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GPIF改革が年金を破壊?巨額損失の危険も 株価対策に年金を利用という愚策(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/hasan88/msg/801.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 7 月 02 日 06:38:25: igsppGRN/E9PQ
 

GPIF改革が年金を破壊?巨額損失の危険も 株価対策に年金を利用という愚策
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140702-00010004-bjournal-bus_all
Business Journal 7月2日(水)3時0分配信


「週刊東洋経済」(東洋経済新報社/6月28日号)は『海外投資家の正体 アベノミクス相場第2幕を仕掛けるやつら』という特集を組んでいる。「日本株市場が上昇軌道をたどるかどうかは、今や売買シェア6割超を占める海外の投資家がカギを握る。今年に入り鳴りを潜めていた彼らはまだ日本株を買ってくるのか? どの銘柄を狙っているのか? 緊急アンケートを通じて海外勢の本気度を探り、その実態に迫った」という特集だ。

 昨年15兆円買い越し、株価上昇を主導した外国人投資家は、年明けから5月までに約1.5兆円売り越した。移り気な投資家は、インドなどに目を向け始めている。インドはモディ新首相が掲げる経済政策のモディノミクスが始動し始めたからだ。

「株価に敏感な安倍政権は成長戦略に本腰を入れ、6月13日には安倍首相自らが経済財政諮問会議で法人税を『数年内に20%台に引き下げる』と明言した。しかし、株式市場の反応は鈍い」(同記事)

●GPIF改革で株価上昇?

 それでも今回の特集では、ヘッジファンドを中心に海外機関投資家の動向に詳しい日本のパルナッソス・インベストメント・ストラテジーズの協力を得て、欧米とアジアの機関投資家に投資意向の緊急アンケートを行っている。その結果は、日本株を買い増ししたいと考えている外国人投資家が増えている。「今後1年間で組み入れ比率を引き上げたい株式市場として日本は欧米主要国を上回っている」(同記事)というのだ。

 その理由として挙げられるのは、成長戦略のほかに年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の日本株比率の見直しだ。GPIFは公的年金積立金(約130兆円)を運用する世界最大級の年金基金。アセットアロケーションは、国債など国内債券の比率がきわめて高く、直近で全資産の60%が国内債券に振り向けられている。一方、国内株式の比率は13%でしかない。

 過去12年間の平均運用収益率は約2%にとどまっており、株式運用の比率が高い欧米などの年金基金に比べると利回りは見劣りする。また、政府の年金財政検証によると、将来の給付水準の目標を保てる標準的なケースは、4.2%の運用利回りが前提となっている。年金財政の強化という観点からも長期的な収益率の改善が求められており、株式などに運用対象を切り替えるのは合理的ともいえる。

 また、GPIFが株式での運用比率を高めれば、株価が上がることが見込まれる。米沢康博GPIF運用委員長が、日本株の比率を引き上げる意向を示したと伝えられただけで、日経平均株価は1万5000円台を回復したほどだ(6月3日)。今後は、9〜10月をメドに資産構成で日本株を増やす方針だという。「GPIFによる日本株比率の引き上げ前倒しが明らかになれば、日経平均は7〜9月に1万6000円、企業の業績予想の上方修正が続けば、2015年3月には1万7000円を超す」というチーフストラテジストの見立てを紹介し「株価の上昇基調を保つには気まぐれな投機マネー頼みでなく、長期投資家の本格参入が不可欠。それには企業業績だけでなく、政府による真摯な構造改革が必須だ」とまとめている。

●GPIF改革に投げかけられる疑問

 一方、「週刊エコノミスト」(毎日新聞社/7月1日号)も『官製相場の賞味期限』という株式市場の特集を組んでおり、その中心はGPIFだ。「仮に(GPIFが)10%動いたら、13兆円」と、麻生太郎副総理兼財務相も6月6日の閣議後の記者会見で株式市場に与えるインパクトの大きさを披露したことが紹介されている。

 同記事は、すでにGPIFはじめ公的年金の日本株買いが始まっているのではないかという。5月19日から6月3日(日経平均が1万5000円を回復)までの株価の上り調子を買い手となって牽引したのは、信託銀行だった。「通常、年金の運用資金を預かる信託銀行は相場が下がるときに買って、上がると売る『逆張り売買』が中心だ。ところが、今回は株価が上昇する中での大幅な買い越しである」。この動きに合わせて外国人投資家も1000億円以上を買い越しているが、「超短期志向のヘッジファンドによる先物投資とみられている。欧米先進国の年金などの中長期の投資家が日本株を買い続けない限り、持続的な株価上昇とはいかないだろう」と、その脆さを指摘する。

