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新成長戦略、なぜ要の産業育成策なく骨抜きに?防衛・原発産業、輸出の担い手になるか(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/hasan88/msg/672.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 6 月 25 日 07:39:49: igsppGRN/E9PQ
 

新成長戦略、なぜ要の産業育成策なく骨抜きに?防衛・原発産業、輸出の担い手になるか
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140625-00010002-bjournal-bus_all
Business Journal 6月25日(水)3時0分配信


 安倍政権は6月24日に経済財政運営の指針「骨太方針」と「日本再興戦略」の改定版(新成長戦略)を閣議決定したが、その中身をみると、画竜点睛を欠くといわざるを得ない。

 戦国時代に例えれば、築城する時には恐らく、まず本丸にどのような天守閣をつくるかを検討するだろう。その後、二の丸、三の丸、そして城下町と計画を広げていくはずだ。しかし、安倍晋三首相は天守閣のことは考えずに、本丸以外のところを整備するのに腐心しているとしか思えない。

 人口減少時代を前提としなければならない日本が今後も成長を続け、徐々にでも国民生活を豊かにしていくのが難問であることは誰にでもわかる。しかし、それを目指す以上、日本は“貿易立国”であり続け、輸出で稼ぐほかに道はなく、新たな輸出産業の創出が目玉にならねばならない。

●輸出目標は農業のみ

 このような視点で新成長戦略をみると、輸出目標を明示したのは農業分野だけだ。農林水産物・食品の輸出額を2030年までに現在の10倍の5兆円とする目標を示している。

 しかし、日本の農業が成長をけん引する輸出産業になれると信じる人がどれだけいるだろうか。つまるところ、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉で農産物の関税撤廃を求められ、規制改革の一環で農協改革を断行したい安倍政権としては、自民党の農林族をなだめる“飴”にすぎない。

 アベノミクスの3本の矢のうち、金融緩和、財政出動は成功したが、最も大事な「第3の矢」である成長戦略については、昨年6月14日に閣議決定した「日本再興戦略」に対する市場の評価が低かった。このため、首相が改定を指示、ようやくまとまったのが今回の新戦略だが、「民間の力を最大限引き出す」ことを重視し、民間投資を喚起する施策が中心なのは1年前と変わっていない。

 目玉政策は法人税減税、そして、農業や雇用、医療分野の規制改革だ。安倍首相は「ドリルで岩盤に風穴を開けた」と胸を張るが、要するに日本企業はもちろん、外国企業が活動しやすい環境を整えれば、民間が勝手に成長への道を開拓してくれるに違いないという安易な他力本願の発想なのだ。

 なぜ、こうなるのか。政権に近い経済学者やエコノミストの多くが「国の成長戦略には産業政策はいらない」と主張しているのを鵜のみにしているからにほかならない。

 しかし、日本の高度成長期を主導したのは通産省の産業政策だった。それだけに1980年代後半の日米貿易摩擦が激化した時、米国は日本の産業政策を厳しく批判した。以来、日本国内では産業政策=悪というムードが定着してしまった。

 それが“失われた20年”につながり、今日に至っているのだが、この間、米国はどうだったか。

 93年、当時のクリントン大統領とゴア副大統領が情報産業の拡大発展を目的に「情報スーパーハイウェイ構想」(NII)を打ち出し、米国のIT産業の隆盛につなげた。そして、オバマ大統領は3Dプリンター産業の育成を目玉政策として掲げている。

●欧米企業の牙城に切り込む産業育成策

 こうした米国に対抗するのに、輸出目標を掲げるのが農業だけでは心許ない。

 経済学者の中には「産業政策を採用しても、どの分野が成長できるかは事後的にしかわからない場合が多い」と指摘する向きがあるが、果たしてそうだろうか? 例えば、今後も高い成長の持続が確実な航空機産業や医薬品産業のように、欧米企業の牙城に切り込み、パイを奪う産業育成策を打ち出すべきではないか。

