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世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第84回 実質消費の8%下落の衝撃(週刊実話)
http://www.asyura2.com/14/hasan89/msg/219.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 7 月 15 日 15:06:06: igsppGRN/E9PQ
 

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第84回 実質消費の8%下落の衝撃
http://wjn.jp/article/detail/0079736/
週刊実話 2014年7月24日 特大号


 '14年5月の日本の家計の実質消費が、対前年比で大幅な減少となってしまった。

 総務省が6月27日に発表した5月家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は、実質値で対前年比8%減となってしまったのである。

 実質消費が前年同月比で下落となったのは、'14年4月に引き続き2カ月連続だ。しかも、対前年比マイナス8%という下落率は、東日本大震災があった'11年3月(8.2%減)以来の水準になる。

 5月の前月、すなわち'14年4月の実質消費が、対前年比でマイナスになった理由は明確だ。もちろん、3月までの「増税前の駆け込み消費」の反動である。

 4月の実質消費は、対前年比4.6%のマイナスに終わったが、5月は前月をも上回る落ち込みになってしまった。衝撃を受けた。

 5月の指標は、実質消費以外の数値もよろしくない。住宅着工件数は4月の3.3%減少から、5月は15%の減少。マイナス幅が大きく膨らんだ。

 筆者が本連載で繰り返し取り上げている実質賃金は、4月の3.4%減(確報値)から、5月は3.6%の減少(速報値)。こちらもまた、下落率が拡大。

 実質消費の大幅な落ち込みを受け、総務省は「想定の範囲内」と説明している。
 「想定の範囲内」というフレーズには、極めて問題がある。何しろ、想定の範囲が何を意味しているのか、具体的な数値は説明されていない。この手の抽象語で指標の下落の話を終わらせるのは、本当にやめて欲しい。

 消費(民間最終消費支出)とは、支出面GDPにおける最大の需要項目なのだ。日本のGDPを支出面で見ると、約6割が民間最終消費支出になる。金額でいえば、おおよそ300兆円だ。

 無論、5月の実質消費の落ち込みは単月の話だが、同様の下落が1年間継続すると、実に24兆円規模の需要が我が国の国民経済から消滅することになる。

 万が一そうなった日には、我が国は間違いなくデフレに逆戻りしてしまう。

 前回('97年)の消費税増税後の5月を見ると、実質消費は2.1%減であった(消費税導入時の'89年5月は2.9%減)。今回は、増税後2カ月目に'97年時よりも大幅に消費が減少してしまっているのだ。

 実質消費が'97年時と比較して大きく落ち込んだ最大の理由は、
 「前回は実質賃金が上昇('96年)している状況での消費税増税だったのに対し、今回は実質賃金が下落('13年)している環境下での増税」
 以外に考えられない。

 当たり前だが、実質賃金が下落している最中の消費税増税は、更なる実質賃金の低下を招く。

 実質賃金とは「賃金上昇率」から「物価上昇率」を差し引いて求められる。消費税は「強制的な物価の上昇」になるため、消費税増税分(2%弱)を上回る賃金上昇がない限り、実質賃金は下がる。

 しかも、今回はただでさえ実質賃金が低下している状況で、増税で強制的に物価を引き上げた。

 結果的に、国民が消費を絞り込んだという話なのだろうが、問題は、
 「所得とは、誰かがモノやサービスに支出をしなければ創出されない」
 ことになる。
 実質賃金の下落が、消費の縮小を招き、消費の縮小が更なる実質賃金の引き下げをもたらす悪循環に突入した可能性はないのか。すなわち、物価と実質賃金が共に下がる形の「デフレ再来」だ。

 現在の日本は、政府が補正予算を組まなければならない局面だと確信する。
 ところが、国会は早々に閉幕してしまった。

 最近の政府(官庁含む)は、消費税増税後の急激な消費の落ち込み等について「想定内」という言葉で説明することが増えている(説明になっていないが)。

 現状が「想定内」ということであれば、果たして何が「想定外」に該当するのだろうか。「想定内」というフレーズを用いるならば、政府は具体的なレッドラインを示すべきだろう。

 例えば、'97年時や'89年時の消費税増税後(導入後)と同程度の消費の落ち込みをとらえて「想定内」と主張するのであれば、まだしも根拠が理解できる。とはいえ、現実の'14年5月の実質消費の落ち込みは、対前年比%が'97年時、'89年時の3倍規模なのである。

