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牛肉などの食材、食品がさまざまな国・地域から輸入されている=東京都江東区の食品スーパーで、藤沢宏幸撮影
<期限切れ肉>中国頼み、脱却困難…低コストで存在感
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140724-00000000-mai-bus_all
毎日新聞 7月24日(木)0時5分配信
中国の食品加工会社、上海福喜食品が期限切れの鶏肉や牛肉を混ぜていた問題の背景には、日本企業が海外からの食材輸入、中でも中国産への依存度を高めていることがある。中国は原材料費や人件費が安く、日本から近いという長所がある。今回の問題で、消費者の中国産に対する抵抗感が高まる可能性はあるが、企業側は中国頼みから脱却するのは容易でないのが実情だ。
◇消費者には抵抗感も
「中国産が使用できなくなれば、値段を上げて、メニューも考え直さないといけない」。ある外食大手幹部は、中国からの輸入品が欠かせない食材になっていることを強調した。
国土が広い中国では複数の産地から野菜を調達できるため、日本のように収穫できない端境期が少ない。原材料が安いだけでなく、加工にかかる人件費の低さも魅力だ。日本からの距離も近いので、米国産などと比べると輸送費も安い。食品大手の中には1970年代から中国で冷凍野菜の加工を始めたケースもある。
スーパーなどで販売されている鶏肉や野菜などの食材は国産が多いが、加工食品や外食では、海外からの輸入食材への依存度が高い。食材の原産地を表示する義務がないことが多いため、食材の価格の安さがより重視される傾向もある。
拡大を続けてきた中国からの食品輸入は、2008年の冷凍ギョーザ中毒事件で消費者からの不安が高まり、いったん急減した。
同事件をきっかけにリンガーハットは食材調達を見直し、09年からキヌサヤやにんじん、コーンなどすべての野菜を国産に変更した。「国産に限定すると、天候の影響も受けやすく調達は難しくなる」(広報)というが、国内の契約農家を増やして乗り切った。ただ、8億5000万円のコスト増となり、当時450円だったちゃんぽんを東京都23区内で550円に値上げした。リンガーハットのような動きは少数派だ。
財務省貿易統計によると、13年の食品輸入額は5兆7295億円。中国の占める割合は15%(8706億円)で、米国の22%(1兆2683億円)に次ぐ第2位。20年前と比べると中国は金額で2.4倍になり、割合で6ポイント上昇した。逆に米国は、7ポイントシェアを落としている。中国に日本企業が進出したことが背景にあり、食品輸入の内訳は現地での加工品が多いのが特徴だ。
今回の問題では、中国からの食品輸入に対して消費者の不信感が高まりそうだ。日本企業が今後、輸入を見直す可能性はあるが「原材料費と人件費の両方が安い国は、中国以外にそうはない」(大手食品会社)という「魅力」があるのも事実だ。【高橋直純、朝日弘行】
◇問題起きる懸念、払拭できず
日本大学生物資源科学部の下渡敏治教授(国際食品資源論)の話
日本企業が食品の輸入を中国に頼る理由は、日本に近いという地理的条件に加え、年間を通して食材を確保できる国土の広さ、人件費の安さなどががある。代替できる国を探すのは難しい。また、中国企業や従業員のモラルは日本ほど高くない。中国政府は、食品の安全を確保する体制を整備しつつあるが、日本ほど厳しい基準ではない。日本企業は輸入食品の安全対策に力を入れているが、問題が起きる懸念を完全に払拭(ふっしょく)するのは難しい。
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