 安倍政権も新戦略には入れていないが、武器輸出三原則の緩和で防衛産業が活気づいており、原発輸出でもトップセールス展開しているといった反論があるかもしれない。

 たしかに、防衛産業や原子力関連産業が新たな輸出の担い手になる可能性は秘めている。しかし、武器も原発も国内世論が二分され激しく対立するセンシティブな産業だ。従って、新戦略に盛り込めないことは当然で、仮にこの2分野の輸出が拡大し、成長をけん引することになっても素直に喜ぶ国民は多くないだろう。

 安倍政権が本気で日本を成長軌道に乗せたいのであれば、本丸に築く天守閣の絵として、国内世論の支持を得られ、かつ、市場の大きい産業を明示した上で、築城にかかるべきなのだ。国を挙げてそうしたオーソドックスな産業を育成することには欧米からの反発が予想されるが、それを恐れてためらうのであれば、アベノミクスも風前のともしびといわざるを得ない。

大塚将司/作家・経済評論家


 

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コメント
 
01. 2014年6月25日 18:32:26 : niiL5nr8dQ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0F00A220140625
政府税調専門部会が法人税改革案を了承、中小法人への課税強化提言
2014年 06月 25日 13:14 JST
[東京 25日 ロイター] - 政府税制調査会は25日開いた法人課税専門調査会(ディスカッション・グループ)で、法人実効税率引き下げの代替財源として租税特別措置の見直しや中小法人への課税強化を盛り込んだ法人税改革案を了承した。27日の総会で正式決定する。

提言は、与党税調が年末に固める法人税改革の議論に反映させたい考え。終了後、中里実税調会長が会見で明らかにした。

提示された改革案は、来年度から実施する法人減税の代替財源について、全体の3割の企業に税負担が偏る現状をあらため「広く薄く」負担を求める方針を明記。中小企業の軽減税率見直しや赤字企業にも課税する外形標準課税で対象を資本金1億円以下の中小企業にも拡充することなど、随所に中小法人への課税強化の内容が盛り込まれた。

会議では「中小法人への対応が厳しい」と修正を求める発言も散見されたが、大田弘子・法人課税専門調査会座長は「きょうも強い反対があったが、逆に強い賛成もあった」と指摘。「全体の方向性は、現在の方向でいきたい」と語った。

そのうえで、大田氏は「人手不足が顕在化し生産性をあげることが重要な課題になるなど、経済環境が転換点を迎えている。このなかで、中小企業をひとくくりにするのではなく成長する企業をもっと伸ばす税にしていかなければならない」との改革の狙いを指摘し「全部をひとくくりにして中小企業は保護の対象にするのはやめようということ(思想)が貫かれている」と説明した。

政府・与党の代替財源論で検討余地が残った税収上振れの活用には、大田氏はあらためて「単年度で税収中立を考える必要はない。しかし、だからといって税収増をずっとあてにして何の財源措置もしないまま減税に踏み切るのはおかしい。中期的に恒久減税を行うのだから、恒久財源をつくることが責任ある議論だ」と述べた。中里会長も「(税収上振れを)減税財源のあてにする立場は政府税調はとらない」と述べた。

改革案では恒久減税には「恒久財源を用意することが鉄則」としている。

(吉川裕子)


 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N7O1ZC6JIJUT01.html
安倍首相:日本はデフレではない状況、消費増税を克服−単独会見 (1)

