する近著「資本主義4.0」は、BBCの「サミュエル・ジョンソン賞」候補となり、中国語、韓国語、ドイツ語、ポルトガル語に翻訳された。世界の投資機関800社に投資分析を提供する香港のグループ、GaveKal Dragonomicsのチーフエコノミストも務める。



http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0FW0SN20140727
米主要500社の第2四半期、6.5%増益の見通し=トムソン・ロイター
2014年 07月 28日 07:49 JST
[25日 ロイター] - トムソン・ロイターの調査によると、米S&P総合500種指数採用企業の第2・四半期決算は、前年同期比6.5%の増益になる見通し。シティグループ(C.N)を除くと8.2%増益の見通し。

これまで500社中229社が第2・四半期の業績を発表。利益は69%の企業がアナリスト予想を上回った。これは長期平均の63%を上回り、過去4四半期平均の67%も上回る水準。

第2・四半期の売上高は63.2%の企業がアナリスト予想を上回った。これは長期的な平均である61%、過去4四半期平均の55%を上回る水準。

2014年第2・四半期の1株利益について悪化、もしくは市場見通しを下回る予測を示した企業は101社、改善・市場見通しを上回る予測を公表した企業は25社となった。これを割ったネガティブ/ポジティブレシオ(101/25)は4.0。

500社の4四半期(14年第3・四半期―15年第2・四半期)の予想株価収益率(PER)は15.6倍。

7月28日から始まる週は、155社が第2・四半期決算の発表を予定している。


http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKBN0FX05620140728
コラム:米経済は本格回復へ、長期停滞論争に終止符=村上尚己氏
2014年 07月 28日 12:37 JST
村上尚己 アライアンス・バーンスタイン マーケット・ストラテジスト兼エコノミスト

[東京 28日] - 2014年初に米国経済は失速し、1―3月実質国内総生産(GDP)成長率は前期比年率マイナス2.9%の落ち込みとなった。GDP統計だけでみると景気後退期と同様の経済縮小が示されたわけだが、これは悪天候という一時的な要因に加えて、医療関連支出の計上などテクニカルな要因もかなり影響した。

この大幅減からの反動もあり、4―6月のGDP成長率(30日に速報値発表)は年率3%超に加速し、米経済の本来の実力がより正確に示されるだろう。

実際に、景気の方向性を示す企業景況感や消費者心理などのサーベイ指標は、冬場に一時的に低下したが、その後は足元まで改善が続いている。定量的な指標についても、GDP統計が極端に悪かったので、米連邦準備理事会(FRB)を含めて各予測機関が成長率見通しの下方修正を余儀なくされているが、雇用統計や企業の生産活動など供給サイドの指標は堅調である。

例えば雇用統計における非農業部門雇用者数(NFP)の伸びは、悪天候でGDPが落ち込んでいた1―3月も約20万人/月ペースで増えていた。そして、6カ月平均でNFPのトレンドを確認すると、足元で23万人/月まで加速している。11年から約3年以上続いた15―22万人のレンジを超える雇用拡大が始まりつつある。

<賃金上昇は時間の問題>

失業率の低下が続く中で、その「改善の中身」がFRBの内部で検討対象になっており、様々な議論がされているのは承知している。ただ、FRBが14年から資産購入プログラムの削減(テーパリング)を粛々と進める中で、景気回復によって雇用の伸びがさらに高まっている、というのは確かな事実である。

FRBの金融政策決定の判断において、NFPの動きをかなり重視するのは常識なはずだ。これまでFRBのアグレッシブな金融緩和が長期化していたためか、あるいはFRBからのメッセージを誤解しているのか、米債券市場では何か材料があれば金利低下要因としてとらえられ、金利上昇は抑制されてきた。常識ともいえるこのシンプルなルールが半ば忘れられてしまったようにもみえる。

