アベノミクス功績　日銀政策を変えさせた点に尽きると専門家
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140709-00000003-pseven-bus_all#!ba6BuM
NEWS ポストセブン 7月9日(水)7時6分配信

　安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」は、日本経済にどんな影響が及ぼしたのか。かつて米証券会社ソロモン・ブラザーズの高収益部門の一員として活躍し、巨額の報酬を得た後に退社した赤城盾氏が解説する。

　＊　＊　＊

　2012年11月14日、当時の野田佳彦首相が衆議院の解散を表明した瞬間から、総選挙で自民党が大勝して安倍晋三政権が成立することを見越した凄まじい円安と株高が始まり、日本経済の風景は瞬く間に一変した。ほぼ20年間下がり続けた日本の物価が底を打つ気配を見せ始めたのである。

　安倍首相はこのデフレ脱却をアベノミクスの成果と自画自賛する。しかし、いうところの「三本の矢」のうち、成長戦略に関しては、まったく見るべきものに乏しい。ここまで多少なりとも株式市場に貢献した彼の事績として思い当たるのは、法人減税の検討を指示したことくらいであろうか。

　国土強靱化政策なる公共事業の大盤振る舞いに関していえば、バラマキとの批判を浴びながら歴代の自民党政権がみな熱心にやってきたことであって、これまた目新しいところは特にない。

　結局、アベノミクスだ、三本の矢だ、ともったいをつけてはいるものの、今のところの安倍首相の顕かな功績は、浜田宏一・イェール大学名誉教授らの意見を容れて、日本銀行の金融政策を変えさせたことの一点に尽きるのである。

　では、具体的に日銀の政策の何が変わったのか？

　安倍政権が任命した黒田東彦日銀総裁も、異次元緩和、量的質的緩和と大げさな造語を連発して大いに受けて、ご満悦のようである。しかし、その金融政策の骨子たるインフレターゲットは、日本がデフレに陥って間もないころから、アメリカの著名な経済学者、ポール・クルーグマンらが明瞭に推奨してきたものに過ぎない。

　日銀総裁が、年率2％の物価上昇を達成すべき使命として自らに課した。それがアベノミクスのすべてなのである。金融政策の国民経済に与える影響の大きさに改めて驚かされる。

　そう考えると、その全権を一手に握り、ほぼ20年の長きにわたって、内外の一流の経済学者の提言を頑なに拒んでデフレを放置してきた歴代の日銀総裁の罪は、まことに重いと言わざるを得まい。

※マネーポスト2014年夏号

コメント
01. ピッコ 2014年7月09日 11:04:44 : ldyqn.PAmBFfI : Mp116l3VXw ＞かつて米証券会社ソロモン・ブラザーズの高収益部門の一員として活躍し、巨額の報酬を得た後に退社した赤城盾氏が解説する。 85パーセントの国民の所得は上がらないままで、物価だけが上がり続ける現状をどう思っているのだろうか。　一部の大企業のことだけで、庶民の生活のことなど、巨額の報酬を得たこのような「専門家」には頭の隅にも置かれていないのだろう。　株価はアメリカのダウが最高値を突破する勢いで上昇していれば、日本の株価も当然上がっていく。　ユーロ危機が収まった結果、ヨーロッパでも株価は上がっている。　日本に限らず、世界中で金融緩和をやっているから、その副作用でこの先どうなるか、考えるだけで恐ろしい。　 ＞内外の一流の経済学者の提言を頑なに拒んでデフレを放置してきた歴代の日銀総裁の罪は、まことに重いと言わざるを得まい。 　 黒田東彦日銀総裁のことを褒めているが、異次元金融緩和で大量に買い取った国債を今後どう処理していくのだろうか。　日本の財政を大きく毀損した最悪の日銀総裁として名を残すのではないか。　「内外の一流の経済学者の提言」を聞いて経済がうまくいくのなら、全世界でそれをやっているだろう。
02. 2014年7月09日 12:00:43 : nJF6kGWndY >その金融政策の骨子たるインフレターゲットは、日本がデフレに陥って間もないころから、アメリカの著名な経済学者、ポール・クルーグマンらが明瞭に推奨してきたもの わかってないね インフレターゲットは既に白川日銀が行っていた 口だけではダメだから異次元緩和になったこともわからないらしい
03. 2014年7月09日 12:08:04 : nJF6kGWndY それに異次元緩和や２％インフレターゲットなどの政策自体は、実体経済にあまり効果は無かった 欧州危機の改善という良いタイミングで、円買投機潰しとインフレ期待を刺激したことが黒田日銀の最大の効果だな >>01　大量に買い取った国債を今後どう処理していくのだろうか インフレ率や国債発行状況を見ながら、満期までホールドして徐々に残高を減らす が普通だ
05. 2014年7月09日 20:45:53 : 4f7EbWHE7I >>01. ピッコ 2014年7月09日 11:04:44 : ldyqn.PAmBFfI : Mp116l3VXw > 黒田東彦日銀総裁のことを褒めているが、異次元金融緩和で大量に買い取った国債を今後どう処理していくのだろうか。 日銀が買い取った国債への利子は、国庫納付金として政府へ返還される。 それ故、日銀が保有している国債は実質的には政府の負債では無い。 日銀がそのまま永久に保有すればよく、処理は不要である。 経済規模の拡大と共に日銀券の増刷は必要であり、日銀券の増刷は日銀の国債の買い取りで可能になる。 日銀が国債を売り出したら市中の日銀券が減少し、再びデフレになってしまう。 > 日本の財政を大きく毀損した最悪の日銀総裁として名を残すのではないか。 正解で唯一、デフレ政策を続けてきた日銀をまともにした功績で記憶されるだろう。 >「内外の一流の経済学者の提言」を聞いて経済がうまくいくのなら、全世界でそれをやっているだろう。 アメリカのFRB、EUの中央銀行等、全てインフレターゲット政策を取り、デフレを回避してきた。黒田日銀になってやっと欧米の中央銀行と同じ事を行い、デフレを退治しつつある。 黒田日銀に欧米の中央銀行と異なるところは何も無い。
06. 2014年7月13日 22:58:03 : 6L809fM6UI 巨額の報酬をもらってる人間をソースにスレを立てられても信用できない

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