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地政学的リスク高まり、「初動」で円が買われた為替市場の今後を読む(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/14/hasan88/msg/610.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 6 月 21 日 08:24:05: igsppGRN/E9PQ
 

         内乱で混迷するイラク   photo Getty Images


地政学的リスク高まり、「初動」で円が買われた為替市場の今後を読む
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39626
2014年06月21日(土) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス


足許の為替市場は、イラクやウクライナ情勢など地政学的リスクの高まりによって、先行きの読みにくい展開が続くことになると見る。イラク、ウクライナともに情勢は緊迫化しており、短期的には金融市場に大きな影響を及ぼすことになる。

イラクでは反政府軍の一部が首都に進撃しており、マリク政権の基盤が揺らぐことも考えられる。それに呼応して原油価格は上昇傾向を強めている、原油価格がさらに強含むようだと、主要国の経済にもマイナスの影響が出るはずだ。

一方ウクライナでは、親ロシア勢力がウクライナ軍機を撃墜し、多数の死傷者が出た。これによって、ウクライナを巡る情勢は一段と厳しさを増すことになるだろう。ロシアと欧米諸国の対立が高まり、天然ガスなどエネルギー価格にも影響が出るだろう。

■円買いは地政学的リスクに対する初動動作

地政学的リスクが高まると、一般的に投資家は保有するリスクを減らす行動に出る。具体的には、リスクの高い株式や為替などのポジションを縮小する。今回も、リスクの高まりに対する初動動作としては、リスク資産の保有を絞る行動が見られる。

リスク資産減額の一つ、為替市場で安全資産と見られる円買いの動きが出た。その背景には、ヘッジファンドなどの投機筋がドル買い・円売りのポジションを持っていることがあった。

リスクを絞るために、一部の投機筋などが保有ポジションのアンワインド=手仕舞いに走ったと見られる。彼らは買い持ちになっていたドルを売って、売り持ちになっていた円を買い戻すため、一時的に円高・ドル安方向に動いた。

■気になる原油価格の上昇

イラク、ウクライナ情勢の緊迫化によって、最も注目されるのはエネルギー価格の動向だ。常識的に考えると、それらの地政学的リスクの上昇で原油などエネルギー価格が上がり易い状況になる。

特に、原油価格が上昇すると、ガソリン価格の上昇を招くことが考えられる。ガソリン価格が上昇すると、主要先進国で期待インフレ率が押し上げられる可能性が高い。インフレ期待が盛り上がると、経済活動に痛手が及ぶことが予想される。

その結果、株式や債券市場が不安定な展開になったり、為替市場も先が見えにくい動向となることが考えられる。ドル・円に関しては初動動作として円が買われたものの、米国の金利が上昇するとドルが買われやすい状況になる。その場合には、ドル高・円安傾向が鮮明になることも考えられる。


 

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コメント
 
01. 2014年6月22日 00:01:52 : GBmmvSyCtc
紛争の発生。激化つまり有事はドルが上がるというのがこれまでの定説だった。

いかしアメリカはシリアにもウクライナにも、イラクにも手を出せない。
イラクはアメリカの傀儡政権が崩壊寸前。元のもくあみ。

これではドルは買えない。


02. 2014年6月23日 17:12:22 : e9xeV93vFQ

焦点:FRB議長が一段の株価上昇にゴーサイン、市場に楽観論広がる
2014年 06月 23日 16:43 JST
[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は、根拠なき熱狂に問題なしというシグナルを送った。一部の米大手ファンドマネージャーたちは、少なくとも2016年まで政策金利を低水準に維持することを示唆した18日の議長発言を、こう解釈した。

金融緩和策のおかげで今年に入って上値を段階的に切り上げ、何度も高値を更新している米国株の上昇が、さらに続くとの見方が強まっている。その結果、S&P総合500種はあっさりと初の2000超えとなる可能性があり、年末の達成も視野に入ってきた。

昨年30%の上昇に続くことしの米株高は、株価が割高でまとまった下落が避けられないと懸念していた人々を驚かせた。

自信が広がっている一つの理由は、今年起きたさまざまなショックに対する市場の回復力が非常に強かったためだ。景気回復や企業の業績拡大、低金利の組み合わせによってそれが可能になった。

