試験走行するリニアモーターカー（「Wikipedia」より）

リニア、絶対にペイしない？“あるはず”の需要想定で赤字必至、新幹線と共倒れの懸念も
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140608-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 6月8日(日)3時0分配信

「週刊東洋経済」（東洋経済新報社／5月31日号）は『今世紀最大のプロジェクト　リニア革命』という特集を組んでいる。「時速500kmで東京―名古屋間はたった40分。9兆円をかけた巨大プロジェクト『リニア』が今秋着工を迎える。2027年の開業を前に、期待と不安が交錯する」というものだ。

　東京（品川）―名古屋間は、たった40分。現在の1時間28分の半分以下で、“通勤圏”になってしまうのだ。2045年には東京（品川）―新大阪間も67分でつながれ、現在の2時間18分に比べて劇的に早くなる。45年には東京―大阪間の人口7300万人の巨大都市圏「東海道スーパーメガロポリス」が誕生する。

　ある調査では、リニア開業による経済効果は名古屋開業時で10.7兆円。大阪開業時で16.8兆円。リニアの時間短縮は生産活発化、消費活性化の好循環をもたらすことが期待されているのだ。

　総工費9兆円超のリニアはJR東海が単独で事業を手掛け、資金を負担する。長期債務はピーク時には5兆円。それでも、JR東海はリニアを“世界標準”の乗り物にするべく、対米輸出を狙い、技術の無償供与までを検討する前のめりぶりだ。

　独占インタビュー『リニアを日米協力の象徴に』では、安倍首相とも蜜月関係にあるJR東海名誉会長の葛西敬之氏が「リニアも日米政府を軸に、当社が全面的に支える形になる。13年の首脳会談では、安倍首相がオバマ大統領に『リニアを日米協力の象徴としたい』と語り、第1弾をワシントン―ボルチモア間で提案していただいた。4月にも山梨県の実験線でケネディ大使にも乗ってもらい、大使は『非常によかった』と言ってくれた」と語っているほどだ。

“まっすぐ”が基本のリニアは、コストや工期で最も効率的な南アルプスを貫通するルートを選んだ。かつてない難工事となるが、「リニアは震災復興や東京五輪が終わった後、国内で残る数少ない巨額案件である。受注にありつけるのは、大成建設や鹿島のほか、大林組、清水建設などのスーパーゼネコン、さらにトンネルを得意とする準大手ゼネコンとみられる。リニアの工事では“オールジャパン”のゼネコンの実力が問われてきそうだ」（特集記事『「五輪の次はリニア」　ゼネコンの皮算用』）

●赤字必至のリニア事業

　リニアの始発駅（地下40メートル）となる品川駅も、未開拓の地下を中心に駅周辺の再開発計画が進む。品川―田町駅間にあるJR東日本の車両基地の再開発に伴い、山手線の新駅の設置が決定したと発表されたことも注目を集めている。

　しかし、問題もある。リニアの電力消費は既存の新幹線の3倍。大規模なトンネル工事で河川の流量減少、発生残土の処理も懸念されるのだ。

　しかも「開業後の事業採算は極めて困難で、運営上のリスクも高く、投資回収も不可能である」というのは、橋山禮治郎千葉商科大学大学院客員教授。特集記事『リニアより最新の新幹線を』によれば、現在の新幹線の座席利用率は60％前後で空席は十分にある。にもかかわらず、リニア計画は「将来の大幅な人口減少も考慮せず、“あるはず”の需要を想定し、その需要の6割は東海道新幹線からの転移客を見込む」「その分だけ、ドル箱の東海道新幹線が大幅減収減益となるが、それでもリニアを含め、東京―大阪間の移動総需要は大幅に増加する前提で収益計画を考えている」「収支は東京―名古屋間開業当初から、大幅な赤字操業が避けられない」と橋山氏。13年9月にはJR東海の山田佳臣社長（現会長）も「リニアは絶対にペイしない」と記者会見で公言しているのだ。

　このままでは、超音速旅客機「コンコルド」計画の二の舞いになると橋山氏は懸念する。

「英仏が開発した音速2倍のコンコルドも、就航当初は話題になった。しかし、ジェット機と比べて燃料6倍、料金4倍で、耐えがたい騒音もあり、世界中の利用者や空港から拒否される。さらには墜落事故も発生、16年間で市場から撤退の運命をたどった。経済性や技術的信頼、環境保全のすべてに欠け、失敗したプロジェクト」になってしまったのだ。

　今年10月1日には東海道新幹線が開業50周年を迎えるが、このままリニアが開業すれば、リニアの運賃は新幹線の運賃に「＋700円」（名古屋間）、「＋1000円」（大阪間）を想定しており、間違いなく、客の奪い合いとなり、共倒れになりかねないのだ。

