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高騰する都心の新築物件。いずれは必ず落ち着く
今買うと「高値つかみ」になりそう 今あるものの中から選ばない
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140713/ecn1407130830003-n1.htm
2014.07.13 本当は教えたくないマンション業界の秘密 榊淳司
都心のマンション市場は、ちょっとした異常事態になっている。売れるべき物件はあらかた売れてしまい、残っているのは売れない「理由」がある物件。それでいて、新規に販売されるマンションが極端に少ない。理由は、用地はあっても建築を請け負ってくれるゼネコンが見つからない、もしくは請負価格が高すぎて事業ベースに乗らない−ということだ。
四半世紀以上マンション業界を眺めてきたが、ゼネコン側がデベロッパーに対して「仕事を断る」というシーンはほとんどなかった。むしろ、その逆がずっと続いてきた。
かといって、現状でゼネコンがもうかっているかというと、そんなことはないらしい。建築現場では鉄筋工、型枠工、とび職が絶対的に不足しているという。ゼネコンは仕事を受けても工期やコストに自信がもてないのだ。
あるゼネコンの社長が営業部長に「これ以上仕事を取ってきたら、お前はクビだ」といったとか。
そんな状態だから、建築コストは以前の3割増しくらいになっている。当然、マンションの価格に跳ね返ってきた。都心の新築は、この1年ではっきりと上昇している。
今後、さらに上昇するようだと「今買った方が得」ということになる。でも、今後下落すれば、「高値つかみ」になる。
私のところに購入相談に来られる方のニーズを聞いていると、半分以上が相続税対策をにらんでいる。確かに、都心のタワーマンションは一見、相続税対策に有効だ。
しかし、こういう異常な建築費の高騰とブームのような相続税対策、さらには外国人の投資目的での購入による価格上昇と高止まりは、あまり健全な状態とは言えない。
例えば、今の建築現場では「日当が4万円」という現象も起きているという。普通に働けば、年間1000万円になる。それはやはり異常だ。
こういうことはいつか終わる。東北での復興事業にめどがつけば、多くの職人さんが首都圏に戻ってくる。
相続税対策のマンション購入ブームも、後1年くらいが山ではないか。外国人の買いは、中国の不動産バブルの崩壊で一気にしぼむことも考えられる。さらには、個人所得が上がっていない以上、本物の需要が湧き起こる可能性は低い。
つまり、今の“ミニミニバブル”状態が弾ける要素はいくつか挙げられるし、その顕在化はすでにスケジュールに乗っているとも言える。
「この先、もっと上がりますよ。だから今買っておかないと」
不動産業者はそんなことを言って、買いをあおるだろう。しかし、しばらくは頭を冷やして市場を眺めるべきではないか。間違っても今あるものの中から選ぼうとはしないことだ。それは「高値つかみ」に直結する可能性が高い。
■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。1962年、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。不動産会社の注意情報や物件の価格評価の分析に定評がある(www.sakakiatsushi.com)。著書に「年収200万円からのマイホーム戦略」(WAVE出版)など。
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