米労働市場の回復は、単月の振れが大きいNFPの伸びの加速だけにとどまらない。求人労働異動調査(Job Openings and Labor Turnover Survey)をみると、求人数は今年に入って加速、13年末から14年5月で20%も増えている。特に、企業向けサービス業、教育医療、レジャーなどのセクターで求人が大きく増えている。日本でもアベノミクス発動による脱デフレで人手不足が話題になっているが、米国の中小企業も人手不足(スキルが十分な労働者が不足している面が大きく、日本のようなアルバイト不足とは異なる)を感じている。

求人数ほどは、企業による採用数は増えていないため、労働市場におけるミスマッチの問題があるのは確かである。ただ、求人ほどのペースではないが、採用数についても14年に入って着実に伸びている。つまり、労働需給バランスの改善は着実に続いている。依然として労働市場にはスラック(余剰)が残っているにしても、それが永続するはずもなく、これまでのFRBの妥当な金融緩和強化による経済安定化政策の景気刺激・雇用創出によって解消に向かっている。

労働市場の需給バランス改善は、賃金の上昇につながりインフレ率を押し上げる要因になる。失業率と賃金の長期推移を比較すれば明らかだが、失業率の改善に若干遅れて、名目賃金上昇率も上昇する。インフレが加速しない均衡失業率、いわゆるNAIRU(Non-Accelerating Inflation Rate of Unemployment)がどの水準なのかは、いくつかの試算があるし、3年前よりもFRBが想定するNAIRUが下がっていると思われるが、失業率が6%に接近する状況において賃金上昇が始まるのは時間の問題だろう。

賃金の上昇率を業種別にみると、過去1年でレジャー、輸送運輸関連、建設業の労働者の賃金が加速している。これらは、循環的な国内需要の回復が賃金を押し上げているのだろう。

逆に、金融、公益、卸売業など13年まで賃金の伸びが高かったセクターの賃金上昇率が過去1年で減速している。これらの業界はもともと賃金水準が高めで、循環的な要因より、規制強化や競争激化など特有の要因で賃金が抑制された面が大きく表れた可能性がある。ただ、循環的な景気回復が影響せずに、これらのセクターで賃金が抑制され続ける可能性は低く、いずれのセクターでも、企業は人手不足を認識し賃金を上げる必要に迫られるだろう。

6月米消費者物価は、川上からのインフレが抑制されたため、前年比ベースでの伸びが止まった。トウモロコシなど穀物価格の落ち着きもあり、目先インフレ加速は抑制されるだろうが、14年末にかけて、賃金上昇がインフレ率を高めるメカニズムが少しずつ働くだろう。

こうした中で、FRBが債券市場に示していた極めてフレンドリーなスタンスも徐々に変わり、15年の利上げ開始に向けてその姿勢が変わり始めると予想する。リーマンショック後に新たな停滞時代が続くという認識を大前提とした米債券市場の価格形成は、今後大きく変わる可能性がある。

*村上尚己氏は、米大手運用会社アライアンス・バーンスタインのマーケットストラテジスト兼エコノミスト。1994年第一生命保険入社、BNPパリバ、ゴールドマン・サックス、マネックス証券などを経て、2014年5月より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(here)

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。


 

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0FW0TV20140727
今週の外為はユーロが主役に、FOMCは無風の公算
2014年 07月 28日 08:41 JST
[東京 28日 ロイター] - 今週の外為市場では、直近の安値圏で推移するユーロが主役になりそうだ。1.35ドルを割り込んで以降、下方リスクが強まっており、年末に向けて1.30ドルを試すとの見立てもある。

地政学的リスクが高まったり、経済指標が弱かったりすれば、目先でももう一段の下落を予想する声もある。米連邦公開市場委員会(FOMC)はサプライズが期待されにくいが、米雇用関連の指標が相次いで発表され、出口戦略への思惑も出そうだ。

予想レンジはドル/円が101.00─103.00円、ユーロ/ドルが1.3300─1.3600ドル。

<ユーロ圏CPI、1%軸に判断>

ユーロ圏に関連した経済指標としては、7月消費者物価指数(CPI)が31日に発表される。ディスインフレ傾向が強まれば、ハト派的な思惑につながりユーロ安になりそうだ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは「1%割れならユーロ売り、1%回復ならユーロ買いという、教科書通りのシンプルな反応だろう」とみる。

