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緊迫化するイラク情勢 高まる原油価格高騰リスク(週刊ダイヤモンド)
http://www.asyura2.com/14/hasan88/msg/679.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 6 月 25 日 08:39:35: igsppGRN/E9PQ
 

イラク北中部のティクリートを制圧後、ISILがイラク兵士を連行する様子。彼ら自身がウェブサイトに掲載した Photo:AP/アフロ


緊迫化するイラク情勢 高まる原油価格高騰リスク
http://diamond.jp/articles/-/55116
2014年6月25日 週刊ダイヤモンド編集部


 イラク情勢が急転直下、緊迫し始めた。首都バグダッド北部の複数の主要都市が、信じられないスピードでアルカイダ系テロ組織「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」の手に落ちているのだ。彼らの目的は、レバント(シリア、ヨルダン、レバノン、イスラエル等の地域を指す)のどこかに純粋なイスラム国を創ることにある。

 背景には、2011年12月の米軍のイラク撤退以降、イラク政府の治安維持隊の実力が低下していることがある。米軍撤退はシェール革命による中東原油への依存低下、東アジアで挑発行為を繰り返す中国への対抗、財政状況の悪化など、さまざまな要因が重なり、オバマ政権が決定したものだ。

 また、シーア派を重用するマリキ政権に対する、スンニ派住民の反発も大きい。マリキ政権は米軍撤退以降、政府の要職をシーア派で固め始めた。それ故、政府が今回ISILへの徹底抗戦を訴えても、これに呼応する動きは少なくともスンニ派が多数居住する地区では活発になっていない。

■中東戦争勃発リスク

 今後のイラク情勢が世界経済に与える影響としては、原油供給が途絶して価格が高騰するリスクが考えられる。

 具体的には次の三つのシナリオだ。(1)ISILがイラクの主要な原油生産地区である南部の石油施設を破壊する、(2)ISILが政権転覆を成し遂げ、国際社会がイラクに対する制裁措置を発動し、原油供給量が減少する、(3)イラク国内の治安悪化に伴い、外国人油田労働者が退避し生産ができなくなる、である。

 ISILも活動資金を確保しなければならず、すでに民衆は現政権に対する不満を抱いているため、政権に対する不満を煽るためにISILが(1)石油施設を破壊するのは選択肢として考えにくい。

 となると(2)か(3)となるが、どちらになるかは今後の展開に左右される。むろん、供給途絶につながらない「ISILの掃討、イラクの治安回復」というシナリオもあり得るが、そのためには米国の武力介入が必須であり、その決断には時間がかかると思われる。

 仮に今回の影響がイラクの原油輸出量である250万バレル/日程度のみに留まれば、欧州の価格指標であるブレント価格はリビア紛争時の120ドル超えを目指す展開になるだろう。対需要比で見たOPEC(石油輸出国機構)の実効スペアキャパシティ(OPEC余剰生産能力÷世界石油消費量)が、リビア紛争時の12年程度まで低下することが予想されるためだ。

 ただし、価格高騰だけで済まない可能性もある。現在米国はシーア派のイランと協働してイラク情勢に対応しようとしている。これは、核開発協議がイラン寄りの決着になる可能性を高めるものだ。そうなればスンニ派のサウジアラビアとイスラエルが黙っているとは思えず、域内の混乱に拍車が掛かりかねない。ともすると中東戦争・石油危機勃発の可能性も排除できない状況だ。

(マーケットリスクアドバイザリー代表取締役 新村直弘)


 

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コメント
 
01. 2014年6月25日 09:35:02 : nJF6kGWndY

予想以上に、過剰生産力の整理と潜在成長率の低下が進んでいたということか

その場合、投機要因が剥落しても原油価格の下落は、それほど大きくない可能性もある

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N7OBWC6K50XY01.html
さよならディスインフレ、世界の消費者物価は上昇加速

