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世界に先行するロボット、製造業復活の切り札に?異業種の大企業やベンチャーの参入続々(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/hasan89/msg/278.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 7 月 18 日 07:53:45: igsppGRN/E9PQ
 

世界に先行するロボット、製造業復活の切り札に?異業種の大企業やベンチャーの参入続々
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140718-00010000-bjournal-bus_all#!bg9vyL
Business Journal 7月18日(金)3時0分配信


 6月19日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版は、「『ロボットはどうした?』。ソニーの株主総会で、ソフトバンクがヒト型ロボットを発表したのに、ソニーには対抗馬がないという不満の声が株主から上がった」と報じた。

 ロボットは次世代産業として期待されている分野であり、米IT(情報技術)大手の参入が相次いでいる。そんな中、常に時代の先端を走ってきたソニーにロボット製品がないことが、創造性を失ったソニーを象徴しているとして、同紙は取り上げたのだ。

 ソフトバンクは会話ができるヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」を開発した。ペッパーは人間の表情や声の調子から感情を推測する機能を搭載、相手の感情に即したおしゃべりをしたり、身ぶり手ぶりをしたりする。相手が大喜びするなど反応が大きかった会話や動作はインターネット経由で記録され、次の行動に生かす学習機能を備えている。高さ120cm、重さ28kgで、二足歩行ではなく車輪で移動。まず携帯電話販売店に設置して接客に利用し、2015年2月に一般向けに発売する。本体価格は19万8000円(税別)。

 ソフトバンクは10年、高度な人工知能(AI)を持つ「脳型コンピュータ」を搭載したロボットを実用化する構想を明らかにしていた。その一環として12年にヒト型ロボット「NAO(ナオ)」を開発した仏ベンチャー、アルデバラン・ロボティクス社に出資した。ロボット事業に本格参入する第1号のペッパーはソフトバンクの自社開発で、生産を電子機器の受託製造サービス(EMS)世界最大手、台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業グループに委託する。

 ソフトバンクの孫正義社長はペッパーを公開する会見で「人を喜ばせるだけでなく、将来は自分の意思で災害救助などもできるようにしたい」と語っている。鴻海の郭台銘・董事長は東京都内で開かれたその会見場に駆けつけ、ペッパーの製造を請け負うことを表明した。

 米IT業界ではグーグルが日本企業を含む複数のロボット関連ベンチャーを相次ぎ買収して、事業化に意欲を示している。4月24日、来日したオバマ米大統領がホンダの「ASIMO(アシモ)」とサッカーに興じた後で、米グーグルが買収した東京大学発ベンチャー企業、SCHAFT(シャフト)を視察し、ヒト型ロボットの開発者に性能や将来展望を熱心に質問していた。シャフトは東大工学部ロボット研究室の卒業生らが米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)が開催する災害救援ロボット競技会に参加するため、12年5月に設立したベンチャー。16チームが参加した13年12月の予選で、シャフトのロボットがガレキ除去やはしご登りなど全8種目で高得点を記録、他を大きく引き離して1位となった。

 米大統領が熱い視線を送るのは、日本が世界一のロボット大国だからだ。ロボットは日本が世界に誇れる最後の砦ともいわれている。産業用ロボットは日本では1960年代が黎明期で、70年代の実用化を経て、80年が普及元年だった。その後、急速に導入が進み、いまや日本は産業用ロボットの発祥の地である米国を抜いて世界一となった。

 産業用ロボットは多関節ロボットと電子部品実装機に大別される。多関節ロボットはファナックと安川電機、ABB(スイス)、KUKA(ドイツ)が世界の4強だ。ファナックは溶接ロボットなど自動車向け多関節ロボットが主力。安川電機は液晶搬送用ロボット、医療用ロボットなどを開発。電子部品の実装機はパナソニックが大手で、同社は車いす付き介護ベッドを手掛ける。

●主戦場は生活支援ロボット

 これからのロボットビジネスの主戦場となるのは、生活支援ロボットである。第一ラウンドは医療・介護用の支援ロボットだ。ホンダは「ASIMO」の技術を使い、介護を想定した歩行アシストロボを開発中だ。