松井克明／CFP

コメント
01. 佐助 2014年6月08日 08:47:42 : YZ1JBFFO77mpI : wpmCg8U5S6 産業革命前倒しすれば 電力はボディの電磁波起電回路パネルで十分，原発もいらない だが既得権益護持勢力に遅延させられている 太陽光線は、光と共に電磁波を24時間地球に送っている。光は夜や曇りの時間は太陽光発電できないが、電磁波発電は24時間できる。と言っても、電磁波電池は、電池のように電気をため込むのではなく、電磁波を熱変換して使用する永久起電装置である 家庭用電子レンジは、電磁波の振動数をH2O(水分子）の振動数と同期させている。だから水分がないと加熱しない。電子レンジから電磁波がもれると危険なため、レンジの扉は、電磁波が乱反射して同期しないように設計されている。電磁波起電は、逆に、狭い隙間から入力した電磁波を同期させると、原子力発電以上の巨大なパワーがえられる。 電磁波起電電池は、電磁波を同期させ、24時間パワーを供給するシステムとして設計,半導体回路を使い、電磁波を収束し同期させるのが，リニア動力コスト低減，成功の早道である。そうすれば、道路や壁に敷設する電磁波起電ケーブルは、原子力や火力発電所の電気を使わずにすむ。そして、電磁波起電ケーブルがなくても、ボディに電磁波起電回路パネルを取り付ければ、リニア電力は十二分である。さらに、百％自給できる家庭用自家発電はもちろん、核廃棄物をつくらない電磁波起電力発電所の建設が可能になる。 磁気浮上鉄道（リニアモーターカー）のテクノロジーが、電磁波起電の原原理の応用であることは知られてない。その理由は、その現象が全く異なって見え、目的も大きく異なるためだ。すでに実用化されている電磁波起電力の技術を組み合わせると、乗用車は、全く燃料の補給が必要なく、燃料電池を積まなくても路上を走れる。そして、浮上し飛ぶことも、ビルの壁面に磁石のように張りついて上昇下降することもできる。衝突の心配のない無人運転車になる。これはＳＦ映画の話ではない。すでに実用化されているテクノロジーである。だが、電磁波ケーブルを、高速道路や舗装道路や廃線された鉄道路線やビルの壁面に埋設するには、膨大な投資が必要だからという、大蔵役人的直観に握りつぶされている。
02. 2014年6月08日 09:25:05 : Fcr3pPaUKU おれは最近東京ー大阪間の移動は深夜バスが多い。 夜関空に着いて次の日に朝から東京というケースでも対応できた。 費用は新幹線の半値以下。 外が真っ暗な中を走る車両にそう何度も乗りたくなるとは思わない。観光コースにもならない。在来新幹線はけっこう外の景色が見える。 いずれにしても在来新幹線かリニヤかどちらか一方は不良債権になる。へたすれば両方不良債権となる。日本の総人口はこれから減るばかりなのだから。
03. 2014年6月08日 11:45:50 : QghZtEBTlo ＞1両1人で電気代が賄える新幹線 http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/L2/220720.htm リニアは一両に3人でまかなえるわけだ まー　最終　静岡ー名古屋間の新幹線を　廃止するのじゃないか 長野新幹線のとき　横川ー軽井沢の在来線も廃止したんだから
04. 2014年6月08日 13:18:38 : OPcy5shphM リニアモーターカーは　夜行列車で日ロ大陸横断銀河鉄道　として開業すれば黒字で運営できそうな気がするけどな。 日本を夕方出発してデイナーをとって夜はもう寝て起きたらヨーロッパにつきましたよというなら、落ちるかもしれないし、ベッドのない飛行機に何時間も閉じ込められるよりずっといいと思うのでぜひプーチンさんと話をしていただいて実現していただきたい。地球儀をみればわかるがロシアあたりを通っていくと、中国やチベットよりもすっとショートカットというか地理的には欧州に直線的方角なのです。 そして懸案の海底トンネルのその脇にはガスパイプラインもあわせてひけばいいのではないか。
05. 2014年6月08日 18:33:09 : QCz9bdHE36 マスゴミは　わざと批判を　控えたり リニアは無駄と　知っていながら
06. 2014年6月08日 18:37:23 : EhlFsfU5k7 私もリニアに反対だったが東日本大震災で意見が変わった。 東海地震、富士山噴火を想定し、関東と関西を結ぶ高速鉄道は、二本必要。 静岡県の細い海沿いの道が遮断されたら、いまだと東と西がストップ。 （たとえば受験シーズンに大地震、大噴火が来て、東海道新幹線が止まったら、受験できない人が出て、希望の大学に行くため、1年待たねばならなくなる。多くの人が急に航空券を買うのも難しい）
07. 2014年6月08日 19:02:34 : K2IvysfbEo リニアの問題は 中途半端なものという一言に尽きる。 新幹線より速いが 飛行機より自由さが無い。 全くガラパゴスそのもの。 完成したとしても 時代感覚の欠落した強欲じじい達の 夢を叶えるためのオブジェではあるだろうが、 一般の国民には新鮮さの全く無い一分の人の“足”でしか無い。 百歩譲っても “足”で良いなら、何より“足”として 国民全員が享受できる方法を考えるのが先だろう。
08. 2014年6月08日 20:08:50 : qQo4zpJqE2 そんなに急いで何をする？ 低コストで行きましょう。 のんびり、ゆっくり、人生を楽しみながら、、、 労働コストは高くなっていないので、安い乗車賃で我慢だ。 従来線が良いぞ。新幹線も高すぎるわ。 従来新幹線は、閑古鳥？ＪＲも賢くない。 が、飛行乗客を取れば少しはマシかな？ 航空国内線は、こりゃー徹底するしかなくなるゾ。
09. 2014年6月08日 21:22:53 : NNHQF4oi2I ＪＲ東も　豪華列車 　ＪＲ九州も豪華列車 　リニアー　それほど　価値は　ない 　時代錯誤
10. 2014年6月09日 06:28:37 : rAZs4KvhOE 東海道新幹線も造ったときは、万里の長城に等しいとか、世界３大馬鹿なんて言われた。そんなものを造るより東海道線を（在来線のまま）複々線化した方が良いとも言われた。 現状はどうだろう？ 新しいものに反対する者は何時の時代にも居るものだ。