  6月25日(ブルームバーグ):安倍晋三首相は、ブルームバーグ・ニュースの単独インタビューに応じ、これまでの政権運営でデフレ脱却が「大きなテーマ」だったと述べ、アベノミクスの「3本の矢」の政策を進めたことで、消費増税後の現在も「デフレではないという状況に至ることができた」と語った。今後デフレ脱却や成長戦略を進めていく中で、財政再建を図っていく考えも示した。
インタビューは政府が成長戦略を閣議決定した24日に官邸で行った。首相は4月から8%に引き上げた消費増税について「デフレ脱却に赤信号がともらないようにするということが、大変これは難しい経済運営であった」と振り返った上で、「それは何とか乗り越えることができたと思っている」と述べた。
第2次安倍政権が発足して1年半。大胆な金融政策、機動的な財政出動、民間需要を喚起する成長戦略の3本の矢による経済政策を進めてきた。4月からは消費税率の引き上げを予定通り実施。消費の反動減を克服し、景気を持続的な回復軌道に乗せることが経済財政運営の課題となっていた。
日銀出身で日本経済研究センター研究本部の愛宕伸康主任研究員は、安倍政権の経済政策について「日本が停滞から脱する最後のチャンスかもれしれない。安倍首相に失敗は許されない」と述べた上で、「成長戦略や規制改革の難しいところは、景気を明確に押し上げるようになるまで数年はかかるということだ」と指摘した。
株価  
TOPIXは昨年1年間で約51%上昇したが、今年に入ってからは一服、年初来で約3%下落している。ドル円相場は、昨年末から年初に一時1ドル=105円台まで下落、5月以降は1ドル=101円から102円台で推移している。
首相はインタビューで株価水準について「総理大臣としてお答えをしない方がいい」と述べた。同時に「経済再生には企業が稼ぐ力をつけていく必要がある。これによって日本経済がデフレ下で失われていた力強さを取り戻していくことができれば、マーケットにも評価されるだろう」と語った。
日本企業の収益性を向上させ、賃金の上昇や設備投資、配当につなげていくため、「イノベーションとコーポレートガバナンスが大変重要」と指摘。上場企業を対象に企業統治改革のための行動基準を定めた「コーポレートガバナンス・コード」の策定により、「グローバル競争に勝ち抜いていくための攻めの経営判断を力強く後押しをしていく」とも述べた。
成長戦略
政府は24日決定した成長戦略で、法人実効税率を来年度から数年で20%台に引き下げる方針を打ち出した。新たな労働時間制度の創設、基本ポートフォリオ見直しの速やかな実施など年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革、農協改革、国家戦略特区の強化なども盛り込んだ。
JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストは、安倍政権の成長戦略について「完璧ではないが、農業、労働市場、医療、環太平洋連携協定(TPP)など取り組むべきところに取り組んでいる」との見方を事前の電話取材で示した。日本経済再生に向けた「今後の焦点は潤沢な資本とキャッシュを保有する企業の動向に少しずつ移っている」とも語った。
安倍首相はインタビューで、今後の取り組みについて「私の改革に終わりはない。安倍政権は新たなチャレンジに向かって進んでいく」と語った。日本経済の成長に女性の力が「潜在力として存在している」とも述べ、待機児童解消などの政策を進めて社会参加を促す考えも示した。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 Brian Fowler bfowler4@bloomberg.net;東京 広川高史 thirokawa@bloomberg.net;東京 Isabel Reynolds ireynolds1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Rosalind Mathieson rmathieson3@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net谷合謙三, 上野英治郎
更新日時: 2014/06/25 14:12 JST

 


債券は上昇、中東情勢受けた米債高・株安で−長期金利0.575%

  6月25日(ブルームバーグ):債券相場は上昇。前日の米国市場で中東情勢の緊迫化を背景に株安・債券高となった地合いを引き継ぎ、買いが優勢となっている。

長期国債先物市場で中心限月の9月物は、前日比4銭高の145円48銭で始まった。いったん145円45銭まで伸び悩んだものの、その後は再び買いが優勢となり、一時8銭高の145円52銭まで上昇し、中心限月としては、10日以来の高値を付けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の334回債利回りは同0.5ベーシスポイント(bp)低下の0.575%で始まった後、同水準で推移している。

JPモルガン証券の山下悠也債券ストラテジストは、「朝方は先物中心に買いが先行した。中東情勢の緊張の高まりを受けた内外株安で、米国債市場におけるフラット(平たん)化の動きもサポート要因。10年債利回りは緩やかに低下して、徐々に0.6%台乗せが遠のく展開」と説明した。また、「超長期ゾーンが敬遠される中、キャリー(金利収入)の高い7−10年程度の年限が買われている。超長期の不安定ぶりを背景に中長期ゾーンにシフトする動きが優勢」と述べた。