来週には欧州中央銀行(ECB)の政策を決める理事会が控えていることからも、CPIへの関心は高い。ECBが6月に打ち出した一連の追加緩和策のうち、ターゲットを絞った長期流動性供給オペ(TLTRO)や資産担保証券(ABS)の買い入れなどは秋以降実施の見込み。その詳細な時期や規模について「CPIの結果が思惑につながりやすい」(邦銀)との指摘も出ている。

25日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルがユーロに対し一時8カ月ぶりの高値をつけた。7月のドイツIFO業況指数が108.0と、3カ月連続で低下し、市場予想も下回り、9カ月ぶりの低水準をつけたことを受け、地政学的緊張がユーロ圏経済を圧迫しつつあるとの懸念が高まった。アナリストは同指数の悪化について、ロシア・ウクライナ間の緊張によるドイツへの影響を反映していると指摘した。

「マイナス金利のほか流動性対策や量的緩和を実施する見通しのユーロ圏と、量的緩和から抜け出し正常化に向かう米国とで考えれば、明らかにドルに分がある」(植野氏)と、底流にユーロ安のトレンドがあるとの指摘が出ている。

<くすぶる地政学的リスク>

ユーロ圏経済にとって波乱要因になりそうなのがウクライナでの地政学的リスクだ。旅客機撃墜で域内の国民が犠牲になったことから「ユーロ圏側からの何らかの制裁は不可避」(国内金融機関)との見方が強まっている。ポイントは、ロシア側の出方。仮に、パイプラインによるエネルギー供給の停止など、ユーロ圏経済に打撃を与えかねない強硬手段に出て「制裁合戦の色合いが濃くなれば、欧州株価が下落し、ユーロ安を加速する展開になりかねない」(国内証券)との見方が出ている。逆に対立が和らぐ事態となれば、ユーロは買い戻しが入りやすい。

中東情勢を含め、地政学的リスクはドル/円にも響きかねない。米株が高値圏を推移しており、どれほど持続力があるのかに関心が寄せられてきているが、ネガティブ方向のトリガーとして地政学的リスクは筆頭に挙げられる。外為どっとコム総研の神田卓也調査部長は「米株価が崩れれば日本の株価も崩れかねない。米長期金利も低下し、ドル安/円高の地合いが醸成されやすい」と話している。

足元で、ドル/円自体は動意に乏しい。ただ、地政学的リスクや経済指標が、株価や長期金利を揺さぶる可能性があり、その株価や金利の動きがドル/円の材料になり得るという。米国では今週、ケースシラー住宅価格指数や消費者信頼感指数、実質国内総生産(GDP)速報値、PCEコアデフレーター、雇用統計など、重要指標の発表が予定されている。

米実質GDP速報は、後日の確報発表の際に修正されるケースがあるが「1─3月が想定以上に悪かっただけに、きっちり回復してきているのか早めに確認したい」(神田氏)として注目を集める。PCEデフレーターについても「雇用がある程度、回復基調にあるのは織り込まれてきた。今後はインフレ傾向がどうなっていくかに、市場は関心を持ってきている」(邦銀)と指摘される。

<FOMC、「サプライズなく無風」の見方>

ドル/円相場で最大のテーマは、米国の利上げに向けたスタンス。手掛かりとなり得るFOMCが29─30日に開催される。ただ、今回は米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長の議会証言があったばかりの上、FOMC後の議長会見も予定されておらず、サプライズは期待しにくいとの見方が有力。イエレン議長は8月末に、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれる年次シンポジウムに出席の見通しで、メリルリンチ日本証券の山田修輔チーフFXストラテジストは「利上げに向けたスタンスのヒントは、FOMC議事録の発表や、ジャクソンホール、9月のFOMC待ちだろう」と指摘している。

一方、今週末の米雇用統計の発表前には、前哨戦となるADP雇用統計、新規失業保険申請件数の発表も予定される。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野氏は、米FRBによる「テーパリング(量的緩和縮小)マラソン」は来週のFOMCで30キロ付近に差し掛かるとして「あとはきっちりゴールし、その後の利上げが見えてくるかどうか。カギは雇用統計が握る」と指摘する。

