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欠陥マンション・住宅めぐる大手不動産と住民の争い続出 住友、三菱、ミサワ…
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140703-00010003-bjournal-bus_all
Business Journal 7月3日(木)3時0分配信
不動産会社と住民のトラブルが相次いでニュースになっている。
「週刊現代」(講談社/6月28日号)は『住民はこんなに大変だった! 住友不動産・熊谷組に『恐怖の欠陥マンション』と認めさせるまで』という記事を掲載している。
住友不動産(東京都新宿区)が2003年に販売した横浜市西区宮ケ谷の11階建てマンション「パークスクエア三ツ沢公園」で、建物を支える杭が規定に反して強固な地盤(支持層)に到達しておらず、建物が傾いていることがわかった。同社は「安全だと言い切れない」と判断し、住民に仮住居への転居を要請。補強や建て替えの検討を始めたというニュースが6月に報じられたが、実は、この問題は11年にわたって争われてきたものだったのだ。
「私たちが手すりのずれを指摘してから11年たって、ようやく建設ミスがあったことを認めました。それまで、彼らは私たちが何度訴えても、『問題ない、マンションは安全だ』と突っぱねてきた。住友不動産と熊谷組に対しては、不信感しかありませんよ」と住民は語る(同記事)。
ファミリー向けマンションで分譲当初の最多価格帯は4000万円台前半。問題の棟にはおよそ65世帯の住民が住んでいた。住棟と住棟のつなぎ目にあたる手すりがずれ始め、管理組合側が問題点を指摘しても、業者側は「問題ない」という対応だった。今年3月になって初めて第三者機関による地盤調査が行われ、杭が支持層に届いていないことが明らかになったのだ。
住友不動産は「売り主の責任を痛感している。修繕や建て替え、買い取りなど、あらゆる手段を検討する」と説明。熊谷組は「コメントできない」としている。今後は、業者側が欠陥マンションを買い取る場合の価格(そもそもの分譲価格なのか、資産価値の下落分を反映した価格なのか)の問題などに注目が集まりそうだ。
●相次ぐ建設大手の欠陥住宅
今年1月にも業界最大手の三菱地所と鹿島建設が手掛けた東京・青山のマンションで「スリーブ」と呼ばれる配管を通すための穴が開けられていなかったことが工事段階で判明し、販売中止となる事案が起きたばかりだ。
現在係争中の案件はほかにもある。「フライデー」(講談社/6月27日号)の『住友マンション「大欠陥」で住民が怒りの17億円訴訟』によれば、「実は住友不動産のかかわった『欠陥マンション』はこれだけではない。58カ所の瑕疵に対して、17億円を払え――。住友不動産は札幌のマンションで、こんな巨額の訴訟を抱えているのだ」という。
問題の物件は、札幌市豊平区の高級住宅街に建つ地下1階、地上7階建のマンション。三井住友建設が施工し、住友系の「スミセキ・コンテック」が販売、住友不動産が企画・販売した、丸ごと“住友グループ”物件なのだ。01年に販売開始され、2200〜3900万円の価格帯でたちまち売り切れたという。
問題は、横浜のマンションと同様に床が大きく傾いていることだ。
「リビングの端と中央では、2cm近い高低差があり、中央が凹んでいるんです。フローリングを剥がして検査すると、床のコンクリートがたわみ、大きなヒビ割れができていました。(略)車椅子の足にロックを掛けないと、ツーッと滑るほど深刻です。配水管の遮音壁が設計通りに施工されていないため、上下階の住人が用を足す音がわかるほど音漏れがひどい。夜の営みもまる聞こえで、住民同士のトラブルの原因になっています」と住民(同記事より)。
専門家も「施工と設計、両方に大きな問題があります(略)押し入れの中に無意味な電動ファンが付いていたり、日曜大工レベルです」と解説するほどだ。現在も裁判所で訴訟になっている。
また、「紙の爆弾」(鹿砦社/7月号)では『ミサワホーム「六億円の欠陥物件」を巡る裁判』という記事を掲載している。こちらは、1995年にミサワホーム近畿が建てた兵庫県宝塚市の豪邸のケースを紹介している。「日常生活に欠かすことができない、キッチン、浴室、トイレなどの水回り箇所の漏水」に、「家屋の一部では地盤沈下によって傾斜していることまで明らかになった」という。ただし、この件では訴えた買い主側が敗訴している。
昨今の住宅施工ミスの原因は、職人の不足、設計者、施工者の力量不足、厳しいコスト削減などにある、と指摘されがちだが、問題となったマンションは1990年代から2000年代初頭の物件ばかり。今後も、こういったトラブルが表面化してくるのかもしれない。住宅はブランドに惑わされずに、購入の検討をしたいものだ。
松井克明/CFP
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