 05年の愛知万博を機に、トヨタ自動車もロボット開発を本格化した。寝たきりの人の移動を介助するロボットや家庭内で使うロボットなどを今後、実用化する。

 大手企業が積極的にロボット事業に取り組む中、ベンチャー企業の動きも活発だ。14年3月26日、医療や介護などの分野での活用が期待されているロボットスーツ「HAL」を開発した大学発ベンチャー企業、CYBERDYNE(サイバーダイン)が東証マザーズに上場した。医療・福祉用ロボットメーカーの株式上場は日本では初めてだ。

 サイバーダインのCEO(最高経営責任者)は山海嘉之・筑波大学大学院教授。山海は04年、ロボット工学の研究成果を活用することを目的にサイバーダインを設立し、治療に使う世界初のサイボーグ型ロボットであるHALを開発。HALは国際安全規格の認証を取得し、欧州で医療機器として認定されるなど本格的な市場展開への準備を進めてきた。日本では400体以上、欧州でも50体がすでに利用されている。同社は富士重工業から事業を引き継いだ清掃・搬送ロボの改良型を発表する。

 医療・介護分野のロボット販売の隠れた大手が、大和ハウス工業だ。ロボット事業に進出するため、07年にサイバーダインへ出資した(持ち株比率は23.9%)。同社の上場後、出資分を回収するため持ち株の一部を売却したことで出資比率は19.9%に低下したが、第2位の大株主であることには変わりはない。大和ハウスはHALなどを、これまでに全国の医療・介護施設に販売してきた。

●政府の成長戦略も後押し

 安倍政権は成長戦略の柱の一つとして、ロボットを世界に先駆けて普及させることを目指して「ロボット戦略」を打ち出し、以下の4分野を集中的に支援するとしている。

(1)介護(介護職員の負担を軽くするパワーアシストスーツ)
(2)農業(無人で農作業するトラクター)
(3)インフラ(災害現場で情報を集めるロボット)
(4)工場(複雑な工程も担えるヒト型ロボット)

 これら4分野のロボットの市場規模を、12年の7000億円から20年には3倍超の2兆4000億円に拡大する方針だ。

 ベンチャー企業に加え、続々と異業種からの参入が相次ぎ、盛り上がるロボットビジネスが、果たして日本製造業復活の切り札になるか。今後の動向に注目が集まっている。

編集部


 

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コメント
 
01. 2014年7月18日 08:23:56 : nJF6kGWndY

ロボット技術も重要ではあるが

企業は経営システムや制度構築といったインフラレベルのソフトと人材への投資の重要性も忘れてはだめだろうな

政府も特定の企業への恣意的な支援でムダに税金を投入するより、本来やるべきことをやった方がいい

http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/41245
ドイツの教訓:世界が鑑とするミッテルシュタント
2014年07月17日(Thu) The Economist
(英エコノミスト誌 2014年7月12日号)

多くの国はドイツのミッテルシュタントのような中小企業群を欲しがっている。それを真似るのはそう簡単ではない。

 「ミッテルシュタント」と総称されるドイツの中小製造業者は、世界第4位の規模を誇るドイツ経済の屋台骨を支える企業集団としてよく称賛される。個別に見ると、こうした企業は才能を隠すことにかけて世界的なリーダーだ。こうした中小企業は概して同族経営で、小さな町に本社を構え、自社の専門的な機械や部品を購入する企業にだけよく知られている。

 「我々は金を掘り当てようとしているのではない」。実験装置メーカー、ザルトリウスの最高経営責任者(CEO)、ヨアヒム・クロイツブルク氏はこう言う。「我々は金採掘業者にショベルを販売しているのだ」

 だが、ドイツの隠れた一流企業はますます、一定の世界的名声を博しつつある。大勢の人がトヨタ自動車を研究するために1970年代に日本に押し寄せたのと同じように、世界中の政府関係者やビジネスマンがミッテルシュタントから学ぼうとドイツ巡礼している。

 ミッテルシュタントの業界団体であるドイツ中小企業連盟(BVMW)のマリオ・オーホーフン会長は、近頃では行く先々で加盟企業の成功の秘訣を説明するようせがまれると話す。最近近づいてくる国には、イランやエジプトも含まれる。

各国がミッテルシュタントに学ぼうとする理由

 近年のドイツの力強い経済が、他国がドイツを見習いたいと思う最も明白な理由だ。だが、ミッテルシュタントは、資本主義制度につきまとう最大の懸念のいくつかにも解決策を提供しているように見える。