メリルリンチ日本証券の山田氏は「賃金面などで下方サプライズがなければ、(雇用統計が)6カ月平均の23万人プラスより上振れればドル高だろう」と指摘する。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野氏は、新規失業保険申請件数の30万件割れが定着し、雇用統計もプラス30万人ともなるサプライズが出れば、ドル/円への影響も大きいとし「(今週の雇用関連指標が)3連続で強ければ、ドルの103円台乗せもあるかもしれない」(植野氏)と話している。

(平田紀之)



http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N9E7W56JIJV601.html
ドル・円は101円台後半、米経済指標や金融政策動向を見極め
  7月28日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=101円台後半で推移。米国で主要な経済指標の発表や連邦公開市場委員会(FOMC)を週内に控えて、値動きは限定的となった。
午後3時20分現在のドル・円相場は101円85銭付近。同時刻までの値幅は11銭にとどまっている。前週末には一時101円94銭と、7日以来のドル高値を付けていた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数 は前週末に一時1014.39と、6月18日以来の水準まで上昇し、東京市場では1014台前半で推移している。
外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、「前週末に特段、これまで以上にリスクを感じさせる材料も出てこなかった」と言い、日本株も堅調に推移する中で、ドル・円は高値圏を維持していると説明。週内に予定されている米国発の材料に関しては、「一つ一つ確認していくしかないような状態」だとし、悪い指標内容が出て、ドルが売られたとしても、米国の金融政策に関する見通しに変化は生じにくいことから、一時的なものになるとみる。
28日の東京株式相場は上昇し、日経平均株価 が終値で1月23日以来の1万5500円台を回復した。  
米国では、連邦準備制度理事会(FRB)が29、30日にFOMCを開く。また、30日に4−6月の国内総生産(GDP)、8月1日には7月の雇用統計など重要指標の発表が予定されている。
米耐久財受注 
米国で前週末25日に発表された6月の耐久財受注統計では、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注が前月比1.4%増だった。5月分は1.2%減と、速報値の0.7%増から下方修正された。
スタンダードチャータード銀行金融市場営業本部のディレクター、好川弘一氏は、「米国の経済がより力強くなって、金利上昇サイクルに入るというFOMC内のコンセンサスが決まってくるのが少し遅れるのではないか」と指摘。「ドル・円相場が高値を打つのも2015年の第1四半期になる」との見通しを背景に、14年末の予想を110円から106円に引き下げたと説明している。
一方、ドイツのIfo経済研究所が25日に発表した7月の独企業景況感指数は108.0と、6月の109.7から低下し、3カ月連続の低下となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の中央値109.4を下回った。
ユーロ・ドル相場は前週末に一時1ユーロ=1.3422ドルと、昨年11月21日以来の水準までユーロ安が進行。この日の東京市場では1.34ドル台前半で取引されている。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net青木 勝, 崎浜秀磨
更新日時: 2014/07/28 15:21 JST