  6月24日(ブルームバーグ):世界的にインフレ率が低下するディスインフレの時代は終わりつつあるようだ。
JPモルガン・チェースのエコノミストらの概算によれば、世界の消費者物価は5月に2.65%上昇と、2012年4月以来の大幅上昇となった。2月に比べると0.6ポイント加速。
インフレは食品とエネルギーだけではない。これら変動の大きい項目を除いても5月のインフレ率は2.1%だった。JPモルガンでは企業が価格決定力を取り戻しつつあるのではないかと考えていると、ニューヨーク勤務の国際エコノミスト、デービッド・ヘンズリー氏が述べた。
1年にわたって債券相場を押し上げてきた投資家には驚きのニュースだろう。ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏もインフレ加速を予想していない。
しかしヘンズリー氏は「流れが変わったことは確実だ。インフレの上振れを心配し始めるのは何とも急激な変化だが、この変化が起こっているかもしれない」とインタビューで述べた。
ソシエテ・ジェネラルのエコノミスト、アネタ・メルコウスカ氏も先週のリポートで「米国のインフレの回帰に備える」ことを呼び掛けた。同氏は米国のコアインフレ率が年末までに2.3%に達すると予想している。
原題:So Long Disinflation as JPMorgan Sees Global Prices TurnHigher(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:パリ Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Hertling jhertling@bloomberg.netAndrew Atkinson
更新日時: 2014/06/25 02:46 JST

 


02. 唐行きさん 2014年6月25日 20:57:32 : qhq/4d/3jpsEA : HHzifh7XKM

「金」も上がるやろなぁー!

03. 2014年6月26日 20:06:09 : e9xeV93vFQ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0F10OT20140626
原油高騰は物価上昇加速か需要下振れか、7月日銀会合で分析へ
2014年 06月 26日 17:10 JST
[東京 26日 ロイター] - イラク情勢緊迫による原油価格の上昇が、日銀の景気・物価・政策判断で新たな課題となりつつある。短期的には2%の物価目標達成を早める可能性がある一方、実質所得の減少で需要が下振れれば、中期的には物価の押し下げ要因になるため、量的・質的緩和(QQE)のカジ取りが複雑になることも予想される。

2016年度までの経済・物価見通しを更新する7月の金融政策決定会合でも、影響を分析することになりそうだ。

今月12─13日に開かれた決定会合では、イスラム教スンニ派の過激派組織「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)が、首都・バグダッドに向け進撃を開始するとの声明を出した直後に開催された。会合後の記者会見で黒田東彦総裁は「イラクは世界に石油を供給している重要な国。地政学リスクについて、十分注意してみていかなければならない」と述べたものの、その後の同国における情勢緊迫化について、必ずしも十分に予見して議論してはいなかったもようだ。

23日、黒田総裁は都内での講演で、中国の過剰設備・債務問題などと並び「一部の国の地政学的リスクなどについても目が離せない」と、強めの表現で警戒感を示した。日本経済は「長期金利と原油価格の上昇にぜい弱」との見方が日銀内にはあり、影響を入念に検討しているようだ。

もっとも現時点の日銀内では、中国など新興国の景気減速を考慮すれば、原油価格が一方的に上昇すると決めつけるのは時期尚早との見通しが多いようだ。

日銀は今後、1) 原油価格上昇が一時的かどうか見極め、2)仮に上昇が続くならば、消費者物価指数の見通しにどのように影響するか──などを試算すると予想される。

4月消費者物価指数(除く生鮮、コアCPI)は、消費税の影響を除いて前年比1.5%まで上昇したが、これまでのところ日銀は、円安要因などがはく落しつつあるため「夏場に向けていったん1%近辺まで縮小し、年度後半から再び上昇傾向をたどる」(黒田総裁)とみている。

原油シナリオ次第で、1)プラス幅が大きく縮小せずに横ばいで推移するか、2)前倒しで上昇に転じるか──などを議論することになりそうだ。

一方で、原油高は企業のコスト増要因になるだけでなく、実質所得の減少要因にもなる。消費増税で目減りしている実質所得に原油高が加われば、現時点では想定内とされる消費の反動減が、一段と下押しされる可能性がある。