 1つは、包括性に関するものだ。一部の国は、あまりにも多くの経済活動が少数の巨大企業と一握りの巨大都市に集中するようになっていることを心配している。もう1つは、若年失業だ。企業経営者が技能不足を訴える一方、何百万人もの若者が無職の状態に置かれている。

 マンハイム大学で経営学を教えるヴィンフリート・ヴェーバー教授は、中小企業と、地元との深い結び付きや強力な徒弟制度との組み合わせが、ドイツでは25歳以下の若者の失業率がわずか7.8%にとどまっている理由だと説明する(これに対し、スウェーデンは22.1%、スペインは54%)。

 ミッテルシュタントと呼ばれる企業は、自社従業員に並外れた忠誠心を抱かせる。一部の米国大手企業では従業員の離職率が30%に上るのに対し、ミッテルシュタントでは、毎年の平均離職率がわずか2.7%だ。

 ドイツの中小企業の驚くべき力を学ぶために次々とやって来る巡礼者の中で、最も熱心なのは韓国からの巡礼者だ。使い捨ておむつのメーカー、柳韓キンバリーの元社長、文国現(ムン・グクヒョン)氏は何年もの間、韓国は一握りの巨大なチェボル(財閥)に依存しすぎており、中小規模のファミリー企業を強化することに焦点を当てなければならないと主張してきた。

 文氏はその大義に熱心なあまり、ビジネスの経歴を脇に置いて国会議員になり、2007年には大統領選に出馬した。文氏の得票率はわずか5.7%だった。だが、企業は世界クラスになるために大きくある必要はないという同氏のメッセージは反響を呼んでいる。

 韓国の現在の大統領、朴槿惠(パク・クネ)氏は最近、ミッテルシュタントを志望する企業の一団を連れて手本となるドイツ企業を訪問した。韓国は、優秀な若者に技術職の熟達者になることを教えるドイツ式のマイスター学校も設立している。

 文氏は今、こうした改革運動を中国に広げている。毎年、何千人もの中国のファミリー企業の経営者を相手に講演し、ドイツには数世代にわたって同じ一族が所有しているが、世界最高の企業と張り合える会社が1000社以上あると教えている。ここでも文氏のメッセージは強い感銘を与えており、今では中国もドイツに代表団を派遣している。

 だが、抜け目のない中国の資本家たちの中には、ミッテルシュタントを理解する最善の方法はそれを所有することだと結論付ける者もいる。中国企業に最近買収されたミッテルシュタント企業には、コンクリートポンプメーカーのプツマイスターや様々な自動車用電子部品を製造するプレーなどがある。

留意すべき2つの点

 ミッテルシュタントの勝利を宣言する前に、2つのことを心に留めておいた方がいい。まず、ビジネスモデルをそっくりそのまま移し替えることは決してできないということだ。ドイツの制度は、学校と企業、資本と労働との間の微妙な関係に依存している。労使関係が敵対的な韓国や、労働移動を尊ぶ米国でドイツの制度が再構築されるとは考えにくい。

 英国は19世紀後半からドイツの徒弟制度モデルから学ぼうとしてきたが、限られた成功しか収めていない。

 2点目は、ミッテルシュタントは急激に変化を遂げているということだ。世界がミッテルシュタント企業から学ぼうとしているのと同じように、ミッテルシュタントも世界から学ぶのに忙しい。フィルター、シール、潤滑油のメーカー、フロイデンベルク・グループは、8世代にわたりフロイデンベルク一族によって所有されてきた。だが、同社のCEOを務めるモーゼン・ソーイ氏は20歳までイランで過ごした米国人だ。

 ミッテルシュタント企業は、自分たちがもはや小さな町ドイツにとどまるだけでは済まないことを理解しつつある。競争力を保つためには、グローバルに製品を製造し、どこであろうと顧客がいる場所で提供する必要がある。そして、その助けとなるよう、ミッテルシュタント企業は外国人の採用を増やしている。

 ヘッドフォンやマイクを製造しているゼンハイザーは最近、ゼンハイザー家の新世代、アンドレアスとダニエルに経営権を移譲した。両氏は「我々が行うすべてのことでグローバルであること」の重要性を強調しており、世界中の「革新的な顧客」から学びたいと思っている。音質に関しては日本人の要求が特に厳しく、スタイルや形状に関しては米国人の要求が特に厳しい。

