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http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140706/dms1407060830001-n1.htm
2014.07.06
佐川急便は宅配サービスの配送要員として、今後2年間で1万人の主婦パートを採用する方針を明らかにした。雑貨など軽い荷物を1日30個程度、家事や子育ての合間の時間に自宅周辺の場所に届けてもらうというものだ。
物流業界はインターネット通販の拡大で取扱量が急激に増え、人手不足が深刻になった。そこで、配送網の分業や働き方を工夫し、主婦を本格的に戦力として取り組もうというわけだ。
給与は配達個数に応じて支給。パートには、住宅地で自宅から半径1−3キロの担当エリアを指定する。営業所から配送されるエリア内の荷物を自宅などで受け取り、自転車や徒歩で個別に配達する。
このアイデアは悪くない。給与を時間でなく個数で支払うことになれば、時間に縛られずに配達することができ、人材の確保もしやすくなる。きちんとテリトリーを決めておけば、かなりの数はいけると思う。
特に地方の場合、ほとんどの人が軽自動車を所有しているので、佐川急便のマークがつくクルマでなくても配達できるのであれば、うまくいく可能性は高い。女性活用のモデルケースになるかもしれない。
ただ、1つ配達して、主婦にいくら支給されるかということが問題になってくる。かつて私が「エブリデイドットコム」というネットスーパー事業を展開していたとき、配送業とは1円や1銭を巡る攻防があった。
佐川急便にもテリトリーの一部を担当してもらっていたが、1個当たり何円かという交渉には、実にシビアなものがあった。プロの配送人に任せるとなると、やはりこちらの希望する価格は難しい。
そこで、「エブリデイ」をやっていた当時、パンを配達する会社を買収したことがある。もともと、早朝に牛乳を配達する会社だったが、だんだんニーズがなくなって、パンのほか、忙しい母親のために家族の弁当や総菜などを早朝届けるようになっていた。
このとき、配達をやってもらったのが、出勤前のサラリーマンたちだった。通勤が始まる午前8時までの約2時間、軽自動車で配ってもらった。通勤前の副業ということで、かなりの低コストで配達してもらえた。黒字化もできた。
このように、空き時間を使うアイデアは、今後いろいろな分野で出てくるのではないか。
個人間の空き部屋賃貸を仲介するネットサービスで急成長している米国の「エアB&B」もそのひとつ。(日本では旅館業法で直ちに実行に移すことは難しいが)住居やアパートなどの空きスペースを、旅行客などに貸し出すというものだ。
また、スマホのGPS(位置情報機能)を使って、いつでもどこでも資格を持った時間のある運転手(日本では免許の関係で高級車のハイヤーとなってしまったが)を呼び出せるという米国生まれの「ウーバー」というサービスも、世界の都市に広がっている。これも車を持つ人の空き時間を利用したものだ。
規制に引っかからなければ、やり方次第で日本でも成り立つかもしれない。
■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。
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