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東証の取引時間
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52624203.html
2014年07月22日 在野のアナリスト
脱法ハーブの新名称が『危険ドラッグ』だそうです。『危険』と『ドラッグ』の意見が多く寄せられた、といって二つを合わせるセンスは呆れるばかりです。薬はどんなものでもリスクがあり、だからこそ用量、用法を正しくして飲みます。安全と危険、の線引きは曖昧です。しかし幻覚作用や中毒性のあるものは、危険ではなく禁止ということを強く打ち出すべきでしょう。むしろ頭文字を並べて、新たな言葉を作った方が浸透性があるのかもしれません。
今日の東京株式市場は100円を越す大きな上昇ですが、先週末の下げ分をもどしたに過ぎません。そんな中、刻み値が変更となる銘柄があり、銭単位での取引も可能となりました。みずほなどの低位株は、先週から4倍近い取引量を示しましたが、これは決してよい話ではありません。
売りも買いも出合い易くはなりますが、値動きが粗くなり、高速取引とよばれるアルゴリズムの独擅場、一般投資家では手が出せなくなります。市場では、株主総会の会場には出席者としてパソコンが並び、電子音が静かになる中、経営者の説明でアルゴリズムが株価を大きく動かしてYES、NOを示す、とも言われます。これは笑い話ですが、その株主総会では笑いも起きないのでしょう。
東証が研究会を開き、取引時間の1時間延長、夕刻取引、夜間取引、の3案に分けて導入を検討しています。しかしこれも個人を蔑ろにしたものです。24時間、べったり張りついて取引できる人間は少なく、取引時間、日をまたいで保有する人は減るでしょう。益々日計りの取引が増えます。夜間ならサラリーマンが家に帰ってから取引できる、とする意見もありますが、今の取引量では冗長さを増すばかりです。そもそも、外国人投資家が6割近い取引をしており、しかも不透明な値動きも多い。サラリーマンがお小遣い稼ぎをできる環境整備が、そもそも整っていません。
今回の一連の動きは、アルゴリズム取引を助長するばかりで、一般投資家はその狭間で翻弄される、その傾向を強くするだけです。取引時間を増やせば、取引量が増える、そんな単純な理屈は通用しません。下手をすれば流動性が低下し、日本市場全体の魅力を失うかもしれない。経済が活況で、市場も拡大していくときに取引時間もそれに合わせ、増やすのならまだしも、今はまったくそのタイミングでもない。アルゴリズム取引が活況になっても、2兆円に届かない売買代金を、もっと重く受け止めるべきなのでしょう。
イエレンFRB議長が「モメンタム株の割高」を指摘しましたが、日本でも材料株ばかりに取引が集中し、割高圏にあります。結局、値動きのよさを求めも、よ過ぎると手出しができなくなる。その落としどころを弁えていない議論、ということなのでしょう。昼休みを30分短縮しても、取引量は増えていない。その現実を踏まえれば、東証のセンスも疑わしいところであり、東証の取引が『危険トラック』に陥りかねない懸念が漂っている、ということなのかもしれませんね。
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