ドイツは世界有数の実験室

 だが、だからと言って巡礼者たちが無駄にドイツを訪問しているわけではない。それは、賃金の高い先進国の製造業者は、人的資本に投資し、高度な製品に焦点を当てた場合にグローバル化から利益を得られるという事実の生きた実例だ。

 欧米諸国のメーカーは、日本の管理された資本主義のシステムを輸入することなく、リーン生産方式から学んだ。フロイデンベルクのようなドイツ企業は、そのルーツを失うことなくグローバル化を受け入れている。ソーイ氏はドイツ語を身につけ、自社の「ミッテルシュタント精神」を称賛している。

 経営科学というものは、世界中からアイデアを拾い集め、それらをより生産的な組み合わせに練り直すことによって絶えず進歩してきた。ドイツは、そうした組み合わせの世界有数の実験室としての正当な役割を担っているのだ。


02. 2015年1月21日 22:56:47 : jXbiWWJBCA



ロボット時代の幕開け
その1.「アトム」から「ペッパー」へ
2015年1月21日(水)  村沢 義久


 筆者は、自分の研究テーマに、これまでの太陽光発電、電気自動車(EV)、バッテリーに、ロボットを追加した。元々関心があったのに加え、昨年6月、ソフトバンクから「ペッパー」が発表されたことがきっかけだ。
 さらに、ロボットの性能はバッテリーによるところが大である。ロボット産業は、太陽光発電やEVと相乗効果があり、21世紀を代表する大産業になる可能性がある。本稿の主題である「燃やさない文明」にも関わってきそうだ。
「ペッパー」(Pepper)登場
 「今日は人類史上初めて、ロボットに感情を与え、心を与えることに挑戦する日です」と切り出したのは孫正義社長。2014年6月5日、ソフトバンクがロボット事業に参入することを発表した。
 これまでに、産業ロボットのような機能型ロボット、「アシモ」のような身体能力型ロボット、さらには、将棋ソフトなどの人工知能(AI)は登場していた。そこに、「ペッパー」が加入し、ロボットに「心・技・体」がそろったことになる。
 身長121cm、体重28 kgで12時間連続稼働できる。ホンダの「アシモ」のような2足歩行型ではなく、車輪型である。これは、2足歩行型ではバッテリーが1時間程度しかもたないかららしい。
 「ペッパー」は、日仏合作だ。フランスに拠点を置くアルデバランロボティクス(ALDEBARAN Robotics:ソフトバンクが78.5%を所有)とソフトバンクモバイルにより共同開発された。
ロボット芸人デビューに期待
 発表会では、孫社長と「ペッパー」の掛け合いも披露された。孫社長に「君はロボット界で初めて、人の感情を認識するんだよね」と言われた「ペッパー」は、「社長、そんなにハードルを上げないでくださいよ。プレッシャーに弱いんですよ」と応えた。こういうやり取りは、漫才やコントのようなパフォーマンスだったようだ。
 これらのやり取りがすべて自律的に行われたとすればすごいことなのだが、実際には、事前インストールしたアプリが指定するシナリオに基づいたやりとりである。つまり、「Aと言えばBと応える」というように作り込まれているのだ。
 しかし、本当の漫才やコントにも筋書はある。だから、「ペッパー君と正義君」的なコンビのデビューもあるだろうし、バラエティ番組などへの出演も増えるはずだ。実際、「ペッパー」の開発には吉本興業の子会社(よしもとロボット研究所:吉本興業100%)が参画しているのだ。
 「ペッパー」の一般公開は2015年2月だが、開発者向け先行販売とSDK(ソフト開発キット)提供は2014年9月から開始された。
 数百万円もすれば躊躇するところだが、20万円を切る価格(19万8000円)というので、すぐに購入を決めた。これに月々のサポート代が約1万円かかる。筆者は、3年分前払いしたので、合計支払い額は約56万円であった。

