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エアアジアXが7月7日に発表した、日本とタイを結ぶ路線の価格は衝撃的なものだった(中央がオスマンラニCEO)
バンコクへ片道9900円!空の旅に大激震 エアアジアXが仕掛ける価格破壊
http://toyokeizai.net/articles/-/42517
2014年07月12日 武政 秀明 :週刊東洋経済編集部 記者
バンコク、チェンマイ、プーケット――。東南アジアの中心に位置し、「ほほ笑みの国」とも呼ばれるタイ。近年はビジネスや観光の面で、日本との結びつきが強まっている。その両国間の往来が、一層活発になっていきそうだ。背中を押すのは、航空券の価格破壊である。
東南アジア最大級の格安航空会社(LCC)、エアアジアグループは9月1日から、日本の成田国際空港と関西国際空港を、それぞれタイの首都であるバンコク(ドンムアン空港)と直行便で結ぶ新路線を就航する。いずれも中長距離ブランドの「エアアジアX」で週7便の毎日運航となる。日本―タイ線にLCCが就航するのは初めてだ。
■運賃は従来の半額以下
目を引くのは、LCCならではの圧倒的な価格の安さ。7月13日までにオンラインで予約すれば、成田、関空発のいずれもエコノミークラスは片道9900円(2990タイバーツ)、ビジネスクラスでも片道3万8000円(9990タイバーツ)のキャンペーン運賃で航空券が買える(諸税や燃油サーチャージ込み)。ただし、キャンペーンのため、この運賃が適用される旅行期間は2014年9月1日〜2015年7月31日に限られる。
往復だとエコノミーは2万円、ビジネスでも8万円を切る計算。キャンペーン運賃は「通常から30〜50%低い価格を提示している」とエアアジアXのアズラン・オスマンラニCEO(最高経営責任者)は言う。仮に5割増しで計算すると、通常運賃はエコノミーだと往復3万円台、ビジネスは同11万円台となる。
これがどのくらい安いのか。日本の航空会社で同じく東京―バンコク線を運航する、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)の運賃を調べてみた。7月11日時点のネット検索で見ると、運賃と諸税、燃油サーチャージを含めて、エコノミークラスでも往復で8万円前後の料金が必要となる(9月1日出発、5日到着の場合)。
東京―バンコク線は、JAL、ANAだけでなく、タイ国際航空、米デルタ航空なども就航している(バンコクのスワンナプーム空港を利用)。運賃相場は往復で6万〜21万円。つまり、エアアジアXを利用すれば、従来の半額程度以下の運賃で、日本とタイを行き来できるようになるわけだ。
エアアジアXは2010年12月にグループ本拠地のクアラルンプール(マレーシア)と羽田空港を結ぶ路線を就航(深夜発着)。2011年に関空、今年3月には中部国際空港へも就航してきた。その運賃の安さを武器に利用者から高い支持を得ており、2014年上期(1〜6月)の平均搭乗率は89%という驚異的な数字を誇る。
同社が使う機材はエアバスの中型機「A330」で、ビジネスクラスは12席。「プレミアム・フラットベット」と呼ばれる仕様で、フル・リクライニングが可能なシートだ。エコノミーは365席で、1機の総座席数は377となる。
■年間20万人超の訪日客増加も
赤と白でカラーリングされたエアアジアXの機体(撮影:尾形文繁)
昨年はマレーシアと同様に、タイからの観光客がノービザで日本に入国できるようになり、タイの富裕層や中間層の訪日旅行客は増加の一途をたどる。タイ国内にはデモのリスクもあるものの、日本人旅行者のリピート率も高い。
ビジネス面では約7000の日本企業が進出。たとえば、タイの自動車生産はトヨタ自動車や日産自動車、ホンダ、いすゞ自動車などの日本メーカーの現地生産が大半を占め、キヤノンやニコンなどの精密大手なども生産拠点を構えている。
今春、日本では羽田空港の国際線大幅増便に伴って、従来は深夜早朝発着(22〜翌7時)のみだったタイ・バンコク線に、昼間発着便(7〜22時)が加わった。今後はさらにビジネス、観光などで日本とタイを往来する渡航者が拡大すると見込まれていたところだ。
ここにエアアジアXが就航することで、日本―タイの輸送能力は377席×365日×2路線=約27万5000人分増える。これで搭乗率8割が確保できれば、年間22万人近い渡航者をタイから日本に運ぶ計算となる。訪日タイ観光客が増えると、日本の観光ビジネスにも恩恵が波及していきそうだ。
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