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ジャネット・イエレンFRB議長が発した警告とは photo Getty Images
米国の金利引き上げはいつか?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39900
2014年07月21日(月) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス
7月中旬、ジャネット・イエレンFRB議長は議会証言の中で、米国の住宅市場の回復が予想外に遅れている一方、低格付け債券等が割高な状況になっていると発言した。リーマンショック以降、まだら模様の続く米国経済の現状を指摘していると考えられる。
米国の住宅市場は回復の道を歩んでいるものの、そのペースは極めて緩やかで、当初の予想をはるかに上回る時間を要している。そうした状況を見ると、FRBが直ぐに利上げに走れないことは明らかだ。
その一方、余った資金の一部が低格付け=ジャンク債などに向かっており、一部の市場関係者からは、「一部の債券価格はいバブルに近い状況になっている」との指摘が出ている。イエレン議長は、そうした状況にも警告を発したかったのだろう。
■米国金融市場の初動反応
イエレン議長の発言直後の市場の反応を見ると、市場参加者の多くが「利上げはまだ先のこと」と考えていることが分る。債券市場はイエレン議長の発言を意識して、一時的に国債などが弱含みの展開となる場面もあったものの、基本的には大きな変化はなかった。
株式市場は議長の発言を、「当面、FRBの利上げはない」と解釈したようだ。それは、株価は史上最高値水準まで上昇していることを見ても明らかだ。あるファンドマネジャーは、「利上げのタイミングは気になるが、動きについて行かざるを得ない」と言っていた。
ニューヨーク在住のアナリストは、資金が余っていることもあり、世界の金融市場を見回すと消去法で米国株式を買うことになると指摘していた。恐らく、その指摘は、多くの市場参加者と同じ感覚だろう。
■FRBの利上げのタイミング
ただ、FRBはいずれかのタイミングで金融引き締め=利上げを行うことは間違いない。問題はそのタイミングだ。以前、イエレン議長はQE3終了後、約6ヵ月で金融引き締めに移行する旨の発言を行った。
今年10月にQE3が終了することを考えると、来年4月頃までにFRBは金融引き締めに転じる可能性がある。しかし、現在、市場関係者の多くは、そのタイミングが後ずれすることを予想している。
今のところ、予想の中心のタイミングは来年半ばと見る向きが多い。重要なポイントは、今後の経済の展開によってずれることになると、金融市場が上下に振れることが考えられる。議長発言で、そのリスクは高まっているといえるかもしれない。
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