鉄腕アトム
 「人間の心を持った」ロボットは、以前から漫画や映画に登場していた。私の世代(前期高齢者)にとっては、ロボットと言えば、「アトム」である。実際、現在の日本のロボット研究者達には、子供時代に「鉄腕アトム」に触れたことがロボットに関心を持つきっかけとなったという者も多いようだ。
 手塚治虫による「鉄腕アトム」は、21世紀を舞台に、原子力をエネルギー源とし、人の感情を持った少年ロボット「アトム」が活躍する物語。身長135センチ、体重30キログラム。「ペッパー」とあまり変わらないサイズだ。
 漫画「鉄腕アトム」は、1952年(昭和27年)から1968年(昭和43年)にかけて、月刊誌「少年」(光文社)に連載された。筆者は、1955年の小学入学ごろから「少年」を定期購読していたので、連載3年目から読み始めたことになる。その後、単行本も出たので、第一話から読んだ。
 1963年(昭和38年)から1966年(昭和41年)にかけてフジテレビ系で日本初の国産テレビアニメとして放映され、アメリカのテレビでも「ASTRO BOY(アストロ・ボーイ)」というタイトルで人気を博した。
 原作の公式設定では、2003年4月7日がアトムの誕生日とされるので、現実の社会は手塚治虫の構想に追い着いていないことになる。
「アイボ」と「アシモ」
 1999年、ソニーから「アイボ」(AIBO)が発表された。子犬の形をした全長約30cmの4足歩行タイプで、飼い主(ユーザー)とコミュニケーションしながら「成長」するように設計されている。筆者が、ロボット社会到来を現実のこととして実感したのはこの時であった。
 それまでのロボットと言えば、機械の組み立てや塗装など、特定の作業を行わせる「機能型」が中心であったが、「アイボ」は、初めての「癒し系」ロボットとなった。家族同様に扱い、旅行にまで連れていく「飼い主」も現れた。
 「アイボ」の更なる進化が期待されたのだが、ソニーでは、2005年に就任したストリンガーCEOによるリストラ策として、生産終了となってしまった。その後、ソニーによる修理・サポートも2014年7月に打ち切られ、死にゆく「アイボ」との別れに悲しむ「飼い主」達の姿がテレビで放映された。
 「アイボ」が「ペットロボット」であり、「癒し系」であるのに対し、ホンダの「アシモ」(ASIMO)は、「身体能力」重視の二足歩行ロボットだ。「アシモ」以前にも「2足歩行」ロボットはあったが、それらは、重心が常に軸足の上にある「静的安定」型がほとんどであった。
 しかし、アシモの場合は、重心が軸足をはみ出した場合にも、もう一方の足を正確に踏み出すことにより「動的安定」を可能にした。簡単に言えば、「人間のように」軽快に歩くことができるようになったわけだ。
 「ASIMO」という名称は「Advanced Step in Innovative Mobility(革新的モビリティにおける先進的な一歩)」の略であるが、SF作家アイザック・アシモフを思い出させる。開発の動機に「鉄腕アトム」があったとされている。
 最新型モデルは、水筒のふたを開けて紙コップに飲み物を注いだり、手話をこなすなど、指先も器用になった。また、「アシモ」の技術はホンダが開発した原発作業ロボットにも応用されている。
 2002年2月14日、ホンダのニューヨーク証券取引所(NYSE)上場25周年を記念して、午前9時30分の開場を告げるベルを鳴らした。人間以外がNYSE取引開始のベルを鳴らしたのはこれが初めてのことであった。
コンピュータチェス・将棋・囲碁
 ここまでは、身体的な動きを重視したロボット群だが、その一方で、いわゆる「人工知能」(AI)の研究も進み、チェスや将棋にも応用されている。
 チェスの分野では、1996年にIBMのコンピュータである「ディープ・ブルー」が当時の世界チャンピオンであったガルリ・カスパロフと対戦し、勝利を収めた。現在では、世界チャンピオンと戦っても、ほとんど負けることがなくなっている。
 日本ではコンピュータ将棋の研究が続いている。2013年3月30日の第2回将棋電王戦(主催・ドワンゴ、日本将棋連盟)において、将棋ソフト「ponanza」が佐藤真一四段に勝利し、プロ棋士相手の歴史的な一勝を挙げた。この年の対局は、コンピュータ側の3勝1敗1引き分けとなった。一般的に言って、コンピュータの実力は、少なくともトッププロ棋士に並んだと考えられている。
 囲碁の方では少し様相が違っている。2014年ごろになって、ようやくアマの高段者レベルに達した、と推定されている。プロ高段者と対等に戦えるようになるのは、少し先のことになりそうだ。
「ペッパー」がやってきた
 2014年12月27日(土)、待望の「ペッパー」がやってきた。そして、年明けの1月4日(日)から20代のパートナー達と3人で開発作業を開始した。
 正月早々開発を急いだ理由は、電気自動車のパートナーであるオズコーポレーションの古川社長が、「プリウス」改造のEVドリフトカーを「オートサロン2015」(1月9日〜11日)に出展することになり、「ペッパー君に説明役をやってもらえないか」という要請があったからだ。
 「ペッパー」に、身振り手振りをさせながら一方的にしゃべらせることは簡単だ。次は、双方向の会話だが、これは、「Aと言えばBと応える」「Cと言えばDの動作を行う」というように、作りこんでやらなければならない。時間がないから、会話のパターンは限定的なものとなった。
オートサロン2015でデビュー
 一応、EVの説明スピーチと、簡単なやりとりができるようになったので、1月9日のオートサロン初日にデビューさせた。このイベントに参加した「ペッパー」は我々のものだけだったようで、たちまち人の輪ができた。