輸出の低迷が長期化し、景気のけん引役として消費の重要度は高まっており、もし消費の下振れが顕在化すれば、原油価格の上昇を受けて物価は上昇しても、成長率が下振れる要因となりかねない。

財政・金融のフル出動と、人手不足などが交ざり合う形で、物価は昨年以降順調に上昇してきた。だが、原油高で需要が縮小すれば、来年度に向けた企業の賃上げムードにも水を差しかねない。

そのケースでは、安定的に毎年物価が2%ずつ上昇する姿が遠のくシナリオの現実性が高まるだろう。

大幅な原油高が実際に発生した場合、日銀は難しい政策判断を迫られそうだ。

(竹本能文 編集:田巻一彦)


http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0F10KX20140626
コラム:円安再開を示唆する「新たなコナンドラム」=内田稔氏
2014年 06月 26日 17:46 JST
内田稔 三菱東京UFJ銀行 チーフアナリスト

[東京 26日] - 年初3%台に到達していた米10年債利回りは5月以降に下げ足を速め、一時は2.4%台へと低下した。ドル円も101円台を割り込む場面がみられるなど、米長期金利の低下がドル円の上昇を抑えたり、下押しする圧力となっている。日銀追加緩和観測が大幅に後退したこととも相まって、ドル円の先高観は徐々に後退しているようだ。

この長期金利低下の背景をめぐっては、金利上昇を見込んで造成された米国債のショートカバーによるものとする見方や、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和の影響が先進国の長期金利低下を招いているとするもの、さらには米国の潜在成長率の低下により、そもそも金利水準の修正がなされているとする根の深い話まで多岐にわたっている。

ただ、どれか一つだけに答えを求めるのは難しいだろう。重要なことは、多くの市場参加者の予想に反し、長期金利が低下した事実であり、今後も長期金利が上がりにくい展開を否定はできない。それを前提に、ドル円相場と対峙していくことになろう。

<短期金利上昇で利回り曲線は平坦化へ>

一方、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、金融緩和の継続姿勢が示されたものの、各メンバーのフェデラルファンド(FF)金利水準の予想を加重平均すると、2015年末が約1.20%と前回からは小幅上昇。15年は4回程度の利上げが行われる計算となっている。

もちろん、これが現実となるためには、労働市場が十分に改善し、物価の伸びも強まるといった経済情勢の好転が続くことが必要だ。加えて、米連邦準備理事会(FRB)が4兆ドルを超える巨額のバランスシートを抱えたまま、FF金利を狙い定めた水準へと引き上げることができるのかどうか、リーバースレポ取引などを活用した流動性吸収策の試行が続いており、先行きへの不確実性は強い。

ただ、それでも米国経済の緩やかな改善が進む間は、来年以降の正常化を織り込みながら、年末にかけて2年債の利回りは上昇するだろう。実際、足元では2カ月続けて米国の消費者物価指数の伸びが前年比プラス2%を上回ったこともあり、2年債の利回りは0.5%手前まで上昇しており、FOMC後も同水準を保っている。長期金利の上昇が鈍いとすれば、これから年末にかけて、イールドカーブのベアフラット(短期金利の上昇による利回り曲線の平坦化)が進むことになる。

<年末ドル110円予想は変わらず>

このように、長期金利の上昇が鈍い一方で、2年といった短期ゾーンの金利が上昇し、同じくベアフラットが進んだ前例として、03年から06年までの時期を挙げることができる。当時、米国では04年からの利上げを織り込みながら2年債の利回りは上昇したが、長期金利の上昇は抑制され、グリーンスパン元FRB議長をして「コナンドラム(謎)」と言わせしめた。