 また、GPIF改革の方向性に疑問を投げかける経済メディアもある。

「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/6月21日号)の『寄稿 GPIF改革四つの誤り 政治介入で運用は崩壊する』という記事がその一つだ。寄稿した前GPIF運用委員の小幡績慶應義塾大学ビジネススクール准教授によれば、「GPIF改革は株価操作の道具ではない。年金の長期運用を改善するための100年の計の改革であり、それ以上でもそれ以下でもなく、これは年金運用への政治介入であり、長期的に運用環境を破壊し、大きな損失をもたらす。短期的にも、GPIFの先回りをして海外投資家が買い、GPIFは高値つかみをさせられる可能性が高く、株価を上げるための戦略としても稚拙な方法である」と警鐘を鳴らし、改革をするならば政治的な影響を受けやすい国内株ではなく、海外株投資にすべきだという。

 同様に「日経ヴェリタス」(日本経済新聞社/6月15日〜21日号)記事『GPIF 国内株偏重への疑問』でも、臼杵政治名古屋市立大学教授が「経済政策のために公的年金が自国株式への投資を拡大した例も耳にしたことがない」「株価対策のために公的年金が株式投資をする国だという評判が立てば、価格形成の透明性を損ない、長期的には海外投資家を遠ざけることになるだろう」「経済活性化を目的とした日本株投資の増額は(略)欧米の年金基金の常識でもある『加入者の利益のための運用』に合致するのか疑問である」と批判的だ。

 普段は株式投資に前のめり論調の日経や「ダイヤモンド」ですらも疑問を投げかけているのが、現在の政府主導のGPIF改革なのだ。

松井克明/CFP


 

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コメント
 
01. 2014年7月02日 09:01:54 : atxeyfN6Rs
ユダ金と竹中の合作。それを鵜呑みにする日本政府。バカもいいところだ。小泉竹中たった二人で日本を食い荒らした。その後継者安倍だから安倍竹中たった二人で日本を破滅させるつもりだろう。こいつらは八つ裂きにしても飽き足らない売国奴だ。

02. 2014年7月02日 11:40:10 : nJF6kGWndY

と言うより、 とっくに既得権者&高齢者に食い物にされて破壊され

破綻を待つばかりだな

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/zaisei-kensyo/dl/h26_kensyo.pdf
http://diamond.jp/articles/print/55414
山崎元のマルチスコープ
【第336回】 2014年7月2日 山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
公的年金の財政検証から「灰色の未来」が見える
公的年金の財政検証結果を読む
「ホンネのシナリオ」はどれだ?

 6月3日、5年に一度行われる公的年金の財政検証の結果が発表された。今回は、将来の経済のシナリオを8つに分けて、それぞれのケースについて、給付水準の調整が終わる年の「所得代替率」を発表した。

 所得代替率とは、将来時点でその時代の現役世代が稼ぐ所得に対して、厚生年金受給者が受け取る年金額の比率を示したものだ。

 給付水準は、「マクロ経済スライド方式」と呼ばれる調整方法で、年金財政を巡る環境の変化に応じて調整されることになっている。これは大まかに言うと、「年金給付を実質的に1年当たり0.9%ずつ減額する」形で、年金財政の均衡のために必要がある限り減額していく調整方法だ。財政状況が悪い場合は、調整が長引いて、将来の年金給付額がより大きく減らないと財政が均衡しない。

 今回の試算は、経済前提によって、どの程度まで減額したところで年金財政が均衡するかを計算したものだ。

 経済前提の置き方によって、調整が終了する年と所得代替率が変わることになる。前者は、2043年(ケースB)ということもあれば、2058年(ケースG)という場合もある。生産性の向上がバブル期並みまで高まる楽観的シナリオから、年金の積立金が枯渇する悲観的な(だがより現実的な)シナリオまで、8つのシナリオが並んでいる。

 今回、複数のシナリオを提示したことの背景は、過去の財政検証で将来の経済前提を1つに絞って、これが「現実的でない」と批判されたことに懲りて、批判の「的」を絞りにくくしたことと、環境が悪い場合は「所得代替率50%以上をキープする」という従来の約束を将来守ることができなくなることに対する「事前の言い訳」の2つの意味がありそうだ。