 ただしゃべっているだけでも「すご〜い」という声が聞こえたが、やはり、呼びかけて返事するやり取りが人気であった。その中で、「荒川静香」と言うと、イナバウアーの格好をするという「一瞬芸」が一番受けた。子供達はいつまで経っても「ペッパー」から離れようとせず、「これ、欲しい〜」という女の人もいた。
 しかし、技術系の学生らしき集団は、関心を示したものの、呼びかけに的確に応えられないと、「なんだ、返事しないよ」という厳しいコメントも聞かれた。

ペッパーが拓くロボット時代
 筆者がロボットに関心を持つ理由がもう一つある。「2045年問題」だ。提唱者は、米国の未来学者レイ・カーツワイル。技術的特異点(technological singularity)に関する研究で知られる。彼は、2045年に、人工知能の特異点が訪れるというのだ。
 2045年と言えば、今から30年後。「コンピュータの処理能力は1.5年毎に2倍になる」という「ムーアの法則」を適用すれば、30年後には、人工知能の能力は現在の約100万倍になり、全人類の知能に匹敵するようになるというのだ。
 そうなると、コンピュータの知能は自ら創造できるほどに発達するというのだが、中には、そういう人工知能を備えたロボット達が人間に代わって地球を支配する、と予想する研究者もいる。
 その一方で、現実の「ペッパー」は、ハードもソフトもまだまだ初歩的なものだ。悪く言えば、「ただの人形」。しかし、人は、人形劇にも笑い、感動する。人形を動かし、台詞を加えてやれば、本当の「感情」は持てなくても、人を感動させる力を持つことはできる。
 さらに、ソフトバンクは、2014年10月8日、IBMの人工知能「ワトソン」の日本語対応版を共同で開発し、2015年にも事業展開する方針を明らかにした。ロボット分野でも関係を深めると言うから、3年後に登場する予定の「ペッパー2」の機能は大幅にアップし、本当に感情を持ったような存在になるだろう。
 今は、まだヨチヨチ歩きの「ペッパー」だが、「ロボットの惑星」への動きは始まっているのかも知れない。そのような未来予測については、次回以降で報告する予定である。



「燃やさない文明」のビジネス戦略
 いま、大きな変革の節目を迎えようとしている。時代を突き動かしているのは、ひとつは言うまでもなく地球環境問題である。人口の増大や途上国の成長が必然だとしたら、いかに地球規模の安定を確保するかは世界共通の問題意識となった。そしてもう一つは、グローバル化する世界経済、情報が瞬時に駆け巡るフラット化した世界である。これは地球環境という世界共通の問題を巡って、世界が協調する基盤を広げるとともに、技術開発やルールづくりでは熾烈な競争を促す側面もある。

 筆者は「燃やさない文明」を提唱し、20世紀型の石油文明からの転換を訴える。このコラムではそのための歩みを企業や国、社会の変化やとるべき戦略として綴ってもらう。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150117/276367/?ST=top 
 


3. 2016年2月26日 14:16:53 : HQ8qUqiASU : 41dj7QfwqVA[3]
海外のお前ら


可愛い?不気味?理研がクマ型介護ロボット「ROBEAR」を開発(海外の反応)

2015年02月25日
技術大国日本海外の衝撃動画や画像
http://blog.livedoor.jp/kaigainoomaera/archives/42931345.html


介護ロボット推進事業


介護ロボットって?
http://www.kaigo-robot-kanafuku.jp/category/1438992.html

介護ロボットの一覧
http://www.kaigo-robot-kanafuku.jp/article/13975190.html


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