24日の米国債相場は上昇。10年債利回り は前日比5bp低下の2.58%程度。中東情勢をめぐる懸念が再燃し、逃避先として米国債への需要が高まった。一方、米株式相場は続落。S&P500種株価指数は同0.6%安の1949.98で引けた。

政府は24日、経済財政運営の指針「骨太方針」と新たな成長戦略などを閣議決定した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジストは、骨太の方針では財政再建に向けた歳出抑制の具体策に踏み込まなかったと指摘。「安倍晋三政権の財政規律の緩みは、債券市場にとって気掛かりな材料。特に財政リスクプレミアムが乗りやすい超長期ゾーンで潜在的な傾斜化圧力が強まる」と分析している。

国内株式市場でTOPIX は反落。一時は前日比0.5%安の1262.81まで下げた。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net;東京 赤間信行 akam@bloomberg.net
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net;東京 赤間信行 akam@bloomberg.net
更新日時: 2014/06/25 13:41 JST


午後の日本株は下落、過熱感強く買い見送り−売買代金も減少

  6月25日(ブルームバーグ):午後の東京株式相場は下落。中東情勢への懸念を背景にした前日の米国株安、テクニカル指標の記録的過熱から買いが見送られており、東証1部の売買代金は前日比で減少方向だ。業種別では引き続き機械など輸出関連、保険など金融株中心に安い。

午後1時43分現在のTOPIX は前日比4.62ポイント(0.4%)安の1263.88、日経平均株価 は85円53銭(0.6%)安の1万5290円71銭。

午後1時30分時点の東証1部売買代金 は1兆387億円にとどまり、前日同時点比で17%減っている。きょうのアジアは、中国上海や韓国が下落、香港やインド、タイは小幅高とまちまち。日本時間今夜の米国株動向を占うシカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)のS&P500種株価指数は、基準価格比で小安く、海外株式の先高期待が薄れていることも、売買低調の一因だ。積極的な株式投資の動きがやや止まっており、国内新興市場でもジャスダック指数 、東証マザーズ指数 はともに下げている。

米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、シリア軍機がイラク西部のアンバーを攻撃し、少なくとも50人が死亡した。また、国連人権高等弁務官事務所によれば、イラクでは6月5−22日に少なくとも1075人の非戦闘員が殺害されている。イラクを訪問中のケリー米国務長官は、イスラム教スンニ派の過激派組織との戦いで、団結するよう同国指導者に促した。

東証1部33業種は保険、鉱業、その他金融、その他製品、精密機器、機械、パルプ・紙、ゴム製品、金属製品、ガラス・土石製品が下落。空運のみ小高い。売買代金上位ではソフトバンク、アイフル、ファーストリテイリング、アーク、ファナック、SMC、京セラ、第一生命保険が下落。東芝や日東電工、オリエンタルランド、山一電機、日本エム・ディ・エムは上げている。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 竹生悠子 ytakeo2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net院去信太郎
更新日時: 2014/06/25 13:56 JST


ドルは101円台後半、中東情勢緊迫化でリスク回避圧力くすぶる

  6月25日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル=101円台後半で推移。中東情勢の緊迫化を背景に、リスク回避の円買い圧力がくすぶっている
午後零時1分現在のドル・円相場は101円90銭付近。円は主要16通貨に対して全面高となっており、対ドルでは早朝に付けた101円98銭を下値に一時101円87銭まで水準を切り上げている。
IG証券の石川順一マーケットアナリストは、政府の新成長戦略が閣議決定されたが、「パンチ不足」だとし、「成功するかどうかも未知数で、海外投資家としても今は日本株を買うわけにはいかない」と指摘。再び中東情勢の不透明感も増している状況下で、株安に伴うリスク回避の動きになりやすいとし、ドル・円相場は「ダウンサイド」が意識されると言う。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が地方当局者と病院の医師の話を基に伝えたところによると、シリア軍機が24日、イラク西部アンバー州を攻撃し、少なくとも50人が死亡した。
中東情勢の緊迫化を背景に、24日の米株式相場は続落。この日の東京株式相場 も反落している。