当時、米国の経常赤字と日本の経常黒字とがそれぞれ拡大基調をたどり、ドル円には強い下落圧力が加わっていたとみられる。しかし、この2年債利回りの上昇によって、ドル円は次第に下げ止まった。国内総生産(GDP)比でみて5%前後だった米国の経常赤字は、足元では2%台前半へと半減。日本の経常黒字も大幅に縮小している。このため、2年債利回りの上昇によるドル円の感応度は、以前よりも増していると考えられる。

ちなみに、当時は米国の多国籍企業によるレパトリ(資金の国内還流)が活発化し、こうしたフローもドル高を支えていた。これは、05年の時限立法として米国で「本国投資法」が成立し、多国籍企業が海外での利益や配当金などを米国内に送金する際の課税率が35%から5%台へと引き下げられたためだ。

現在に当てはめれば、ドル円の上昇を後押しする、こうした推進力の役割を果たすのは、日本発の円売りを伴う対外証券投資の活発化となるだろう。これには、ヘッジ外債投資のヘッジを外す動きも含まれる。すぐに大きく動き出すわけではないだろうが、年末に向け、円売りを伴う対外証券投資は減るよりは増える可能性が高いとみている。

つまり、米長期金利の上昇が抑制される場合であっても、2年債の利回りが上昇すると、こうしたフローにも後押しされて、ドル円は今よりも上昇しやすくなると予想される(インフレ率が高まると実質金利の上昇が抑えられ、ドル高への波及も限定されるが)。

市場では、当面の間、米長期金利への関心が高いだろう。ただ、そもそも長期金利には、期待インフレ率や期待潜在成長率のほか、財政のリスクを含む不確実性への対価(プレミアム)が含まれるため、長期金利と通貨の動きは必ずしも連動しない。

極端な例を挙げれば、欧州債務危機が先鋭化するなか、ギリシャやアイルランドの長期金利がいくら上がってもユーロは下落した。日本でも、世界的にみて最も低い長期金利と歴史的な円高がつい数年前まで併走し続けた。

為替市場では、日本の貿易赤字や活発な対外直接投資といった円安要因が依然としてドル円を下支えしている。デフレ脱却の動きもそう簡単に頓挫するわけではないだろう。年初の見込みと異なり、米長期金利が上げ渋る間、ドル円もしばらく上値を抑えられ、こう着感が続く時間帯となろう。ただ、経験則や足元の材料を踏まえて、ドル円が年末に向けて110円程度に絡んでいくと予想している。

*内田稔氏は、三菱東京UFJ銀行の市場企画部グローバルマーケットリサーチチーフアナリスト。1993年、東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、国内外での外国為替のトレーディングやセールスを経て、2007年よりリサーチ。2013年J-money誌第23回東京外国為替市場調査ファンダメンタルズ分析部門では個人ランキング1位。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(here)



浮上のきっかけ探るドル/円、深かった米経済の「谷」
2014年 06月 26日 17:33 JST
[東京 26日 ロイター] - ドル/円が浮上のきっかけを探っている。米国の1─3月期国内総生産(GDP)が予想以上に悪かったことが明らかになり、米金利上昇シナリオがさらに後退。101円台後半でくすぶり続けている。

ただ、足元の米経済指標は堅調で、年後半にかけた景気回復シナリオが崩れたわけではない。今後を左右する1つの焦点は米物価動向だ。

    <米GDPの大きな下方修正>

米国の第1・四半期(1─3月)の国内総生産(GDP)確報値は改定値の1.0%減から2.9%減に引き下げられた。1.0%でさえ、大きいマイナスとみられていたため、「2.9%減はかなりのサプライズ」(米系投信エコノミスト)だといえる。

GDP下方修正の要因と考えられているのは、1)オバマケアの導入で伸びるとみられていた医療費支出が予想外に伸びなかった、2)在庫の増加スピードの鈍化、3)新興国の経済減速により輸出が伸びなかった──ことなどだ。

