http://www.asyura2.com/14/hasan88/msg/580.html
Tweet |
[風速計]インフラ輸出、金融支援で空回り
政府が2020年までにインフラ輸出の受注額を30兆円まで拡大するとぶち上げてから1年。この間、政府は財務・外務・経済産業の3省が円借款や公的金融の新たな仕組みをつくり受注を後押ししてきた。ただインフラ輸出を実際に担う企業からは制度への不満もあり、官民にはすきま風が吹く。
「今の日本の制度のままでは中国に対抗できない」。ある総合商社の幹部は漏らす。アフリカ中部で複数の国をまたぐ道路建設の大型プロジェクトに円借款の後押しを期待したが、現在の日本の仕組みでは単一国にしか供与できない。結果、その商社は一部分を受注したのみで、全体は中国が勝ち取ったという。
政府側もこの1年、手をこまぬいていたわけではない。円借款では地方自治体や国営企業へ供与する枠組みや、建設時だけでなく運用費にも供与できる制度を導入。海外投融資では円建てではなく現地通貨建てにも対応した。ただ、いずれも活用されず、ほこりをかぶった状態。しまいには「受注が増えないのは企業の高コスト体質が問題だ」との恨み節まで聞こえる。
13年のインフラ輸出の受注実績は9兆円強と、目標達成への道のりは遠い。金融面での支援策を矢継ぎ早に繰り出す政府は前のめりな姿勢を一度改め、現場の声に耳を傾ける必要がありそうだ。
(K)
[日経新聞6月16日朝刊P.5]
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。