01. 2014年8月26日 10:38:25
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コラム:バルマー氏退任で上がったマイクロソフト企業価値の行方 2014年 08月 21日 15:46 JST 8月20日、米マイクロソフト在籍34年間のベテラン、スティーブ・バルマー氏がCEO退任を表明した1年前に比べ、同社の時価総額は1000億ドル超増加。写真は18日、米NBAロサンゼルス・クリッパーズのオーナーに就任するバルマー氏(2014年 ロイター/Lucy Nicholson)コラム:次の「大幅な株価修正」の引き金は=カレツキー氏 コラム:煮え切らないイエレン議長講演が示すもの コラム:女性の労働力活用は高い成長をもたらすか=河野龍太郎氏 コラム:クロス円が増幅するドル円の上昇ポテンシャル=亀岡裕次氏 Jeffrey Goldfarb [ニューヨーク 20日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米マイクロソフト(MSFT.O: 株価, 企業情報, レポート)在籍34年間のベテラン、スティーブ・バルマー氏が1年以内の最高経営責任者(CEO)退任を表明した1年前に比べ、同社の時価総額は1000億ドル超増加した。バルマー氏は19日、取締役を退いた。 彼が舞台から姿を消した今、同社が勢いを堅持できるかどうかは後継者ナデラ氏の手腕にかかっている。 パソコンと企業向けデスクトップ製品でマイクロソフトが牙城を築いたにもかかわらず、バルマー氏の経営に投資家が感銘を受けたことはなかった。マイクロソフトの株価はバルマー氏がトップを務めたこの14年弱の間に45%下落した。 株価下落の大部分は、ハイテクバブルの崩壊と米国政府の同社に対する反トラスト法訴訟があったバルマー氏の任期の初期段階に起きたものだ。しかし、その後に株価が真の回復を示すことは一度もなかった。ハードウエア進出の判断を見誤ったことや、モバイル技術を有効活用できなかったこと、さらには法外な価格での企業買収など全てが、彼のトップとしての任期に傷を残した。 昨年8月以降に株価が40%上昇したのは、ナデラ氏の全面的な功績ではないだろうし、一方でバルマー氏がもっぱら非難を浴びるべきでもない。一つにはS&P総合500種が同期間に20%上昇している点が挙げられる。とはいえ、マイクロソフトはアップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)とほぼ同じ上昇率を記録した。そこには新製品と新市場への期待という、より具体的な楽観論の根拠があった。 バルマー氏がマイクロソフトを去り 米プロバスケットボール協会(NBA)のロサンゼルス・クリッパーズのオーナーに就任することと、創業者のビルゲイツ氏が慈善活動に専念するために会長職を退任したことで、ナデラ氏は自らの足跡を自由に残せるようになった。既に前任者の残した遺産の解体を始め、バルマー氏が退任を表明した数週間後に720億ドルで取得したノキア(NOK1V.HE: 株価, 企業情報, レポート)の携帯電話事業の人員削減や、マイクロソフトを生産性とクラウドコンピューティングの企業に方向転換させる作業に着手している。 バルマー氏は退任の意向を伝える書簡の中でナデラ氏に対し「私からのアイデアや助言を引き続き頼りにしてほしい」と書いた。マイクロソフトの株主─最大株主はバルマー氏自身だが─に対する相対リターンを考えると、助言などは最小限にとどめておいた方がいいかもしれない。 ●背景となるニュース ・スティーブ・バルマー氏は19日、マイクロソフトの取締役を辞任すると発表した。最近自身が買収したプロバスケットボールのロサンゼルス・クリッパーズのオーナーに就任しており、同時に教鞭と研究をこなして市民としての貢献を果たすには多くの時間を要するためだとしている。 ・バルマー氏は引き続きマイクロソフト株4%を保有する。同氏は1980年にマイクロソフトに入社し、共同創業者のビル・ゲイツ氏を引き継いで2000年に最高経営責任者(CEO)に就任した。 ・マイクロソフトは昨年8月23日、バルマー氏が1年以内に退任すると発表。今年2月4日にサトヤ・ナデラ氏が後任のCEOに就任した。 |