一時的な要因も含まれているが、予想外に米経済の「谷」が深かったことが確認されたことで、米長期金利は低下し、ドル/円も下落した。

ただ、金融緩和長期化の観測も強まったことで、米ダウ.DJIも49ドル高と反発。景気悪化よりも金融緩和を材料視する金融相場から、マーケットが脱し切れていないことを示した。

一方、エコノミストからは、米経済の回復シナリオが崩れたわけではないとの強気な声も根強い。「1─3月期は寒波に加え、テクニカル的な景気圧迫要因が多かった。マイナス幅が大きいので、年間の成長率はいく分押さえられそうだが、4─6月期以降、回復するというシナリオに変わりはない」とシティグループ証券・チーフエコノミストの村嶋帰一氏は指摘する。

実際、足元の経済指標が底堅いのも確かだ。前日発表された5月の耐久財受注自体はやや市場予想を下回ったが、企業の設備投資の目安とされる航空機を除く非国防資本財受注は0.7%増と増加に転じた。

6月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値は、サービス部門指数が61.2と、調査が始まった2009年10月以来、約4年半ぶりの高水準だった。PMIの60台はかなりの強さだ。

1─3月期の「谷」が深かった分、年間通じての米成長率は3%に届かない可能性が大きくなってきたが、4─6月期以降、順調に成長していることが確認されれば、2015年中の利上げも現実味を帯びてくる。

そうなれば、一度色あせた「円安・日本株高シナリオ」も復活する可能性がある。「日銀追加緩和期待が後退した今、米金利動向がドル円の最大のドライバー。需給主導の日本株上昇だけでは、ヘッジファンドなど海外勢は円安ポジションを作りにくいようだ」(国内信託銀行)という。

    <米物価が占う米金融政策の先行き>

今後の焦点は米国の物価動向だ。米経済の成長スピードが緩やかだとしても、物価が上昇すれば、現在の超金融緩和政策の障害となる。折しも地政学リスクの高まりから、原油価格が上昇。ガソリン価格の影響度が大きい米経済だけに警戒感が強まっている。

実際、5月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年比2%を超えてきており、今夜発表のコアPCEデフレーターに注目が集まっている。イエレン議長はじめ米連邦準備理事会(FRB)執行部はハト派色が強く、目標の2%から多少上振れても容認するのではないかとの見方が多いが、マーケットで先回り的に金利が上昇する事態もありうる。

一方、FRBは、こうした金利上昇の可能性に「先手」を打とうとしているのではか、との見方もある。

   米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は24日、バランスシートが高水準のままでも、連邦準備理事会(FRB)には金融政策を引き締める手段があるとの見方を示した。 米ニューヨーク連銀のダドリー総裁も、FRBの資産規模縮小を、利上げの後に行う可能性に言及している。

市場が想定していた金融引き締めに至る道筋は、テーパリング(量的緩和縮小)、資産規模縮小、利上げ、という順番だったが、資産規模をキープしたまま利上げが実施されれば「金利はなかなか上がらないことが想定される」(国内証券・債券トレーダー)という。

この点に関し、三菱東京UFJ銀行・シニアマーケットエコノミストの鈴木敏之氏は、2通りの受け止め方ができると指摘する。「資産規模を維持することで金利上昇を抑える効果が期待できる一方、資産規模の縮小を経ないことで、いつでも金利を引き上げることができるという市場に対しての『脅し』にもなる。ただ、そうした議論はFRB内でも煮詰まっていないのだろう。今後の講演などに注目が高まってきた」と話している。

(伊賀大記 編集:田巻一彦)


 


ドル101円後半、日米インフレデータに関心
2014年 06月 26日 15:35 JST
[東京 26日 ロイター] - 東京市場午後3時のドル/円JPY=EBSは、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ若干ドル安/円高の101円後半。仲値にかけて実需のドル売りが流入し、下押しする場面も見られたが、200日移動平均線付近で下げ渋った。