投資家は昨年の米政府予算をめぐる不透明感をはじめ、急成長するハイテク・バイオ関連株の急落やウクライナ紛争、最近ではイラク分裂の危機を背景とする原油価格の上昇など、多くの悪材料を払しょくしてきた。

レオン・クーパーマン氏率いるヘッジファンド、オメガ・アドバイザーズのスティーブ・アインホーン副会長は「現在の環境は、持続的で長続きする景気拡大に長期金融緩和が加わった心地よい組み合わせだ。この強気相場が終わるとは思わない」と述べ、ことし株価はさらに3─5%上昇するとの見方を示した。

控えめな予想にも聞こえるが、S&P500の平均配当利回りが2%であることと合わせると、2.62%の米10年国債利回りに比べるとかなり魅力的に見える。

<資金の流入>

イエレン議長は18日、政策金利が「2016年末時点で長期のノーマルな水準より十分下回る」レベルにとどまる可能性があるとの見方を示し、株価はさらに上昇した。19日にS&P500は0.13%高の1959.48と史上最高値を更新した。

FRBは景気予測の一部を下方修正したが、議長はそれにもかかわらず、家計支出の回復力や労働市場の改善など、経済見通しに対する楽観論の根拠を挙げた。

ことしの相場が現在の水準のまま終わったとしても、米国株にとっては1997─1999年以来、最も好調な3年連続の上昇になる。

これによって家計も株式への関心を強めている。調査会社リッパーによると、個人投資家はことし、米国の株式ファンドに610億ドルを投じた。

TDアメリトレード・ホールディングのトム・ブラッドリー小売流通部門プレジデントによると、顧客は資産のうち平均19%を現金保有しており、過去の平均である20─25%をわずかに下回る水準だ。一方、同社と協業する投資顧問会社はさらに強気で、資産に占める現金の比率は8%だという。16日開かれたロイターのウェルス・マネジメント・サミットで語った。

リチャード・バーンスタイン・アドバイザーズの創業者であるバーンスタイン氏は「過去最大の強気相場の1つに今われわれはいる、と考えている」と語った。

<悪天候を超えて>

第1・四半期の経済成長率は期待外れだったが、エコノミストは異例の悪天候の影響が次第に薄れるとみている。トムソン・ロイターのデータによると、企業業績予想は改善しており、ことしの増益予想は4月1日時点の8.7%から9.1%に上方修正された。

ファンドマネージャーの何人かは景気拡大ペースの鈍さが株価のゆっくりとした上昇に有利に作用すると指摘する。バーンスタイン氏は緩慢なペースが投資家の過度に熱狂的な期待を高めたり、「次の景気後退の種をまく」固定資産投資を増加させることを、防止する効果があると話した。

アインホーン氏は「今回の景気拡大期に株価がピークを打つのはどうみても早すぎる。今回の景気拡大期があと何年間か続くという私の見方が正しければ、強気相場もかなりの期間と価格が見込める」と指摘した。

今回の相場上昇の驚くべき点は、ある意味で非常に退屈だという点だ。S&P500は43営業日連続で1%以内の変動幅にとどまっており、この期間の長さは1995年以来だとトロントの独立系投資マネジャーのアントニー・フィリッポ氏は言う。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ・インデックス(VIX指数).VIXは16日に7年超ぶりの低水準で終えた。一部の人は投資家が上昇相場の軌道を狂わす潜在的な問題を無視し、「自己満足」に陥っていることを示唆するとみるかもしれない。しかし多くのストラテジストは、投資家が「保険料」を払っていないから、何も心配していないということはないと話す。

年末のS&P500を1980と予想するBTIGのチーフストラテジスト、ダン・グリーンハウス氏は「常に行き過ぎに備えたいと人は思うが、今のバイアスは上向き方向だ」と語った。