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N9997C6TTDTN01.html
債券は反発、米債高や需給良好で買い優勢−入札控え2年債利回り上昇
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  7月28日(ブルームバーグ):債券相場は反発。前週末の米国債相場が上昇したことや需給環境の良さを背景に買いが優勢の展開となった。半面、あすに入札を控えて新発2年債利回りは上昇した。
長期国債先物市場で中心限月の9月物は前週末比5銭高の145円96銭で取引を開始。その後は146円付近でもみ合いとなり、午後に入ると一時146円02銭まで上昇。結局は6銭高の145円97銭で引けた。
バークレイズ証券の福永顕人チーフ債券ストラテジストは、先週末の海外金利低下を受けて堅調な半面、きょうは目立った経済指標やイベントがなく「いつもの月曜日以上に動きが乏しい」と指摘。10年債利回りで「0.50%目前まで低下した流れは一服し、当面はもみ合いになる」と予想した。
日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の334回債利回りは前週末比1ベーシスポイント(bp)低い0.52%で始まり、その後も同水準で推移。午後3時すぎに0.525%を付けた。20年物の149回債利回りは0.5bp低い1.38%。30年物の43回債利回りは一時1bp低い1.645%まで下げ、その後は1.65%。
一方、2年物の342回債利回りは0.5bp高い0.07%と4日以来の高い水準。5年物の119回債利回りは横ばいの0.15%だった。
JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、前週末の米国市場の金利低下などで買いが先行したと説明。「足元の需給環境は引き続き良好だ。市場の金利に対する目線も着実に下がっているため、10年債利回りの上昇はせいぜい0.55%超えではないか」と話した。
25日の米国債相場は上昇。10年債利回り は前日比4bp低下の2.47%程度。6月の耐久財受注統計で、企業の設備投資が予想ほど進んでいないことが示されたことが手掛かりとなった。
日銀買いオペ
日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ3本(総額9000億円)の結果によると、残存期間1年超3年以下の応札倍率は前回より低下した。半面、3年超5年以下と5年超10年以下は上昇した。オペ結果の債券相場への影響は限定的だった。
野村証券の松沢中チーフストラテジストは、今週は長期・超長期ゾーンの入札がなく、日銀オペが2回実施の見込みで、月末の債券インデックス長期化と需給が良好と指摘。「きょうは海外市場の流れも味方している。先週の20年債入札好調の余勢を駆って、フラット化をどこまで押し進めるかが焦点」だと言う。
財務省は29日午前、2年利付国債の価格競争入札を実施する。表面利率(クーポン)は0.1%に据え置かれる見込み。発行額は前回債と同額の2兆7000億円程度となる。
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更新日時: 2014/07/28 15:39 JST


http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N9E7HK6JTSE901.html
日経平均半年ぶり1万5500円回復、銀行や小売高い−売買低調

  7月28日(ブルームバーグ):東京株式相場は続伸。朝方下げた後に持ち直し、日経平均株価は半年ぶりに1万5500円台を回復した。今週から国内で本格化する企業決算への期待に加え、為替の安定も好感された。銀行や小売、パルプ・紙、建設など内需関連株が高く、鉄鋼や輸送用機器など素材、輸出関連株の一部も堅調。
TOPIX の終値は前週末比4.72ポイント(0.4%)高の1286.07、日経平均株価 は71円53銭(0.5%)高の1万5529円40銭。日経平均の1万5500円回復は1月23日以来。
みずほ投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャーは、「日本株は海外に出遅れていることに加え、公共投資や猛暑効果などで内需は相対的に安心感がある」と指摘。足元では人手不足に関するニュースフローも相次ぎ、「内需の需要の強さは確信に変わりつつある」と話していた。
東京証券取引所によると、先週から増加してきた企業の4−6月決算は、今週31日に409社と1日当たり発表社数で前半戦のピークを迎える。主要企業ではきょうは日産自動車、29日はホンダ、野村ホールディングス、コマツ、30日は三井住友フィナンシャルグループ、オリックス、31日はソニーなどが発表予定だ。SMBC日興証券の前週末時点での集計では、東証1部の4−6月経常利益は前年同期比3.9%増、純利益は7.3%増となっている。
前週末25日の米国株は下落したものの、日本株や為替市場への直接的な影響は限られた。この日のドル・円相場は1ドル=101円70−80銭付近と、前週末の東京株式市場の通常取引終了時点101円72銭に対し安定推移。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、「最高値圏にあって利益確定売りが出やすい米国株と日本株は株価位置が違う。為替の円高が一服している上、今週本格化する決算への期待から日本株はあえて売るような感じではない」と言う。
銀行が上昇率1位、りそなHD急伸
銀行 が東証1部33業種の上昇率トップ、TOPIXの押し上げ寄与度でも1位だった。内需の中でも株価の出遅れ感が強いことに加え、「業績は安定し、メガバンクは増配、地銀は自社株買いの期待がある」とみずほ投信の青木氏は見ている。個別では、公的資金の前倒し返済を発表したりそなホールディングスが急伸した。
もっとも、29、30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や週末の米雇用統計の発表を控え、東証1部売買代金は前週末を6.7%下回るなど、盛り上がりを欠いた。「企業業績は大きく変わるのではなく、じりじりと上方修正が予想されるため、株価が先走り過ぎると割高感が出やすい。今は適正な株価形成」とマネクス証の広木氏は話している。
東証1部33業種は銀行、パルプ・紙、海運、鉄鋼、建設、金属製品、小売、輸送用機器、倉庫・運輸など24業種が上昇。鉱業、精密機器、電気・ガス、不動産、石油・石炭製品など9業種は安い。
売買代金上位ではみずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ファーストリテイリング、クラリオン、日立製作所が高く、4−6月営業利益が想定よりも強いとの期待が高まったいすゞ自動車も上げた。大規模な早期退職者募集を行う日立化成は急騰。半面、東京エレクトロン、任天堂、住友不動産、スクウェア・エニックス・ホールディングスは下げた。東証1部の売買高は19億3115万株、売買代金は1兆5923億円。値上がり銘柄数は1009、値下がりは623。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 長谷川敏郎 thasegawa6@bloomberg.net
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更新日時: 2014/07/28 15:40 JST


