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中国期限切れ鶏肉事件、なぜ発生?生産・加工・販売業者に必要な食品安全上のルールを検証
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140725-00010004-bjournal-bus_all#!blmemS
Business Journal 7月25日(金)3時0分配信
●従業員教育の重要性
「また中国の工場で」と言われるような報道が繰り返し行われています。
7月22日、日本マクドナルドは一部店舗で「チキンマックナゲット」の販売を休止し(23日に再開)、ファミリーマートも今月から発売されていた鶏肉加工2商品を停止しました。仕入れ先である中国食肉加工会社、上海福喜食品が使用期限切れの鶏肉やカビの生えた牛肉を使用していたことが発覚したためですが、工場作業者のモラルとして行ってはならない行動です。
一連の報道が事実であれば、上海福喜食品の工場では日常的に問題行為が行われたことになりますが、食品工場の従業員に対しては、ルールの教育が必要です。「使用期限の過ぎた肉は使用しない」「床に落ちた肉は使用しない」などのルールを繰り返し教育する必要があります。ルールを定め、教育を行い、現場での作業を確認し、指導を行う、必要であればルールを変更する――、こうした基本が徹底されていれば、報道されているような問題は発生しなかったはずです。
また、食品工場において高い管理品質を維持するためには、「ルール違反が行われたのを見た場合は、その場で笛を吹くこと」が大切です。欧米で内部告発者のことをフォイスブロワー、直訳すると「笛を吹く人」といいます。フォイスブロワーという言葉は、サッカーなどの審判に由来しますが、審判はルール違反を行った選手を見つけると試合中であってもその場で笛を吹きます。審判が笛を吹くと選手のプレーは止まり、審判の判断に従ってプレーが再開されます。ルール違反の内容によっては、イエローカード、レッドカードが審判から出され、ゲームに出続けることができなくなります。
工場の従業員教育の中でも「ルール違反の現場を見たらその場で笛を吹くこと、上司であってもその場で笛を吹くこと、もし直らなければ○○へ連絡すること」という教育の徹底が重要なのです。もちろん、ルール違反が横行する現場では、「私はこの工場の商品は食べないから」などという従業員のモラル低下が起こります。
●原料の透明性
飲食店やスーパーで鶏肉団子を販売したとします。従業員には、「この鶏肉団子の肉は何を使用しているのですか?」というお客様からの質問には答えられる準備が必要であり、その答えは「鶏肉でできています」という答えでは不十分です。ブロイラーのももの肉なのか、胸の肉なのか、卵を産んだ後の親鶏の肉なのか、肉を取ったあとの骨を砕いた肉なのか答えられないといけないのです。
鶏肉団子を仕入れている方は、製造者の肉の素性を事前に決めて契約書に配合率を記載させ、製造時に監査を行い、記録を付けなければなりません。製造記録には、いつ仕入れた原料か、賞味期限はいつか、部位はどこかということを記録し、仕入れ先の監査を定期的に行い、製造記録の確認を行わなければなりません。
●工場全体の監査の必要性
仕入れ先の工場を監査する時、仕入れる商品を製造する該当の作業場、保管施設しか監査を行わない場合がほとんどですが、工場内すべての設備、原材料の確認を行う必要があります。原料の保管庫内に、賞味期限の切れた原料が保管されている場合や、本来使用していない外国産の材料が保管されている場合は、入荷伝票から出荷量までの確認を行います。また、冷凍庫内に半製品が保管されている場合は、製造記録と照合し、半製品の製造を確認します。保管原料の日付なども、工場内で付けられた表示では証拠にならないので、仕入れたときの伝票で確認を行います。
こういった仕入れ先の監査は、一般的には行われていません。しかし、産地偽装された原料、使用期限の過ぎた原料を使用した製品をつかまされないためには、仕入れ先全体の監査が求められます。北海道で発生した偽装挽肉事件も、挽肉の仕入れ先が工場全体の監査を行っていれば未然に防げた事件だと思われます。
河岸宏和/食品安全教育研究所代表
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