<リスクは>

ことし最もパフォーマンスが良いのは、電力・ガスなど配当の高いディフェンシブ銘柄の組み合わせで、14%上昇した。他の成長分野は医薬品、ハイテク、エネルギーだ。多くの小売業を含む消費財セクターは今年の唯一の赤字業種で、支出拡大の見通しが懸念材料であることが示唆されている。

仮に成長率が伸び悩む中でインフレ率が上昇基調を強めた場合、投資家にとっては一時休止となるだろう。昨年の米国のコア消費者物価指数は2%上昇しており、インフレ率の上昇が大きくなれば、FRBに対して利上げ時期を前倒しするよう圧力が強まる可能性がある。

ブラックロックのチーフ投資ストラテジスト、ラス・コステリック氏は「FRBが急速にタカ派への転換を迫られた場合、相場にとっては問題で、しかも低ボラティリティ状態は突然解消する。その結果、われわれはショックに脆弱な状態になる」と指摘した。

株価がやや割高なことを示唆する指標もある。ロイターによると、現在の予想株価収益率(PER)は15.6倍と過去10年の平均値である13.8倍を上回っている。

最終的にFRBが利上げを開始し、過剰流動性がなくなれば、株価の勢いは衰えるだろう。

BTIGのグリーハウス氏は「FRBが恐らく利上げに転換する時点で、彼らは資産配分を考え直す必要があるだろうかと問い掛けるのではないか」と話した。

ただ、多くの投資家はそのことを心配するまでに強気の道を進む十分な時間があるとみている。

ボヤ・インベストメント・マネジメント(ニューヨーク)のシニア市場ストラテジスト、カリン・カバノー氏は「今の相場が軌道から外れる要素は何もない」と答えた。

(Luciana Lopez and Jennifer Ablan記者)

世界のインフラ投資は2025年に年間9兆ドルに=PwC予測
2014年 06月 23日 16:52 JST
[ワシントン 23日 ロイター] - プライスウォーターハウス・クーパース(PwC)が23日公表した予測によると、世界のインフラ/固定資本投資の中心は欧米からアジアにシフトし、2025年には年間9兆ドルを超えるという。

PwCによると、成長の牽引役である中国はすでに2009年に米国を抜き、インフラ/固定資本投資支出で世界1位になっている。2012年のこの分野の投資額は世界全体で4兆ドルだったことを考れば、今後の伸びしろが大きい分野と言える。

「世界金融危機の影響が相対的に少なかった新興国、特に中国などアジア各国のインフラ投資が大きく伸びるだろう」とPwCのインフラ投資部門を率いるリチャード・アバディ氏は指摘している。

PwCでは2014年から2025年までの間に78兆ドルがインフラ/固定資産形成投資に支出されると予測している。民間資金や公的資金へのアクセス、人口動態、都市化、資源供給など面で条件が整いつつあるという。

例えば米国のインフラ/固定資本投資の支出だけでも平均3.5%のペースで増え、2025年には年間1兆ドルに達するとしている。インフラ投資は財政規律面からの縛りを受けるものの、それ以外の固定資本投資はシェールガスブームや情報通信投資を追い風ととして成長して行くだろうとPwCは指摘している。

中国の過剰設備・債務、地政学リスクから目が離せず=日銀総裁
2014年 06月 23日 16:02 JST
[東京 23日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は23日、経済同友会が都内で開いたイベントで講演し、量的・質的緩和(QQE)が所期の効果を発揮しており2015年度をめどに2%の物価目標を達成する道筋を順調にたどっていると強調した。

もっともリスク要因として米国経済の回復ペースや欧州債務問題の展開に加え「中国における過剰設備や過剰債務の問題、経常赤字など構造問題を抱える新興国・資源国、一部の国の地政学的リスクなどについても目が離せない」と指摘し、「さまざまな不確実性があり、十分に注意する必要がある」と強調した。

消費増税による駆け込み需要の反動は「夏場から減衰していく」としつつ、増税の影響については、「もう少し時間をかけて点検していく必要がある」とした。

輸出は「過度な円高水準の修正にもかかわらず、伸び悩んでいる」と指摘した。

一方、消費者物価指数が、商品市況高の時期を除き約20年ぶりに1%を超えて上昇していることが人々の物価観に影響を与えていると述べた。このため、企業も低価格戦略から、付加価値を高め価格を引き上げる動きへのシフトがみられているとの見解を示した。

