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金投資と金相場ニュースBlog 〜黄金の日日〜
ドル離れ加速
http://onthegoldenhill.blog.fc2.com/blog-entry-571.html
日本の学者や市場関係者のなかでは、ユーロや人民元がドルにとってかわるだけの力はまだまだないというのがコンセンサスのようです。
もっとも、世界のドル離れの動きはここにきてまた一段とギアを上げてきました。
フランスのBNPパリバ銀行は、ドル決済のために、スーダンとイランの会社の口座に送金したことで、米国当局により90億ドルもの巨額の制裁を課されました。
バリパの行為は、フランスやEUの法律には反していませんが、スーダンとイランが反米国家であるというアメリカ側の一方的な都合によるものです。
他国に自国の法律を押し付ける法律としては、FACTA法もあります。この法律の目的は、いわゆるタックヘブンのオフショア口座利用の租税回避を防ぐものですが、これは長い目でみるとアメリカが自分の首を締める可能性もあります。
富裕層などが、ドルでの貯蓄を避けて他の通貨や金や土地などの実物資産にドルを換金させていく可能性が高いからです。
米FACTA法で米・中が協定 海外における不正蓄財の摘発が目的か
http://www.zaikei.co.jp/article/20140710/203564.html
アメリカの他国の主権を踏みにじるこのような措置に対してフランスは猛反発しています。
フランス中央銀行のノワイエ総裁は、国際貿易における外貨の多角化支持を表明しています。
フランス石油ガス最大手Totalのドマージュリー最高経営責任者は「原油代金をドル勘定で済ます理由はない」と言明しています。
サパン財務相は、ドルの代わりにユーロを今よりもっと積極的に利用すべきだと提案しています。
ドルに背を向ける欧州
http://japanese.ruvr.ru/2014_07_09/274440709/
仏財務相、国際商取引でユーロの役割拡大求める
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL4N0PK3X620140709?feedType=RSS&feedName=marketsNews
ユーロのもう一つの盟主であるドイツも最近米国との関係が悪化しています。
独政府、米大使館の情報担当官に国外退去命令−スパイ疑惑でhttp://www.bloomberg.co.jp/news/123-N8I20E6JTSE801.html
アメリカは日中関係を対立させることでマッチポンプの漁夫の利をえようとしてきました。それと同じ手法を欧州でもしています。シリア問題でロシアにイニシャティブをとられたことへの対抗としてウクライナでテロを支援して欧州とロシアを対立させています。中東で失ったプレゼンスをNATOでの米国の存在感を再評価させることで補うつもりでしょう。アメリカは国軍産複合体です。アメリカにとって世界平和は利益になりません。
しかし、アメリカの思惑に反して、ここにきて、ユーロ圏のアメリカ離れが加速しそうな雰囲気が漂ってきました。
そのユーロが接近しているのが、世界のGDPの4割を占めるBRICSです。
BRICSはもともとアメリカとは距離を保ってきました。
ユーロは中国とも積極的に通貨協定を結んでいます。
そのBRICSがついに、IMFのライバル機関となる「BRICS開発銀行」を今年中に設立するようです。7月15日にブラジルで開かれるサミットで決定されると予想されています。
当初はIMFの3分の1程度の規模ですが、将来的にはIMFの6割程度の規模になることが予定されているようです。最終的にはIMFにとってかわる可能性もあります。
BRICSはIMFや世界銀行そのもの役割の拡大、その内部での自分たちの役割の拡大を求めてきましたが、これらの機関はアメリカのユダヤ資本に支配されつづけてきました。建前は別として実質的にドル覇権のための機関です。
BRICSは経済規模が拡大したことで、IMFの投票権の一部を渡すよう求め、これを了承されました。しかし、米議会が批准せず実施を無期延期している状態です。金は出さないくせに投票権だけは独占しようとしています。
これに反発してBRICS開発銀行が設置されるようになったのですが、もともともIMFには問題がいろいろありました。
いわゆるワシントン・コンセンサスやショック・ドクトリンといわれているものがそうです。
ユダヤ金融資本などの国際銀行家は、新興国にどんどんお金を流し込みます、そして、マネーを一気に引き上げることでその国の経済を破壊します。その国の弱みにつけこんで支援するかわりに、民営化、規制緩和による市場の自由化を求めます。そこで、ハイエナのようにその国の資産を買占めるのです。このIMFの手法はスティグリッツなどによって批判されてきました。
新興国はこれに対抗するために、金などの外貨準備を倍増させて、中国が中心となって通貨スワップを締結させてきました。
そして、最終的にアメリカやIMFの横暴に対する切り札となりえるのが、このBRICS開発銀行です。
このBRICS開発銀行は外貨準備としてのドルの重要性を低下させます。
香港や上海やシンガポールなどの金融市場の整備も加速されると思います。
さらに決済通貨としてもBRICSの通貨やユーロなどが直接使われることが増加すると思います。
将来的にはIMFのSDRにかわる、世界共通通貨がここからうまれるかもしれません。
7月9日に始まった米中戦略・経済対話でも、対中国で巨額の貿易赤字とソブリン債務を抱えるアメリカは人民元高ドル安を催促している状態です。対中国に関しては強いドルは国益なんていっている場合ではないからです。
日本の楽観的な市場関係者や学者が想定するよりももっと早くドルの寿命はつきそうです。
習近平の覇権戦略
http://tanakanews.com/140710china.htm
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