 何と言うか、国内の猛烈な反発を押し切り、消費税増税を強行した政府が、
 「想定以上に悲惨な状況になっていることを認められない」
 ため、単に「想定内。想定の範囲内」と繰り返しているようにしか思えない。

 上記が正しいとなると、実にまずいことになる。

 これでは、今後の我が国において、消費税増税の悪影響が甚大になったとしても、「間違いを認められない」政府や官庁は、問題を問題として捉えることができないということになってしまう。

 「問題が発生している」
 と、認めれば、対策を打てる。

 ところが、問題が発生しているにもかかわらず、それを認められない状況に至ると、当たり前だが対策は打たれない。

 とにかく、問題が「発生していない」以上、対策など打つ必要がないことになってしまうのだ。

 何となく、大東亜戦争時のミッドウェー以降の「大本営発表」を思わせる現在の政府の「想定内」に、筆者は戦慄せざるを得ない。

三橋貴明(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、わかりやすい経済評論が人気を集めている。


 

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コメント
 
01. 2014年7月15日 15:21:51 : bfiJIUelwU
日本の失われた20年は真っ赤な嘘だ。実際は黄金の20年だった。しかし、これから起こる出来事は失われた100年だろう。民間バブルは現実には崩壊せず、官製バブルの国債に集積された。デフレを叫ぶなら、これからが本当の増税デフレ時代だ。

02. 2014年7月15日 17:29:38 : EMTvYL9luI
インタビュー:デフレ脱却、あと半年から1年かかる=竹中平蔵氏
2014年 07月 15日 14:58 JST
http://jp.reuters.com/news/pictures/articleslideshow?articleId=JPKBN0FK0DQ20140715&channelName=topNews#a=1
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[東京 15日 ロイター] - 政府の産業競争力会議のメンバーでもある竹中平蔵慶応義塾大学教授は15日、ロイターとのインタビューで、日本経済がデフレから脱却するにはあと半年から1年はかかると指摘、日銀の金融政策について、デフレを克服する前に出口政策の議論を行うということは考えられないとの認識を示した。

黒田東彦日銀総裁は今のところ非常にうまくやっていると評価し、今後の政策運営に関しては4─6月期の実質国内総生産(GDP)が判断材料の一つとなるが、それだけで追加緩和に動く可能性はあまりないと語った。

竹中氏はこのところの日本経済について、安倍晋三政権の経済政策の効果は間違いなく出ていると指摘、黒田日銀総裁も今のところ非常にうまくやっていると思うと語った。ただ、日本経済の水準は第一次安倍政権時と比べて株価もまだ安く、「オントラックというほど良くはない。絶対水準としてはまだまだ不十分だ」との見方を示した。

デフレ克服に関しては「あと半年から1年くらいはかかるとみておくほうがいいだろう」と述べた。

日銀の次の一手に関しては「出口(政策)はまだ先だ。デフレを克服する前の今から出口の議論というのは考えられない」と強調。じっくり腰を据えてデフレ克服をやっていかないといけないとの認識を示した。

また、今後の金融政策運営に関連して、消費税の10%への引き上げが一つのネックになるとの見方を示した。増税を内外に約束しているほか、引き上げをしない場合は新たに法律を作って国会を通さなければならず、政治資源を使うと指摘。政権としては高度の政治判断をすることになると語った。

さらに足元の経済について、4月は消費増税の影響も想定内という見方だったが、5月の家計調査の落ち込みは大きかったとし、4─6月のGDP統計が金融政策においても、一つの判断材料になるとの見方を示した。ただ、日銀はそれほど頻繁には動けないとし、7─9月の景気の回復を待たずに、4─6月のGDPだけをみて日銀が動くということは「あまりないと思う」と語った。


(石田仁志、梶本哲史、リンダ・シーグ)

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0FK0DQ20140715?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPTopNews+%28News+%2F+JP+%2F+Top+News%29

物価上昇率、1%台を割る可能性はない=黒田日銀総裁
2014年 07月 15日 16:06 JST
http://jp.reuters.com/news/pictures/articleslideshow?articleId=JPKBN0FK0K120140715&channelName=topNews#a=1
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[東京 15日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は15日の記者会見で、物価上昇率は1%台を割る可能性はないとの認識を示した。また、展望リポートの中間評価では、一部の委員が慎重な見方を示したことを明らかにした。