(竹本能文 伊藤純夫  編集:宮崎亜巳)

http://www.nikkei.com/markets/features/12.aspx?g=DGXNASFL230NZ_23062014000000
日銀総裁、消費者物価「夏場に向け1%近くに縮小」
2014/6/23 16:27
 日銀の黒田東彦総裁は23日の都内の講演で、消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率の目標について「2014年度から16年度までの見通し期間の中盤ごろ、15年度を中心とする期間に達する可能性が高い」との認識を改めて示した。一方で、エネルギーを中心とした輸入物価の押し上げ効果が減少するため当面は1%台前半で推移し、「夏場に向けいったん1%近くに縮小する」と説明した。

 物価上昇の背景には日本経済の潜在的な供給力と需要との差を示す「需給ギャップ」の改善などで基調的な物価上昇圧力の高まりがあると指摘。今回の景気回復は公共投資や個人消費など内需がけん引し、より多くの人手を必要とする非製造業が回復の中心を担っているとの見方を示した。労働面の稼働率の高まりに加え、設備についても不足感が強まっているとし、需給ギャップは「相当の幅を持ってみる必要はあるが、過去の長期平均並みのゼロ近傍に達している」との認識を示した。

 需給ギャップの改善に加え、予想物価上昇率の高まりも物価上昇圧力を強めるとした。日銀の「量的・質的金融緩和」によって「経済主体の期待が変化し、予想物価上昇率が上がり始めた」と評価。需給ギャップの改善を伴いつつ現実に物価が上昇し始めたことが一段の予想物価上昇率の引き上げにつながったとの見方を示した。先行きについても「中長期的な予想物価上昇率は上昇傾向をたどり、この面からの物価上昇圧力は強まっていく」と予想した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

日銀総裁、実質2%成長「野心的だが不可能ではない」
2014/6/23 16:23
 日銀の黒田東彦総裁は23日午後、講演後の質疑応答で、政府が掲げる実質2%成長の目標について「野心的な戦略であると思うが実行不可能だとは思わない」との認識を示した。そのうえで、潜在成長率の引き上げには「女性や高齢者の就業率を上げることや高度な外国人人材を取り入れるなど(労働の)量・質の改善が当面極めて重要だ」と語り、労働資本全体の生産性を引き上げていくことが必要との見方を示した。

 さらに「各種の規制緩和や環太平洋経済連携協定(TPP)なども重要だろう」との考えを示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

日銀総裁「米経済回復や欧州債務問題は要注意」
2014/6/23 16:13
 日銀の黒田東彦総裁は23日、都内の講演で海外経済の先行きについて「米国経済の回復ペースや欧州債務問題の今後の展開に気をつける必要がある」と指摘した。米欧などの先進国を中心に海外経済は回復しており、先行きも緩やかな回復が続くとの認識を示す一方で、欧米の景気にはリスクもあるとの認識を示した。

 米国は1〜3月期の実質国内総生産(GDP)が寒波の影響などから前期比で減少したが、寒波の和らぎとともに「民間需要を中心とする緩やかな回復基調に戻っている」と指摘。先行きも「緩和的な金融環境のもとで、雇用・所得環境の改善が明確になるにつれて、回復ペースが徐々に高まっていく」と見通した。デフレ懸念が広がる欧州も「循環的に景気を押し上げる力が働いている」との基本的な見方を示した。

 中国も年初からみられた成長の勢いの鈍化に歯止めがかかってきたとし、今後は「政府による景気刺激策などもあって、おおむね現状程度の安定した成長を続ける」と指摘した。中国以外の新興国や資源国は当面は成長の勢いを欠くとしつつ、「やや長い目でみれば、先進国の景気回復を背景に持ち直していく」との楽観的な見方を示した。

 海外経済のリスク要因については、欧米以外にも「中国における過剰設備や過剰債務の問題、経常収支の赤字や高いインフレ率といった構造問題を抱える新興国・資源国の動向」にも留意すべきだとの考えを示した。イラク情勢の混乱などを念頭に「一部の国の地政学リスクなどについても目が離せない」と言及した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