 これをどう読んだらいいのかをズバリ言うなら、「年金はこのように大丈夫であり、その前提で年金運用を考えるべきだ」というお役所の「建前」は、シナリオEだ。

 たとえば年金運用業界の人々は、長期的な(2024年度以降10年間の)経済像として、「成長率が+0.4%(実質)で、物価上昇率が+1.2%、実質賃金上昇率が1.3%、そして、年金積立金の名目の運用利回りが4.2%(数字は全て年率)」という世界があり得ることを、「信じたふりをして」行動することが求められる。

 それにしても、「生産性」(より正確にはTFP:全要素生産性)の改善が1.0%にもなる楽観的なシナリオでも、実質成長率が0.4%しかないのだから、労働人口減少のインパクトは凄まじい。

 さて、年金の将来像により近いのがケースGないしケースHであることは、ほぼ衆目の一致するところだ。

『週刊ダイヤモンド』(7月5日号)は、「100年もたない年金」と題した第2特集でケースGを前提とした年金の将来像を、年金加入者の立場から詳細に計算している。

 このケースが想定する将来像は、実質成長率がマイナス0.2%、物価上昇率が+0.9%、実質賃金上昇率が1.0%、積立金の名目運用利回りは3.1%という世界だ。

 ちなみに運用利回りは、想定される長期金利に内外の株式投資などによる利回りの上乗せ分を0.4%と見込んで計算されている。つまり、それぞれのシナリオでの長期金利は想定運用利回りマイナス0.4%で逆算できる。

先の経済のことなどわからない
老後に関する「ハラのくくり方」

 こうして数字を見てしまうと、つい「こんな状況は本当にあり得るのだろうか?」と真剣に考え込んでしまいそうになるが、それは止めた方がいい。

 なぜかというと、政府がやろうと民間がやろうと、10年を超す超長期の経済見通しなど「全く当てにならない」に決まっているからだ。そのような先の経済のことなど誰もわからないのだから、政府の提示する前提を「真に受ける」のは間違っているし、それを真剣に疑うのは無駄な努力だ。

「王様は裸だ」ということに早く気づいて、ありもしない着衣のコーディネートを論じるよりも、裸の腹の動きから王様の「ハラの内」を探る方がいい。

 とは言っても、将来を全く考えないわけには行かない。自分の問題を考えるに際しては、将来が不確実にしかわからない場合、まずは「悪い方のケース」を想定して、それでも大丈夫とするためにはどうしたらいいかを検討するのが、常識的なやり方だ。

 今回、厚労省が想定した「最悪」であるケースHを見ると、現行制度通り機械的な給付水準調整を続けると、2055年に積立金が枯渇し、その後公的年金は「完全な賦課方式」になり、保険料と国庫負担で賄うことのできる給付水準は「所得代替率35%〜37%程度」とある(「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し〜平成26年財政検証結果〜」厚生労働省、平成26年6月3日)。

年金給付額は今よりも4万円減少
生活は縮むが「ないよりはかなりまし」

 ありそうな現実は、おそらくこれが早いか遅いかであろう(賭けがあれば、筆者は「早い」に賭けたいが)。保険料負担を増やすか、受給開始年齢を引き上げるなどの「痛み」を伴う改革をしない場合、公的年金は「所得代替率35%」くらいのものに縮むということだ。

 厚労省の標準世帯(夫が稼ぎ、専業主婦、子ども2人)で年金にフル加入しいるケースを想定すると、「現役男子の手取り収入」が現在34.8万円に対して、「現在の」公的受給額は、夫の厚生年金が9.0万円、夫婦の基礎年金が12.8万円で、合計21.8万円、所得代替率62.7%というのが概略の姿だ。

 これが、だんだん値切られて行くことになるわけだが、ものは考えようであり、所得代替率が35%の年金があるなら、「全くないよりはかなりまし!」だ。年金は、倒産した会社の給料のように、ポッキリ折れてなくなるというわけではない。

 厚労省の試算では、積立金が枯渇する2055年時点で、現在の物価水準に換算した収入が現役男子で45.8万円、年金受給世帯で17.8万円とある。

 この間ざっと40年、物価は年間0.6%上昇し続け、実質賃金は0.7%上昇し続け、それでも年金給付額は今よりも4万円少なくなる。生きては行けるのだろうが、今の年金受給世代よりも相当に縮んだ生活が必要になる。これが、今回の試算では約40年後、現実的にはたぶんもう10年くらい早く訪れるかもしれない公的年金の現実だ。