新成長戦略見極め

政府は24日夕に、骨太方針と新たな成長戦略を閣議決定した。安倍晋三首相はブルームバーグ・ニュースの単独インタビューに応じ、これまでの政権運営でデフレ脱却が「大きなテーマ」だったと述べ、アベノミクスの「3本の矢」の政策を進めたことで、消費増税後の現在も「デフレではないという状況に至ることができた」と述べた。

IG証の石川氏は、安倍政権の成長戦略について、海外投資家の間で期待が先行していたが、実質的に「空振り」と受け止められれば、株安に伴って円高リスクを警戒せざるを得ない局面に入りかねないと話す。その上で、ドル・円相場は一目均衡表の基準線が位置する101円80銭前後が目先の下値めどになるとし、同水準を下抜けると101円70銭前後をトライする可能性があるとみる。
一方、24日に発表された5月の米新築住宅販売は前月比で22年ぶりの大幅な伸びとなった。また、6月の米消費者信頼感指数は前月から上昇し、約6年ぶりの高水準となった。半面、全米20都市を対象にした4月のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数がここ1年余りで最も低い伸びとなった。

三井住友銀行市場営業部ニューヨークトレーディンググループの柳谷政人グループ長(ニューヨーク在勤)は、米指標について「住宅価格でネガティブな材料が出たが、新築住宅販売がそれをリカバリーする格好になった」と説明。「消費者信頼感もプラスで、素直にポジティブな材料」だと言う。
ドイツのIfo経済研究所が24日発表した6月の企業景況感指数は109.7と、5月の110.4から低下。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は110.3だった。
ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=1.3628ドルと2営業日ぶりの高値を付けた後、1.3584ドルまで下落。東京市場では1.36ドル台前半で推移している。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net青木 勝, 崎浜秀磨
更新日時: 2014/06/25 12:06 JST

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N7P1WA6K50XX01.html

【クレジット市場】黒田総裁と安倍首相のババ抜き開始か、30年債逆風

  6月25日(ブルームバーグ):日本銀行が超長期国債の買い入れ額を減らす一方、財務省は発行年限をさらに長期化する方針を示している。投資家からは「ババ抜き開始の合図」の可能性と受け止められ、超長期債に対するプレミアム(上乗せ金利)が上昇するとの声が出ている。

10年物国債と30年債の利回り格差 は24日に113ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、黒田東彦総裁が前例のない金融緩和策を導入する前の昨年3月以来となる水準に拡大した。日本より金利水準が高い米国 の同利回り格差は83bp前後、ドイツ も97bpにとどまる。

日銀は18日夕、長期国債買い入れオペ(公開市場操作)での超長期ゾーンの1回当たり購入額の下限を、前回5月29日の見直しから3週間で再び引き下げた。財務省は同日午後の国債管理政策に関する有識者会議で償還年限の長期化を課題に挙げた。月7兆円前後に及ぶ買い入れ開始から1年で、日銀は最大の国債投資家となっている。

米ウエスタン・アセット・マネジメントの土井一人投資運用部長は、国債を売る側の財務省と買う側の日銀の「利害は本来、一致しているはずがない」と指摘する。「両者の相反するメッセージは『ババ抜き』開始の合図かもしれない」と分析。超長期ゾーンには「かなりのリスクプレミアムが乗ってくる」と予想した。

35%も減額

日銀は2%の物価目標を達成するため、経済全体に供給する通貨量を示すマネタリーベース を倍増させる「量的・質的金融緩和」を昨年4月から導入している。

超長期ゾーンの国債購入額の下限は昨年6月から1回当たり2000億円で安定していたが、国債発行残高の平均並みの償還期間7年程度と定めた買い入れ対象の残存期間が徐々に長期化したのに伴い、当初と比べ35%引き下げられている。「10年超」の買い入れ額を2月26日に1800億円、3月13日には1700億円と事前の予告なしに減額。1年ぶりとなるオペ運営の見直しでは1500億円に減額した後に1300億円へ下げられた。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジストが日銀保有の銘柄別残高を基に試算したところ、日銀による買い入れの平均残存年限が最も長かったのは1月の約8.3年。今月10日までの約10日間は約7.6年だった。

