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あなたを出稼ぎ労働者に仕立て上げるためのトリックとは?
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2014年6月16日 Darkness - ダークネス
最近は、「ノマド」という言葉もよく聞くようになった。
ノマドとは本来は「遊牧民」という意味だが、最近は国境を越えて、自分の働きやすいところに移動するグローバルな人たちをノマドという言葉で表すようになっている。
「国境を越えて働く人間は格好がいい」と、欧米のグローバル・メディアは煽っている。
一方的にノマドが素晴らしいと煽るのだから、言うまでもなく、労働者をノマド化する「世論操作」が始まっていると言ってもいい。
逆に言えば、労働者がノマド化すると「グローバル社会は得する」ということでもある。グローバル・メディアは自分たちの得するものは、大々的に称賛して煽っていく。
私たちは、これについては1つの事例を思い出さなければならない。
2000年代、正社員よりも派遣労働者の方が格好良いとして、日本のマスコミが、やたらと「ハケン」を煽っていたことがあったはずだ。
■派遣労働は素晴らしいと、執拗に情報操作された
日本のマスコミは、派遣労働者をハケンとカタカナ言葉にして、「自己実現をするならハケン」だとか「自由な働き方をするならハケン」とか、やたらと非正規労働は素晴らしいと煽っていたはずだ。
当時のマスコミは、派遣労働が素晴らしいと、執拗に「情報操作」していたのである。だから、この情報操作をまともに信じて、自ら派遣労働を志願した若者もたくさんいた。
しかし、彼らは派遣労働者という立場になってみると、マスコミのイメージとは裏腹に、それが「使い捨て要員」であることに若者たちは気付いた。
気付いたときはもう遅かった。
慌てて正社員になろうとしても、ハケンから正社員になる道は限りなく遠くなっていて、ハケンは一生、派遣労働者という不安定な身分に固定された。
この時代に一気に格差が開いていったが、ハケンという言葉のまやかしに引っかかった若年層が格差の底辺に追いやられていた。
一方の企業は、マスコミがこの派遣労働者をヒーロー扱いしてくれたので、若者を正社員で雇わずに済み、多大なるコスト削減に成功した。
メディアが一方的に称賛するものは、だいたい世論操作のワナにかけていると言っても過言ではない。
しかし、多くの人はメディアの煽りを無批判に受け入れるので、何でもかんでも受け入れて、あとで「何かが違う」と戸惑うことになる。
■ノマドは、出稼ぎ労働者を格好良く言った言葉
ノマド、ノマドワーカーが流行っているというのは、世論操作の一種である。実際に多くの人がノマド化したら、その大きなデメリットに愕然とすることになるだろう。
しかし、ノマドというビジネス的な流浪はグローバル・メディアが徹底的にイメージ戦略で煽るので、労働者はそのワナに気付かない。
ノマドは称賛され、ノマドができない人間は、時代遅れのダメな人間だと烙印を押される。労働者は、無理やりオフィスから引き剥がされて路上に放り出される。
日本では、ノートパソコンを持ってどこかの喫茶店で仕事をするのがノマドだと思われている。しかし、本来のノマドとは、国境を越えて働く遊牧民的なスタイルを指す。喫茶店で働くことを指しているのではない。
極端な言い方をすると、ノマドの終着点は、労働者を外国に放り出して、オフィスも与えないで、騒音にまみれた路上で仕事をさせるものでもある。
ハケンの正体は、「使い捨て労働者」を格好良く言った言葉だった。それと同じく、ノマドは、「出稼ぎ労働者」を格好良く言った言葉である。
ハケン=使い捨て労働者
ノマド=出稼ぎ労働者
グローバル社会になると、この「出稼ぎ労働」が当たり前の時代になっていく。
現在のグローバル企業は、安い人員を求めてあちこちの国をさまよい歩いて向上を作っているが、本当のことを言えば、安い労働者があちこちから来てくれる方が都合がいいからだ。
安い労働者を集めるためには、出稼ぎ労働者をたくさん増やさなければならない。
だから、出稼ぎ労働者を増やすために、めくらましの言葉を必要としていて、ノマドという言葉が現在はイメージ戦略で使われているのである。
グローバル社会は、出稼ぎ労働者が増えることを願っている。
■すべての労働者を「出稼ぎ労働者」に仕立て上げる
グローバル企業の次の課題は、「労働者をいかに安くかき集めるか」というところに焦点が当たるようになっている。
労働者をかき集めるためには、すべての労働者を流動化させる必要がある。労働者の流動化がグローバル規模になると、企業は安い労働力も簡単に集められるようになる。
だから、今後は労働者を国際的に流動化させるための、ありとあらゆる方策が取られるようになる。
ブルーカラーは、非正規労働でいつでもクビを切れるように流動化させられている。ホワイトカラーは、非正規労働にさせられた上に、オフィスもなければ、自分の机も与えないような流れになっていく。
そうやって、すべての労働者を「出稼ぎ労働者」に仕立て上げていくのが、グローバル社会の次の潮流だ。そして、それを可能にするイメージ戦略が「ノマド」である。
「出稼ぎ労働をしろ」と言えば労働者の100%は拒絶するが、「ノマドになれ」と言えば、そこに格好良さを感じて承諾する人間も大量に出てくる。すべての労働者を出稼ぎ労働者に仕立て上げるトリックが「ノマド」という言葉だ。
ノマドの正体が「出稼ぎ労働」であることに気付く人はまだほとんどいない。
メディアもそれを絶対に悟られないように、ノマドに対してありとあらゆる美辞麗句で飾り、最先端のように煽り立て、ノマドは格好良いと世論操作を執拗に続けていくだろう。
労働者が流動化した方がグローバル企業は助かるのだから、絶対にこの「ノマド化=出稼ぎ労働者化」の流れは頓挫することはない。
いずれ、労働者の多くは出稼ぎ労働者と化していく。
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