日銀総裁「潜在成長率が上昇しなくても物価目標達成」
2014/6/23 16:09
 日銀の黒田東彦総裁は23日午後、都内で講演し、成長力強化と金融政策運営の関係について「仮に潜在成長率が上昇しないからといって、金融政策運営上『物価安定の目標』の達成が困難になることはない」と語った。さらに「量的・質的金融緩和を着実に推進することで、需給ギャップの改善と予想物価上昇率の上昇を通じて、2%は達成できる」との認識を示した。

 そのうえで、成長力の強化には日銀が貢献できる部分もあると指摘。「『量的・質的金融緩和』を着実に推進し、2%の『物価安定の目標』をできるだけ早期に実現することを改めて約束する」と語り、デフレを前提とした行動原理を、2%の物価上昇を前提とした企業や家計の行動原理に変えることは積極的な投資や生産性向上に向けた取り組みにつながるとの考えを示した。

 日本経済については「緩やかな回復を続けており、2%の『物価安定の目標』実現に向けた道筋を順調にたどっている」と語った。

 中長期的な成長力である潜在成長率は「最近では『0%台半ば』で推移している」との認識を示した。潜在成長率の引き上げについては、企業の前向きな投資を促して資本ストックを蓄積することや、女性や高齢者などの労働参加を高め労働の供給力を高めること、規制・制度改革を通じて生産性を向上させていくことが重要だと語った。そのうえで「政府による成長戦略の着実な実行に強く期待している」と強調した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

日銀総裁「物価目標の実現にちゅうちょなく調整」

2014/6/23 15:53
 日銀の黒田東彦総裁は23日午後、都内で講演し、2%の物価安定の目標について「実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで『量的・質的金融緩和』を継続する」と強調した。そのうえで「何らかのリスク要因によって見通しに変化が生じ、物価安定の目標を実現するために必要になれば、ちゅうちょなく調整を行う」と改めて繰り返した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕

日銀総裁「雇用・所得、改善しながら好循環続いている」
2014/6/23 15:51
 日銀の黒田東彦総裁は23日、都内の講演で国内景気について「前向きな循環メカニズムは、雇用・所得環境の明確な改善を伴いながら、しっかりと作用し続けている」との認識を示した。個人消費は4月の消費増税後、自動車など耐久財で駆け込み需要の反動減があると指摘しつつ、設備投資を含めた国内需要は「基調として堅調に推移している」と分析した。

 先行きについても「生産・所得・支出の好循環は持続する」とし、「基調的には潜在成長率を上回る成長を続ける」との見通しを示した。消費増税による個人消費への影響は「もう少し時間をかけて点検していく必要がある」とする一方、設備投資は企業収益の改善を前提に「設備稼働率上昇や金融緩和の下支えで緩やかな増加基調をたどる」と指摘した。

 輸出の伸び悩みに関しては、製造業の海外生産の拡大といった構造的な要因よりも東南アジア諸国連合(ASEAN)をはじめとする「新興国経済のもたつきなど循環的な影響が大きい」と指摘した。駆け込み需要への対応で企業が国内出荷を優先したことや、米国の寒波など一時的な要因も下押し要因になったとの見方も示した。先行きについては、一時的要因が剥落するほか「新興国も含めた海外経済の成長率が徐々に高まっていく中で、緩やかながらも増加に転じていく」と予想した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


日銀総裁「かなり高い物価上昇率が実現」 講演で指摘
2014/6/23 15:44
 日銀の黒田東彦総裁は23日午後、都内で講演し、需給ギャップと物価上昇率の関係を示したフィリップス曲線について「上方へのシフトが始まっているとみられる」と述べ、物価が上がりやすくなってきているとの認識を示した。

 量的・質的金融緩和を導入したときに多くの人々が予想していたより「かなり高い物価上昇率が実現したことは事実」と指摘し、経済と物価の関係は従来想定されていたものと違っていると強調した。その理由について「『量的・質的金融緩和』が所期の効果を発揮しているため」と説明した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


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