日銀は23日の買い入れオペで、対象となる超長期債1300億円を残存「10年超25年以下」と「25年超」に初めて細分化した。長期金利の指標となる新発10年物国債利回り は24日、0.58%前後と世界最低の水準で推移。一方、30年債は一時1.725%と新発債としては1月7日以来の高水準を付けた。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 野沢茂樹 snozawa1@bloomberg.net;東京 石川茉莉子 mishikawa9@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net崎浜秀磨, 青木 勝
更新日時: 2014/06/25 12:04 JST


 


コラム:膨張する「円安エネルギー」、数カ月内に噴出も=鈴木健吾氏
2014年 06月 25日 15:06 JST
鈴木健吾 みずほ証券 チーフFXストラテジスト

[東京 25日] - ドル円相場のこう着状況が続いている。2014年も6月終盤となったが、直近の約5カ月間、日々の終値(ニューヨーク市場)は101―103円の上下わずか2円のレンジにその90%以上が収まってしまう。

その結果、終値ベースで算出する移動平均線はレンジの中心である102円を目指して集まりつつある。5カ月間の営業日は約100日強であることから、10日から100日程度の移動平均線は101.95―102.25円の30銭ほどのレンジに収束している(6月24日時点)。テクニカル的にはこれら移動平均線の束の上にいるか下にいるかで、バイアスの方向性が決まりやすい状況だ。

当然、予想変動率といわれるボラティリティの低下も顕著だ。市場動向をみる際に指標的役割を果たす「アット・ザ・マネー・フォワード(ATMF)」の1カ月物インプライドボラティリティは、過去最低水準である5%近辺まで下落した。過去15年程度を振り返っても、6%割れを数日以上継続的に記録したのは今回と06年の2回しか見当たらない。

<米国めぐる不透明性が動意薄の主因>

ここまでドル円相場の動意が薄れているのはなぜか。一つの理由に限定できるものではないが、特に影響が大きいのはやはり米国の景気・金融政策の動向であると考えている。

13年終盤にかけて米経済の緩やかな回復傾向はかなり鮮明となった。12月初旬に発表された11月の非農業部門雇用者数は前月比プラス20万人台を記録し、12カ月間の平均値もプラス20万人を上回った。米供給管理協会(ISM)が発表した11月の製造業景気指数も約2年半ぶりの高水準を記録し、11月の住宅着工件数も07年以来の水準を回復した。こうしたなか、米連邦準備理事会(FRB)は昨年12月17―18日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的緩和ペースの縮小、いわゆるテーパリングに踏み切っている。

市場では米経済の楽観的な見方が支配的となり、リスクオンムードが加速すると、年末年始にかけてドル円は105円台までドル高円安が進み、米10年債利回りは3%台へ上昇。ニューヨーク株式市場でダウ平均は当時の史上最高値を更新する動きとなった。

ところが、これに前後して米国を大寒波が襲い、年明け以降、各種経済指標が悪化を示すと、市場ではこれが「寒波など悪天候の影響による一時的な景気下押し」なのか、それとも「それまでみられてきた米景気回復基調の腰折れ」なのか判断が難しい状況となった。

4―6月期に入ると経済指標は再び回復傾向を示すものが増加し、FRBは「1―3月期にみられた経済指標の下振れは悪天候による一時的なもの」との見方を示しているが、慎重に考えれば「4―6月期の改善は1―3月期の下振れに対する当然の反発」に過ぎないとも考えられ、状況判断は難しい場面が続いている。

年明け後の米指標悪化は市場のリスクオンムードを直撃し、米10年債利回りは2月初旬にかけて2.5%台へ急低下。ドル円も同時に100円台まで下落した。

ただ、上記の通りFRBは「景気下振れは一時的」としてテーパリングを継続しており、日米間の中長期的な景況感格差や金融政策の方向性は引き続きドル高円安と整合的との見方が根強い。「年末にみられた過熱」の調整はあっても、積極的なドル売りは仕掛けにくく、ドル円相場はこう着している。

