http://www.asyura2.com/14/hasan88/msg/391.html
Tweet |
5月景気ウォッチャー調査
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52596995.html
2014年06月09日 在野のアナリスト
サッカーW杯が後3日と迫りますが、ブラジルでは反対デモが起こるなど、治安への不安が付きまといます。米国の金融政策に左右されてしまう脆弱な経済下で、家電購入などに補助金をばんばん使いまくり、気がつけば国家財政の困窮が襲っていた。そこにW杯、五輪と重なる公共工事が重しとなり、安価な工事の発注、それが安全軽視、手抜き工事へとつながっている。泥沼というほどではありませんが、泥縄で次々に対策を講じざるを得ない、そんな状況です。
中国でも、預金準備率を0.5%引き下げる、と発表しました。効果は低いとみられますが、金融機関が融資を渋り始めた傾向に、当局が危機感をもっている、というアピールを狙ったものです。BRICsともて囃されたのも今は昔、経済成長が一服したところで、投資資金はBRICsよりも成長していない、新興国へと向かう。ここから10年は、ここまでの10年を如何にうまく経済を運営してきたか、それが問われることになります。バラマキや、過度な不動産投資に頼った経済では、破綻が意識されることにもなってくるのでしょう。
1-3月期GDPの二次速報が発表され、一次速報より0.1%上方修正され、前期比1.6%成長に。年率換算で一次速報より0.8%上方修正し、6.7%となりました。高い伸びですが、増税前の駆け込みが想像以上に大きかったことは各指標に表れており、それが反映された形となりました。
一方で、5月景気ウォッチャー調査が発表され、現状判断DIが45.1と3.5pt改善でした。この結果に、上昇したと喜ぶのは早計です。個別には住宅や飲食が落ちこむ一方、小売が堅調でもどり、と報道されますが、構成比をみると『悪くなっている』が大幅に低下する一方、『変わらない』が増えたため、DIが改善したのであって、4月の増税後から改善は道半ばだと示しているのです。
先行き判断DIは53.8と3.5pt改善です。こちらは悪くなる、やや悪くなるが相対的に減り、『ややよくなる』が大幅に増えたため、改善した面が大きい。これだけメディアで増税の影響は限定的、夏ごろに回復、と伝えているので、期待感がのった可能性が高い。全体としては、消費税増税の影響を払拭できたような、そんな材料はなかった。あくまで横ばいが正しい見方です。
日本の株式市場は、大型株が見送られ、中小型株に売買の中心が移っています。これも今が健全な相場でないことの、証左なのでしょう。15000円にのせると、フェアバリューになってしまい、高抜けし難くなる。米系が先物に積極的なため、シカゴ日経平均先物は高く返ってくるものの、ここ数日は鞘寄せはしてもその水準が抜けず、後場ダレる。年金の買いもこの水準からは期待できない点も、上値を重くするのでしょう。オプション市場をみると、15500円の水準が重くなっているので、週末のSQに向けては15000円との綱引きを演じるものとみられます。しかし日本とて、安倍ノミクスが始まってから公共工事や復興支援によるバラマキ、金融緩和に頼った経済を重ねてきたことも確かです。今はまだ、楽観が支配する相場ですが、VIX指数がリーマンショック前の水準にもどった、という話もあり、過度な楽観のときほど警戒しなければいけない、そうした状況には来ているのでしょうね。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。