「お先真っ暗」の暗黒ではないが、相当に憂鬱な「灰色の世界」だ。

「幸福感」や逆に「みじめさ」は、相対比較に大きく依存する。現在の現役男性の可処分所得34.8万円に対する35%を計算してみよう。12.18万円になる。住む地域や生活ぶりによっては、現状でこの収入で老夫婦が暮らすことが、全く不可能ということでもなさそうだが、65歳以降も何らかの収入を確保する方策を用意しておくのが現実的だろう。

 繰り返すが、「全くないよりはかなりまし!」な年金は残る。この場合、年金保険料は「保険料」というよりも「税金」だと割り切って払う方が、腹が立たない。また、おそらくは厚労省ばかりでなく、財務省も乗り気ではなさそうな「歳入庁」をさっさとつくる方がいいし、少なくとも基礎年金については全体を税方式にする方が、納得性が高くかつ不公平のない仕組みにできそうだ。

年金財政検証と株式のPER
現在の株価は警戒すべき高値圏?

 先ほども述べたように、長期の経済見通しはアテにならないあやふやなものだ。ついでに言うなら、ここで想定する運用利回りを「目標運用利回り」として運用計画のベースにするような公的年金の運用プロセスは、全く正気の沙汰とは言えないものであり、個人や企業年金のような自分で責任を取る資金の運用では、決して真似をしてはいけない。

 ここで、公的年金運用対する怒りと軽蔑をしばし棚上げして、長期の年金財政見通しを見ていて、気がついたことを1つ書いておこう。

 今回厚労省が用意したシナリオA〜Eは、実質的にEをそれらしく見せるためのものであり、現在よりも全要素生産性が改善して、女性や高齢者の労働参加が増加する、経済政策が相当の成功を納めることを前提とする「おめでたい」シナリオだ。

 だが、このおめでたいシナリオEが想定する10年から20年先の未来は、実質経済成長率が0.4%で、物価上昇率が1.2%(つまり名目成長率は1.6%)、長期金利は名目で3.8%、実質では2.6%という世界だ。

 さて、あるべき株価を将来の利益の割引現在価値の合計だと考え、将来のキャッシュフローを現在価値に換算するときの割引率を一定として、さらに利益の成長率をずっと一定と仮定すると、「割引率=益利回り+利益成長率=金利+リスクプレミアム」という関係が存在する。

 ここでさらに、企業の利益成長率がGDP成長率と同じだ(共に名目で)と考えてみよう。

 すると、GDP成長率と金利は共に名目ではインフレ率を含むので、「リスクプレミアム=益利回り+実質成長率-実質金利」という関係が求められる。日経平均が1万5162円だった6月30日の東証一部の平均PER(利益は今期日本経済新聞予想ベース、加重平均)は15.58倍、益利回りに直すと6.4%だ。

 すると、「やや楽観的な長期的将来像」を見込んだシナリオEを現状の株式価値計算に当てはめたときの、日本株の長期金利に対するリスクプレミアムは、6.4%+0.4%-2.6%=4.2%と、いささか小さいものになる。

 筆者は、通常リスクプレミアムとして「6%なら普通、5%なら株価はやや高い」というくらいに見込んでいるので、今回の財政検証のような将来像を想定するなら、現状の株価のPERはすでに高めであるという不吉な結論となる。

 仮に、この計算方法で6%のリスクプレミアムを確保するためには、益利回りを1.8%増やす必要があり、この場合のPERは約12.20倍と計算され、これを達成するためには株価が1万1872円まで下がらなければならない。

 現状では、日銀の長期国債買い入れの影響もあって長期金利は0.6%近辺まで下がっており、当面の経済も1%台のプラスの成長率なので、PER15.58倍である現在の株価が高いようには見えないが、政府の長期経済見通し並みの成長率と政府が「普通の長期金利」だと考える長期金利水準に将来戻ることを前提に株価を見ると、現在の株価は警戒すべき高値圏であるように見えてしまう。

生活者や投資家にとって
相当に憂鬱な「灰色の世界」が来る

 政府が年金の財政検証に用いた長期的な見通しを前提とすると、将来の年金受給者にとってだけでなく、投資家にとっても未来は灰色に見える。

 長期的な経済見通しなど「真に受けるものではない」とはいうものの、慎重な生活者・投資家には気になる未来像だ。


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