また、4―6月期に入っても米景気に対する見方が難しい状況であることや、年明け後のリスクオンムードのはく落により傷ついた投機筋が戦線離脱し、相場の厚みが薄れたとされることなども、こう着感へとつながっているようだ。

FRBのスタンスも悩ましい。上記の通り景気に対して一定の自信を示しテーパリングを継続しつつも、金利上昇抑制などのため「緩和的金融政策は長期化する」とのメッセージも強く発信している。さらに、量的緩和ペースの縮小はFOMCごとに100億ドルずつ実施され、これは景気見通しに相当の変更がない限り継続するとしていることから、テーパリングそのものが市場の材料とならなくなってしまった。

金融政策の先行きに関しても、イエレン議長は3月のFOMC後に具体的な期間(テーパリング終了後6カ月程度)に言及したことで市場に動揺を与えた経験から、それ以降は「決まっていない」を繰り返すのみ。FOMCの声明文も変更点は細部ばかりで、市場がFRBの意図をつかみかねていることも、米金利やドルの動意を薄めている。

<淡々と続く実需などの円売りフロー>

では、米景気の回復が改めて確認され、FRBのスタンスが明確化するまでドル円相場は動かないのかといえば、そうは考えていない。

株式市場の一銘柄ならば材料に乏しいためにフローがなく動かない、ということもあるかもしれないが、為替市場は貿易や資本などのフローが常に存在する。日本の貿易収支赤字額は過去最大を記録した昨年を上回るペースで増加しており、5月までの平均は月間1兆2000億円を上回る。

日銀への追加緩和期待は大きく後退しているが、テーパリングを継続するFRBに対し日銀の通貨供給は継続中で、これが資本フローからの円売りへとつながりつつある。今月18日公表の資金循環統計によれば、日銀が量的緩和を通じて国債を大きく買い越した一方で、中小企業金融機関や生命保険、公的年金などはその残高を減らしている。量的緩和がポートフォリオリバランスを促していると考えられ、その結果として海外資産の組み入れが増加するとみられている。

また、民間非金融法人企業に関しても現金・預金の伸びが減少した一方、対外証券投資、対外直接投資などが増加傾向を維持。14年3月末における民間非金融法人企業の対外直接投資残高は66.2兆円と過去最高を更新している。このような貿易や資本のフローを通じた円売りが為替市場では淡々と積み上がっている。

<2006年と2012年の教訓>

最初に述べた通り、ドル円相場がこう着し、インプライドボラティリティが6%割れを数日以上継続的に記録したことは、06年6月頃にも一度あった。この時ドル円相場はどうなったか――。実はその直後、06年7月に米大手格付け会社が米国のサブプライムローンを組み込んだ住宅ローン担保証券RMBSの大量格下げを発表。いわゆるサブプライム問題に突入していくなかで、その後ドル円相場は急落していった。

さらに、6%は割り込んでいないものの、今回と06年6月に続き、過去15年間で3番目にインプライドボラティリティが低下したのが12年10月頃。この時は翌11月に当時の野田首相が衆院の解散を宣言し、12月には安倍政権が誕生。アベノミクスという言葉が生まれるなかでドル円相場はその後の半年で3割近い大幅円安を示現する流れとなった。

このように過去の経験則からは、インプライドボラティリティが大きく低下した後にはかなり大きな値動きが控えている可能性がある。テクニカル分析用語でも小幅なレンジでもみ合う様子を「エネルギーを蓄積中」と表現することがあるが、現状はまさに低ボラティリティのなかで、フローという円安エネルギーを蓄積している状況であるとみている。

オプション市場で実際に取引されるインプライドボラティリティがじりじりと低下傾向にある一方で、市場の実際の値動きから計算されるドル円の1カ月物ヒストリカルボラティリティは5月初旬頃から低下に歯止めがかかっている。小幅で方向感のない取引が続くなか、「これ以上下がりようのない水準まで下がってしまった」状況とみられる。

102円を中心としたレンジ相場も約5カ月に及び、ヒストリカルボラティリティの低下にも歯止めがかかるなか、数カ月以内にはため込んだフローというエネルギーが噴出し、相場が大きな動きを示現する可能性があることには十分に注意が必要だ。

