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今や、ありとあらゆるものが「なりすまし」をする時代になった。なりすましの放置は、信頼の崩壊につながっていく。
日本人は、「なりすまし」がもたらす害悪を甘く見ている
http://www.bllackz.com/2014/06/blog-post_27.html
2014年6月27日 Darkness - ダークネス
2014年5月18日、北海道の八雲町熊石地区で開催されていた「熊石あわびの里フェスティバル」で、熊石産として販売されていたあわびの半分が、韓国産であったことが発覚した。産地が偽装されて売られていた。
徳島県鳴門市でも、中国産のワカメを鳴門産と偽って販売していた加工業者が逮捕・起訴されるという事件が起きていた。産地が偽装されて売られていた。
福井県でも、米穀販売会社「ライズ」が、中国産米を混ぜたコメを国産100%と販売して2014年6月18日に不正競争防止法違反で家宅捜査されている。産地が偽装されて売られていた。
同日、大分県でも、佐伯市上浦の水産加工会社「マルヒラ」が、韓国産を混ぜたひじきを長崎県対馬産と偽って販売しているのがばれて起訴されている。
その翌日、同じ大分県では野菜加工販売会社「ファーム」が中国産のタマネギを国産と偽って販売していることも発覚して、立ち入り調査されている。
食品の産地偽装は数年前からずっと続いている事件だが、今もまだ止まっていないことがこれらの事件で見えるはずだ。
■「なりすまし」はれっきとした犯罪行為
北朝鮮スパイが日本人になりすましてスパイ活動を行う背乗り(はいのり)は日本人を震撼させた事件だった。外国人スパイが、日本人に「なりすまし」をして堂々と歩き回っていた。
オレオレ詐欺は電話で身内に「なりすまし」する手口であり、今やこの「なりすまし」の犯罪は知らない者はいないほど有名な犯罪となっている。
日本企業から機密情報の流出が続いているが、これは善良な社員に「なりすまし」をした産業スパイが行っているものでもある。(あなたが責任ある職業にあるとき、やがてスパイがやって来る)
そして、食品もまたこうやって産地偽装という「なりすまし」で私たちの身体の中にも忍び込んでいる。
私たちが「産地」を確認するのは、安全と安心に金を払いたいと思っているからだ。ところが、犯罪者はそれを偽装してニセモノを高い値段で売りつける。
食品は「産地」だけが偽装されるのではない。そもそも、原材料ですらも偽装される。安い寿司屋で食べている寿司のネタは名前とは別の食材かもしれないのは、誰もが知っている。
「なりすまし」はニセモノだ。ニセモノが本物のように振る舞っている。私たちはそれが本物だと思い、その本物の価値観に金を払うわけだから、「なりすまし」はれっきとした犯罪行為である。
どんな理由があるにしろ、こういった「なりすまし」は許されることではない。
■人の善意や人の信頼を最初から裏切り、たぶらかす
「なりすまし」は意図的に他人を騙すために行われるものである。ありとあらゆる分野で、この「なりすまし」は行われる。
詐欺師は善人になりすまし、ニセモノ商品はブランド品になりすまし、スパイは他人になりすます。身分を詐称することによって、利益を誘導する。
ほとんどの犯罪は、何かに「なりすます」ことから第一歩が始まっていると考えてもいい。人の善意や人の信頼を最初から裏切り、たぶらかすのが「なりすまし」の特徴だ。
人の信頼関係を嘲笑いながら、あこぎに稼ぐ。それがいかに卑劣であるかは、自分が被害者になったときのショックを考えれば充分に分かる。
2014年6月2日、新潟市西区で鈴木充洋という38歳の男が結婚詐欺で逮捕されている。
この男は既婚者であるにもかかわらず「独身になりすまし」て、結婚をほのめかしながら34歳の女性と付き合い、240万円を詐取していた。
こういった事件が起きると、なぜか騙された女性が「見抜けなかったのが悪い」「金を貸す方が悪い」と責められる。しかし、犯罪者が本気になって騙しにかかると、それを見抜くことは、ほぼ不可能に近い。
人は「自分は騙されない自信がある」と考えるのだが、信頼で成り立っている人間関係の中に、「なりすまし」が入り込んでいくと、私たちは基本的には見抜くことはできない。
だから、結婚詐欺も、オレオレ詐欺も、いっこうに世の中から消えないのである。
食品の産地偽装もまた、どんなに消費者が注意したところで限界がある。限界がある以上、摘発されても摘発されてもそれは続いて行くだろう。
■ニセモノは、問題があるから「なりすます」
そうである以上、私たちがしなければならないのは、包括的に「なりすまし」という犯罪そのものを強く糾弾し、それを許さず、刑事罰も重くしてもらうしかない。
個々のケースが判別できない以上、社会全体が「なりすまし」という犯罪に対して厳しく接することが、回り道に見えて一番確実な方法となる。
人でも、商品でも、食品でも、「なりすまし」があり得ることを意識する必要がある。
自分の目の前の人、目の前の商品が、本当に本物なのかどうかは、いつも自問自答しておく必要がある。無防備でいてはワナにかけられる。
少しでもニセモノの兆候があれば、警戒するか、もしくはそこから去るのが最終的に被害を被らない最大の方法となる。
一番まずいのは、「なりすまし」を許容したり、弁護したり、付き合い続けることである。ニセモノは粗悪品であり、毒品であり、多くの問題を内包している。
問題がなければなりすますようなことはしない。問題があるから「なりすます」のである。
日本人は互いに相手を信頼するという文化を築き上げてきて、その信頼で社会を発展させてきた。
孫子や、孔子や、韓非子や、諸葛孔明等を崇めて、他人を策略やワナにはめて喜んでいるような中国とは180度違う精神構造であると言える。
だから、その信頼と協調で成り立っている日本社会に「なりすまし」は有効に作用してしまうのである。逆に言えば、「なりすまし」が蔓延することによって、日本社会の大切な基盤は崩壊していくということだ。
そう言った意味で、食品偽装が日本の闇で爆発的に広がっているというのは、危険な兆候であると言える。日本人は、「なりすまし」がもたらす害悪を甘く見ているのかもしれない。
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