市場は、きょう発表される米5月のPCE価格指数や明朝の日本の5月消費者物価指数(CPI)など、日米のインフレデータに関心を寄せている。

月末、四半期末の応当日に当たるこの日は、仲値にかけて実需筋のフローが流入した。ただ、取引量自体は「例年の四半期末に比べればそれほど多くなかった」(邦銀)という。輸出企業のドル売り/円買いが優勢で、一時101.69円まで下押したが、200日移動平均線(101.70円付近)を下抜けしなかったことで、小幅に買い戻された。

<日米インフレデータ>

市場では、きょう発表予定の5月の米コアPCEデフレーターに関心が集まっている。市場予想を上回れば、米長期金利やドルの押し上げにつながるとみられるが、予想を下回った場合は米金利の低下を招く可能性があるという。

「米株式市場で高値警戒感が強まっており、ちょっとしたマイナス要因で利益確定の売りが出やすい。米株安と米金利低下のダブルパンチとなれば、ドル/円は200日移動平均線のサポートを下抜けする展開も考えられる」(外資系証券)との見方もあった。

あすの午前8時30分に、総務省が5月の全国消費者物価指数(CPI)、6月の東京都区部消費者物価指数を発表する予定だ。市場の一部では、今後の金融政策のかじ取りを予想する上で、日本のインフレ率の動向に関心が集まっている。

ロイターがまとめた民間調査機関の予測によると、5月の全国消費者物価指数(生鮮食品除く、コアCPI)の予測中央値は前年比プラス3.4%と、4月の3.2%から拡大する見通し。一部公共料金の消費税引き上げが1カ月遅れて実施されたためで、消費税の影響(日銀試算で4月1.7%、5月以降2%)を除くと、上昇幅は1.4%と4月の1.5%から小幅縮小する見通し。

6月の東京都区部コアCPI予測値は同プラス2.8%と5月と同水準の伸びが見込まれている。

<ユーロ> 

ユーロ/ドルは1.36ドル前半を中心とする底堅い展開となった。ユーロ/円は138円後半で小じっかり。

前日の海外市場では、過去5年間で最悪のマイナス2.9%となった米国の第1・四半期の国内総生産(GDP)確報値を受け、ドルが主要通貨に対して下落。ユーロ/ドルは一時1.36ドル半ばまで上昇した。

今週は、半期末を控え、金融機関がポジションを取りづらい環境にあるとされるが、ユーロ/ドルは前日の高値圏付近にとどまった。

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのバイトマン独連銀総裁は、資産担保証券(ABS)などの債券を買い入れれば、ECBが欧州の不良債権の受け皿になる恐れがあると警告した。バイトマン総裁は「証券化市場を復活させることは、金融政策の主要な任務ではないと述べた。

ECBは、ABSの買い入れに向けた準備を行うことを6月の理事会で決めた。小規模企業への融資促進のために重要な施策だが、ドイツの反対論でその実施が難航することは必至だ。

ドル/円JPY=   ユーロ/ドルEUR=  ユーロ/円EURJPY=

午後3時現在 101.74/76  1.3636/40  138.74/78

正午現在   101.72/74  1.3632/36  138.67/71

午前9時現在 101.81/83 1.3626/30  138.74/78

NY午後5時 101.86/88  1.3627/29  138.81/85

(森佳子)

 


住宅ローン規制、金融政策に「あまり」影響しない=英中銀総裁
2014年 06月 26日 19:20 JST
[ロンドン 26日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は26日、中銀がこの日発表した住宅ローン規制について、金融政策に影響を及ぼす可能性は「あまりない」との認識を示した。

総裁は会見で「(住宅ローン規制が)金融政策の方向性に影響を及ぼす可能性はあまりない。現時点では、予測の対象期間中は限定的かつ緩やかな利上げが予想されている」と述べた。 総裁は、今回の規制について、現時点の住宅市場の活動を抑制するものではないが、住宅市場の勢いが衰えなかった場合に効果を発揮するだろうとの見方を示した。

