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雑感。市場の下落とメディアの態度
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52608833.html
2014年06月16日 在野のアナリスト
昨日のW杯日本−コートジボアール戦、フジTV『とくダネ!』と日テレ『スッキリ!!』がTV観戦していない人に「なぜ?」とインタビューする特集が話題です。奇しくも安倍政権と近く、世論誘導競争を繰り広げる2社、というのが興味深いところです。例えばW杯で盛り上がれば、その消費も期待できますし、TV中継も視聴率が上がれば広告収入が上がる。何で見ないのか? と質問すること自体、TV側が自分たちの都合で傲慢な意見を押しけているだけ、に見えてしまいます。
毎回こうしたメディアの態度に思いますが、TVや新聞が煽れば煽るほど、結果が伴わないことが多い。この国のスポーツ文化の低さ、はメディアの責任にもあるのでしょう。一方で、試合後にゴミ拾いをしていたサポーターが話題ですが、民間レベルでは称賛できても、それを伝える側がネット情報でこうした行為を知り、何で見ないの? などと質問してそれを放送している。奇しくも両番組とも『!』がつきますが、TVの常識と違うことをする人に一々驚いているようでは、国民目線との乖離や、放送される情報の質の低下も宜なるかな、となってくるのでしょう。
今日の市場は再び15000円を割れました。結局、13日の金曜日に安倍首相が法人税減税に言及という情報が流れ、一段高したときから行ってこいの展開になりましたが、これは非常に由々しき事態です。これまで、市場では「安倍に逆らうな」が合言葉で、短期の売り方以外にも一段高を志向する展開でしたが、それが1日しかもたなかった。安倍相場の崩れるサインかもしれない点です。
最近、TOPIX型が強いことを「相場の強さ」とする向きもありますが、見方は少し異なります。信託経由の年金なら、恐らく分配型で現物株を買うので「安倍に逆らうな」で、より広範な銘柄を組み入れているTOPIX型に、大きな売りは入れない。一部銘柄に指数寄与度が偏った日経225型は、その分操作し易いので、13日はTOPIXより日経225が2倍近く上がっており、今日は2倍以上下がった。相場全体に、信託経由の買いと、先々週のように一気に外国人が買う以外の勢いは感じられません。
以前から指摘しているように、成長戦略に失望すれば、外国人投資家は一気に離れていくでしょう。MSCIの投資先格付けで、韓国と台湾が先進国入りを見送られ、日本からの資金流出が一先ず先延ばしになりましたが、投資先としての日本の魅力は、確実に低下している。年金さえ崩せる目処がつけば、成長戦略の前か、後で売り立ててきても決しておかしくありません。当然、成長戦略が期待のもてるものなら、売りは出てこないでしょうが、今は年金と外国人投資家の、一進一退の攻防というのが、少ない売買高の中での市場の先行きを決める材料なのでしょう。
石原環境相が、中間貯蔵施設の受け入れについて「最後は金目でしょ」と発言しました。その言葉は奇しくも安倍政権、全体の態度を示しているようです。株高、円安にしておけば文句ないでしょ、と言わんばかりで、逆にそれで支持率が落ちるようなら「何で?」と国民に問いかけるのかもしれません。どちらの番組をみても、得だと思うこともなければすっきりもしませんが、国民目線と乖離した態度をとられると、もやもやすることは間違いありません。安倍政権も同じ、市場さえ保っていれば国民はサイレント・マジョリティーのまま、とでも考えているなら、市場からその欺瞞を暴く日はそう遠くない時期にくるのかもしれませんね。
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