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パンクする物流 届かない宅配便、クール便のずさんさ発覚、評判悪い佐川の配達員
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140709-00010000-bjournal-bus_all#!ba5R8r
Business Journal 7月9日(水)3時0分配信
「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/7月5日号」は『佐川男子、クロネコ男子が悲鳴! 物流ビジネス大異変』という特集を組んでいる。
「物流の世界に、大異変が起こっている。運送会社は『運べない』『運ばない』の大合唱をし、物流費アップを避けたい荷主である企業は大改革へかじを切り始めた。一方で、異業種のコンビニエンスストア、インターネット大手などが、新たなモデルを引っ提げ、物流業界に参入しようとしているのだ。動乱の物流の世界を紹介しよう」という内容だ。
インターネットによる通信販売の追い風を受けて、宅配便は急拡大。1997年に15億個だった個数は、2012年には35億個にまで膨れ上がった。これにより、物流網がパンクする事態となった。
年末商戦で需要が拡大した13年末と、消費増税前の駆け込み消費があった14年3月末、期日通りに届かないケースが日本中で頻発したのだ。中元商戦時期を迎え、物流の現場がどうなっているのかに同記事は迫っている。
特に中元は冷蔵品が含まれていることが多く、宅配業者を悩ませる。13年夏にはヤマト運輸がクール便をずさんに取り扱っていたことが発覚した。自社の拠点で冷蔵庫に入りきらずに常温で仕分けされるケースが頻発したためだ。利用者から宅配業者の中で最も品質が高いと評判のヤマトでさえ、クール便の需要増に追いつかなかった。
混乱を未然に防ぐため、今年は、中元を多く扱う百貨店などに対して、宅配業界が配達日の分散を要請している。ところがしたたかな大手宅配業者はそれと同じタイミングで「値上げを要求している」(大手百貨店関係者)との声もある。実際、サイズによっては送料が一気に3倍に跳ね上がったケースもあり、「今年は百貨店側が負担し、消費者に転嫁しないというが今後はわからない」。
「宅配業界は、長年、赤字覚悟のダンピング営業を続けてきた。需給逼迫に合わせてそれを一気に是正しようと、中元商品以外でも全国で値上げ交渉が行われている」
●深刻化する運転手不足
このモノを運べない状況と値上げの連鎖は、当面収まらないだろうと「ダイヤモンド」は予測する。なぜなら、原因は需要増だけではなく、中・長距離トラック運転手の圧倒的不足にもあるのだ。
かつては「高卒でもすぐに月収が30万円にもなる」腕一本で稼げる憧れの職業といわれた長距離トラック運転手だが、免許制度の変更や大型免許の試験の内容難化や受験資格の変更により、高校卒業後すぐに中型・大型免許を取得することはできなくなった。
さらに規制強化で、実労働時間が減り給料は低下。厚生労働省の調査「道路貨物運送業」の現金給与の額は近年、全産業平均を2万円近く下回っている。給料低下を補うため、稼働日数を増やそうとする。国土交通省によれば全産業の年間平均労働時間に比べ、大型トラックの運転手の労働時間は450時間も多い。
今では、新3K(きけん、きつい、帰れない)業界になっており、「泊まりがけの仕事も多いために若者は敬遠し、大型トラック運転手の35%を50歳以上が占め、30歳未満は4%程度にすぎない」「高齢化により15年にも14万人のトラック運転手が不足する見込みだ。東日本大震災の復興需要や20年の東京オリンピックのインフラ整備でもトラックは必要だから、不足に拍車がかかる」(同記事より)というのだ。
長距離輸送をトラックから鉄道と船の輸送に切り替える企業も出始め、「積載率100%」の船も多いという。
同特集は、「この10年、『送料無料で当日か翌日到着』というのは日本人にとって常識となっていた。しかし、近い将来には、モノが届くことに高い料金と長い時間が必要になるかもしれない」とまとめている。
●利用客の評価は、ヤマトの圧勝
今回の特集で特にお勧めなのは、『主婦は佐川男子に「ノー!」 アンケートではヤマトが圧勝』という記事だ。インターネットでの通信販売の利用が増加するにつれ、一般消費者との接点が増加した宅配業者。実際に各社のサービスへの評価はどのようなものなのか、調査サイトで主婦を対象にしたアンケート(回答者942人)を実施したのだ。
「どの業者が好きか」という問いには、「ヤマト運輸」が642人とダントツで「佐川急便」(217人)、「日本郵便(ゆうパック)」(184人)を大きく引き離した。
さらに「配達員の態度が悪いと思うのはどの業者ですか?」という問いには「佐川急便」が174人で、「ヤマト運輸」(95人)、「日本郵便」(83人)を大きく引き離した。
つまり、佐川急便の完敗なのだ。12年には全国の佐川急便のイケメン若手ドライバー50人以上を写真で紹介する本『佐川男子』(飛鳥新社)が出版され話題になったが、「佐川がなぜ写真集など出版してもてはやされているのか、わかりません。それより社員教育に力を入れるべきなのでは」「周囲の人に聞いても評判が悪い」などと、アンケートのコメントも散々だ。
「『ヤマトが“客”を届け先だと認識しているのに対し、佐川は運賃を支払う荷主に目線が向いている』と業界ではよく指摘されている」と記事では分析し、また、佐川は「直近5年間で社長4人と、コロコロ変わるトップ人事」にも問題があるのではないかと指摘する。
今後は業界第3位の日本郵便も、持ち株会社の日本郵政が15年の株式上場に向けて動き出しており、設備投資を大々的に再開する。現状は、ヤマト一強市場だが、どう切り崩すのかが注目される。
松井克明/CFP
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