*鈴木健吾氏は、みずほ証券・投資情報部のチーフFXストラテジスト。明治大学経営学修士。証券会社や銀行で為替関連業務を経験後、約10年におよぶプロップディーラー業務を経て、2012年より現職。


 

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N7PKN36JIJUX01.html
米政府がロシア産業を標的とする制裁準備−関係者
  6月25日(ブルームバーグ):米オバマ政権はエネルギーやハイテクなどロシア経済の特定の分野を標的とする制裁を準備している。計画について説明を受けた関係者3人が明らかにした。ウクライナ危機をめぐり、米政府はロシアに圧力をかけるため次のステップを用意している。
関係者2人が匿名を条件に語ったところによれば、米国が検討している制裁の次の段階について、欧州連合(EU)は同意しない可能性がある。
原題:Obama Said to Ready Sanctions on Russian Industries OverUkraine(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ヒューストン David Wethe dwethe@bloomberg.net;ワシントン Mike Dorning mdorning@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Steven Komarow skomarow1@bloomberg.net;Susan Warren susanwarren@bloomberg.netMichael Shepard, Justin Blum
更新日時: 2014/06/25 14:01 JST

情報BOX:米FRB当局者発言「来年半ばの利上げ予想は妥当」
2014年 06月 25日 14:25 JST
[24日 ロイター] - 24日に講演したニューヨーク連銀のダドリー総裁など、米連邦準備理事会(FRB)当局者らの発言要旨は以下の通り。

<ニューヨーク連銀のダドリー総裁(連邦公開市場委員会=FOMCで常任の投票権>

プエルトリコで、米失業率は「大幅に」押し下げることが可能で、2015年半ばの利上げ開始との市場の予想は妥当と発言した。

「FRBが2015年半ばに利上げを開始するとの市場の予想は妥当と思われる。ただ予想は外れることも多い」

「インフレ加速を招くことなく、失業率を大幅に押し下げることが可能だと思う。インフレ率は現在、物価安定に整合する水準にない」

講演後の質疑応答で述べた。プエルトリコの債務については、増大していると警告し、高水準の借り入れ継続に疑問を呈した。

<フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁(FOMCでの投票権あり>

米経済は回復しつつあり、金利政策に関するFRBの声明は「受け身過ぎ」となるリスクがあると発言。FRBのインフレおよび雇用の目標達成に向けより速いペースで進展する状況を反映させるため速やかに変更する必要があると指摘した。

失業率が年末までに5.8%に低下し、インフレ率は来年までにFRBが目標とする2%に上昇する可能性を指摘。インフレが短期的に急伸することは懸念していないと述べた。

FRBの決定をより透明化するために、ルールに基づいた政策運営の必要性を強調し、ルール上適切と思われる金利水準から逸脱する場合は明確に理由を示すべきとした。広く知られているのはテイラールールで、バリエーションからみると米金利はFRB当局者の大半が予想する来年ではなく3カ月以内に引き上げられるべきと主張した。

<サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁(FOMCでの投票権なし)>

米経済は向こう2年間に健全な状態を取り戻すとの見通しを示し、バランスシートが拡大したままでも好ましくないインフレに対応するため利上げは可能と述べた。

「バランスシートが縮小しようが、非常な高水準が続こうが、景気過熱に対処するFRBの能力に影響しない。必要であれば、刺激策はすぐに解除できる。利上げすべきときが来れば、FRBはできる限り混乱を生じさせないような方法で行う」

米経済成長見通しについては、「かなり楽観的」と発言した。

「完全雇用を達成し、インフレ率も正常な状態に戻るという経済を実現するまで、あと2年ほどだ」

失業率は依然高過ぎるとしながら、来年に向けて労働市場が恒久的に変わったかより明確になるとの見方を示した。

インフレ率については、現在の低水準から上昇する兆しはあるが「FRBが目指すレンジ内に、依然収まっている」とした。

[32削除理由]:関係薄い。長文。 


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