暴かれたダークプールの真実-バークレイズが隠そうとした利害 
  6月26日(ブルームバーグ):昨年10月のことだ。英銀バークレイズが運営する私設取引システム「ダークプール」の注文の大部分が、同行に送られていることを示すリポートを顧客の目から隠せという指示が、同行のマネジャーからトレーディング部門の行員に出された。
上司の指示を断った行員は翌日解雇されたと米ニューヨーク州のシュナイダーマン司法長官が指摘した。
シュナイダーマン司法長官は、バークレイズの元シニアディレクターから入手した30ページに及ぶ告発文の内容を25日公表した。そこには、バークレイズがダークプールの拡大を目指し、顧客を欺いていた実態が描かれている。
司法長官によれば、「詐欺」のパターンは2011年にさかのぼる。株式注文をため込んだバークレイズは、ハイフリークエンシー(高頻度)取引業者から保護されると投資家を安心させる一方、略奪的な戦術の手助けをしていたという。 
米上院常設調査小委員会のカール・レビン委員長(民主、ミシガン州)は声明を発表し、「今回の訴状に書かれた行為が事実なら、投資家の利害よりもダークプールを売り込み、略奪的な高頻度取引業者にアクセスを提供することで得られる金銭的な利益の方を優先させたということだろう。米株式市場の利益相反を終わらせるために行動が必要だ」と訴えた。
原題:Cracks Open in Dark Pool Defense With SchneidermanBarclays Suit(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Sam Mamudi smamudi@bloomberg.net;ニューヨーク Doni Bloomfield mbloomfiel12@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nick Baker nbaker7@bloomberg.netChris Nagi
更新日時: 2014/06/26 16:07 JST

 

 
仏BNPと米当局の合意には1年間のドル決済制限が含まれる 

  6月26日(ブルームバーグ): フランス最大の銀行BNPパリバは、米国の制裁違反をめぐる刑事捜査の幕引きに向けて、ニューヨーク州金融サービス局と合意に近づいており、合意の条件として1年間にわたるドル決済業務の一部縮小を求められる見通しだ。事情に詳しい関係者の1人が明らかにした。
協議の非公開を理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、米国の州・連邦当局との話し合いには、過去最高の90億ドルともいわれる罰金支払いが引き続き含まれており、協議は早ければ来週にも決着する可能性がある。また、ドル決済業務禁止に伴い、石油・天然ガス取引といった特定の業務のほか、違法な取引が行われたとされるジュネーブなど一部のオフィスが影響を受けると予想される。
同行の広報担当チェサルティン・グレゴリオ氏(ニューヨーク在勤)は、コメントを控えている。ニューヨーク州金融サービス局との暫定的な合意については、ロイター通信が先に伝えていた。
原題:BNP Said to Face Year-Long Dollar-Clearing Curb UnderSettlement(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Greg Farrell gregfarrell@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Sara Forden sforden@bloomberg.netDarren Boey
更新日時: 2014/06/26 15:23 JST

 

野村HD:永井CEOの前期報酬、8割増の2億9800万円 
  6月26日(ブルームバーグ):野村ホールディングス の永井浩二最高経営責任者(CEO)の報酬が8割増加し、2億9800万円となったことが分かった。
野村が26日に提出した有価証券報告書によれば、永井CEOの前期の基本給は1億200万円、株式報酬(ストックオプション)1700万円、現金賞与6000万円、繰り延べ報酬は1億1900万円だった。その前の期の報酬合計は1億6600万円で、大幅に増加した。
野村HDの2014年3月期の連結決算は、純利益が2136億円とその前の期の約2倍となった。アベノミクスを背景に株式委託や投資銀行業務からの手数料収入などが増加した。永井CEOのほか、吉川淳最高執行責任者(COO)や古賀信行会長の報酬額も増加した。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 日向貴彦 Takahiko Hyuga thyuga@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chitra Somayaji csomayaji@bloomberg.net平野和, 持田譲二
更新日時: 2014/06/26 19:12 JST


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