http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0FX0Q820140728
イタリア国税当局が野村HDから1億ユーロ押収、不正行為の疑い
2014年 07月 28日 18:41 JST
[ミラノ 28日 ロイター] - イタリアの国税当局は28日、過去の証券化や債務再編案件にからみシチリア地方で不正行為があった疑いで、野村ホールディングス(8604.T)から1億0400万ユーロ(1億4000万ドル)を押収したことを声明で明らかにした。

野村HDは声明で、問題となったのは2000―2006年の案件であり、シチリアの検察当局による処分については関知していると説明。「事態を再調査しており、当局と協力していく」と述べた。


ドイツ銀とBNPが標的か−ECBがメス入れる不透明な資産

  7月28日(ブルームバーグ):独仏最大の銀行であるドイツ銀行 とBNPパリバ は、両行だけでユーロ圏上位10行のバランスシート上にある「評価が難しい資産」の約半分を保有しており、その実態に迫る欧州中央銀行(ECB)の「包括的審査」の結果次第では、損失を計上することになりかねない。
128行を対象とする包括的審査の一環として、ECBは流動性が低く、銀行が価値を評価するための外部のデータが極めて少ない融資や証券化商品といった資産を検証している。これまで精査されてこなかった領域にメスを入れ、大手投資銀行が複雑な資産の評価をどのように行っているか比較検討することによって、投資家が捉え切れなかった実態がECBの前にあぶり出されることになる。
フランクフルト・スクール・オブ・ファイナンス・アンド・マネジメントのマルティン・ヘルミヒ教授(リスク管理・規制)によれば、10月に公表される審査結果を受け、ドイツ銀やBNPパリバを含む金融機関は、資産評価の修正を求められる可能性があり、それによって株価が押し下げられ、資本基準達成に向けた努力に支障が出る恐れがある。
ECBの包括的審査では、銀行資産は、株式など価格の透明な資産グループと、金利スワップなど多くの店頭デリバティブ(金融派生商品)で構成し、価格評価で幾つかの外部データが利用可能なグループ、さらに流動性が最も低いため、銀行が独自の価格評価を行わざるを得ない資産担保証券(ABS)や債務担保証券(CDO)、レポ取引といった「レベル3」と呼ばれる最終グループに分類される。
原題:ECB’s Review of Opaque Assets Seen Targeting DeutscheBank, BNP(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:フランクフルト Nicholas Comfort ncomfort1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Frank Connelly fconnelly@bloomberg.netKeith Campbell, Robert Friedman
更新日時: 2014/07/28 11:58 JST


02. 2014年7月28日 19:56:07 : nJF6kGWndY

>>01 安心して無視できる材料の1つが、シラーPER

シラーPERは無視できても、バフェットが重視するGDP比の時価総額もピークをつけていることを忘れない方がいい


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