11. 増税反対 2014年6月09日 17:51:00 : ehcoR2LmdzYII : ScYqcWbqvA 06. 2014年6月08日 18:37:23 : EhlFsfU5k7 私もリニアに反対だったが東日本大震災で意見が変わった。 東海地震、富士山噴火を想定し、関東と関西を結ぶ高速鉄道は、二本必要。 静岡県の細い海沿いの道が遮断されたら、いまだと東と西がストップ。 （たとえば受験シーズンに大地震、大噴火が来て、東海道新幹線が止まったら、受験できない人が出て、希望の大学に行くため、1年待たねばならなくなる。多くの人が急に航空券を買うのも難しい） 　 　富士山大噴火や東海大地震が起きたら、リニアも新幹線も高速もアウトじゃ ないの？　もちろん試験も延期されるだろうから、そんな余りにも小さな心配は しなくてもいいんじゃないの。　もっと大きな視点で物事を見ようね・・・
12. 2014年6月10日 00:12:52 : eq6YIYBFHY かつて国鉄一家だった当方に言わせると、JR東海がリニア建設を行なうのは、東海道新幹線の老朽化対策である。確か1974年に半日運休して修繕したが、JRになってからは半日運休を行なわなくなった。JR東海は技術の進歩で半日運休を要しなくなったと言っているが、これは額面どおり受け取ることはできない。 実はJR東海は、リニアができたら東海道新幹線を抜本的に更新すると言っており、その工事期間に2年〜3年かかるらしい。この期間は、大規模運休が想定されている。 JR東海は、静岡県内の太平洋に注ぐ大河川、富士川や安倍川、天竜川の橋梁を架け替えたいのである。上流にダムができてから、川底が低くなるばかりであり、これを何とかせねばならない。これらの橋梁ができたのは1961年や1962年であり、当時の建設強度では今日、想定される東海地震や東南海地震に対処できない。 現在では信じられないが、東海道新幹線が開通した当時は1時間1本の運転本数であった。これがダイヤ改正のたびに増やされ、今ではダイヤ編成上、限界の過密ダイヤになっている。それでも事故を起こさない管制システムは大したものだが、橋梁への負担は建設当時の想定を遥かに上回っているのである。 東海道新幹線開業当時の0系の1輌あたり重量が64トンなのに対し、のぞみで知られた300系は45トンと、実に19トンも減量しているのは、軌道負担を減らすためである。当然ながら、橋梁にかかる負担も軽減できる。 東海道新幹線は、開通当時に想定されていた運転本数を遥かに上回る酷使がされており、JR東海は長期運休をするためにリニアが欲しいのである。しかし、そのために9兆円をぶち込むのですか。これでは財政投融資で崩壊した国鉄の二の舞だろう。

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