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韓国・朴大統領と舛添都知事の会談
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52624479.html
2014年07月25日 在野のアナリスト
安倍首相は中南米へ外遊、経団連を引き連れての経済外交ですが、これまでもあまり成果が上がっていません。原因は、韓国などの経済外交が成功したのは、国の保証や支援が明確だからです。日本の場合、今ひとつ責任の所在が曖昧で、国のバックアップ体制が少ない。予算ありき、各省庁の縦割りから改めないと、経済外交も後手を踏むことがこれからも起こってしまいます。
そんな韓国の朴大統領と、舛添都知事が会談しています。地方の首長レベルなら、言いたいことを言っても外交問題にならない、最近の支持率低下で焦りのある朴氏と、売名、自大傾向の強い舛添氏との思惑が一致。さらに日本政府としても、韓国と融和ムードを生むことで米国の懸念を払拭したい、との思惑がある。安倍政権、舛添都知事、朴大統領が三方一両損、でつくりだした、演出という見方で正しいのでしょう。舛添氏はメリットだけのようにみえて、従軍慰安婦の問題に反論、理論武装できない点でいえば、今後の政治力にも影響してくるはずです。
そんな韓国の苦境は、4-6月期GDP速報値にも現れます。前期比0.6%増、通年の成長率予測も4.1%から3.7%へ引き下げました。これをセウォル号事件で、消費が低迷したから、と原因が説明されますが、やや異なる見方をしています。サムスン電子や現代自で相次ぐ減益決算など、代表的企業に支えられる構造だけに、大企業の変調は大きい。さらに、今日の東京株式市場は、値嵩のファナックが大幅高しましたが、その決算にもサムスン電子の今後に不安な影が見受けられます。
スマホなどに用いる微細加工の機械が好調、と発表されましたが、すでにスマホ、タブレットの普及期は過ぎた、との指摘もあります。ここに来て、微細加工の機械が普及しているのは、即ちスマホの低価格化により、新たな市場開拓を目指してのこと。日本でもSIMフリー化が議論されますが、そうなると低価格スマホに注目が集まる。新興国でもスマホが普及するには、低価格が求められる。今後、サムスンの柱であるスマホ事業は構造転換を求められる可能性が大です。
しかも中国における若年層への低賃金、重労働の疑いも出て、コストアップ要因が増えるにも関わらず、です。サムスン電子の高成長時代は、もう過去となりつつあるのです。現代自も燃費の改竄、雨漏りなど品質上のトラブルから、販路の縮減を迫られている。外貨を稼げなくなった大企業と、それで国全体が低成長に陥ることにより、これまで潤沢だった自由に使える予算も枯渇し、外交的に成功を納めることも難しくなる。韓国の負の連鎖が始まりつつあるのです。
だからといって、本屋に行けばあふれる『韓国崩壊』みたいな論調には与しませんが、これまでと、これからでは韓国は大きな構造転換が図られることは、間違い有りません。その結果として、失敗すれば再度IMFに支援を要請するでしょうが、それはまだ先の話です。構造的に、外需依存である韓国は、これからの世界経済の低迷を諸にうける、そこが危機の発端になるはずです。
ウォン高も要因とされますが、韓国とて日本と同じ、工場は海外が多い。結果的に、ウォン高により見かけの企業決算が悪化する、という点も見逃せません。「正しい歴史認識」と朴氏は述べますが、その前に「正しい経済政策」を行わないと、一両損では済まない事態に直面することになってくるのでしょうね。
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