主な発言は以下の通り。

─支店長会議で反動減やわらいでいるとの報告聞かれた

─景気の前向きな循環メカニズム、しっかりと作用し続けている

─消費税引き上げ後の駆け込み需要反動減はおおむね想定内

─6月短観で販売価格判断改善みられた

─14年度から16年度までの見通し期間の中盤ごろに物価安定目標2%に達する可能性高い

─量的・質的金融緩和は所期の効果を発揮している

─2%の物価安定目標の実現めざし、安定的に持続するために必要な時点まで量的質的緩和を継続

─経済物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整行う

─中間評価、一部委員が慎重な見方

─景気について実質所得押し下げの影響含め注意深く点検する必要ある

─雇用人員の不足感強まる、短観でも不足超の見通し

─6月短観、前回時点の先行き見通しは上回っている

─消費税反動減の影響は次第に和らぎ、緩やかな回復基調続いていく

─確かに潜在成長力の伸び低下している

─供給力の問題が事業の制約になることありうる

─経済全体として潜在成長力上回る成長は可能

─潜在成長率上回る成長実現は可能

─供給力引き上げる努力必要

─14年度後半にかけて物価上昇加速する見通し変わらない

─今回の物価見通し、委員らの下限が少し上がっている

─物価上昇率、1%台を割る可能性はない

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0FK0K120140715?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPTopNews+%28News+%2F+JP+%2F+Top+News%29&sp=true


03. 2014年7月15日 23:02:32 : gxxLMz3lrg
三橋くん、いつもいつもそのうち韓国が崩壊するとか言ってめしを食っているようだが日本はどうなのかね。

04. 2014年7月16日 18:41:52 : RQpv2rjbfs
デフレが物価の下落を意味するなら、円信用の下落による円安と国債の破綻で
間違いなくインフレになるによって間違っている。脳みそ膿んでんじゃね。

正しくはスタグフレーションが発生するのだ、デフレなんてゆう現象は歴史上稀で
むしろ、消費者には天国だったのだ。

殆どがインフレかスタグフレーション、経済学はもっぱらこれとの戦いなのだ。
日本はこれから経験したことのないスタグフレーションにみまわれることになる。


05. ケーキ屋少尉 2014年7月17日 02:28:55 : Uj9IsO5eqAAJE : 3b8VG1WBlk
三橋は不況の元凶である安倍政権をつくるのに協力したのに謝罪もない。

06. 2014年7月17日 09:03:10 : kv64bMghp2
問題を問題として扱えないことが大きな問題だということが彼の言い分なのだけど。

これは今に始まったことではない。しかし、ここ数年、同じようなことの対象が広く、深くなっている。

人は本当に愚かなのだろうか
コメント欄を見ているとそう感じる。


07. 2014年7月17日 10:50:22 : atxeyfN6Rs
大丈夫石油の値段がぐんぐん上がっています。国は無策。どうなるのでしょうかね。

08. 新鮮組 2014年7月17日 15:36:21 : hYT1ZzdBhtgo2 : WA3OCMkvGU
日銀政策決定会合で上方修正している。こんなことは有り得ないことだ。
このまま補正予算も組まないで放置すれば更に大型の補正予算でなければ景気浮揚に繋がらない。ものごとの道理というか原理は小さい段階で対処すれば小さい例えば補正予算で済むが先送りすればするほど大型補正が必要となる。
まして面子や体裁にこだわって政策を出し惜しみしているようではあとで地獄が待っている。

09. 2014年7月17日 17:23:21 : RQpv2rjbfs
>>06 三橋は本当に愚かなのだろうか、その通り。
最悪の事態に追い込んだ張本人の対策に期待するのは愚かだ。

真の問題は国家の放漫経営、世界最悪の赤字を抱えて朝鮮、中国叩きに意味はない。


10. 2014年7月18日 06:53:07 : aqutAT6gyw

消費は、ゆるやかに回復?

というが、どうかな?。実感なし。特に地方は。


11. 2014年7月18日 07:32:44 : C57P9P40Fw
三橋は愚かではない

計算づくで誘導=極悪


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