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ブラック企業が長時間拘束を強いる狙いとは?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140605-00651334-sspa-soci
週刊SPA! 6月5日(木)9時21分配信
「下手に外の話を聞きつけて、労基にタレこまれてもかなわない。だからウチは“仕事のための仕事”をとにかく増やして社員の時間を奪います」
長年、業界紙新聞社を営んできた城崎喜久雄氏(仮名・55歳)は、企業が社員に長時間労働を強いる理由をこう話す。
「忙しい、辞めたい、ってなっても転職活動すらままならなければ、辞められないでしょ」(城崎氏)
新人を雇った際、城崎氏がまずはじめに行うのが「社員教育=社畜化」だ。
初日、2日目、3日目、あえて新人には企業側は何も言わない。誰からも何の指示も与えられない新人は所在なさげに突っ立っている。このタイミングを見計らって一発カマす。
「何をしていいかわからない新人にこう言うんです。ウチは言われなければわからない人間に給料を払う余裕はない、ってね」
こう言われると新人はパニックに陥る。入社して、わずか3日目でクビ切りの可能性を言及される。たいした落ち度はないはずなのに……3日でクビなんて、親に言えない……誰しも不安に慄く。結果、新人は翌日には朝一番で出社するようになる。
「始業時刻は、一応、朝9時。でも、新人は“暗黙のうち”に、朝7時45分くらいには出社する。直行・直帰も認めていない。だから、どうしても長時間勤務になる」(前出・城崎氏)
出来るだけ社員の社内にいる時間を長くし退勤時刻を遅くする。そして、膨大な量の仕事をあてがう。これを半年から1年程度続ける。
「ここまですれば、もう、会社以外の世界とは完全に遮断できるから。ウチの会社おかしいなと思うよりも先に、どうやって仕事をこなそうか……と考えるようになる。正常な判断力を奪うことが目的」
社員を社畜に変える戦慄の手口の数々。この春に上梓された『ブラック企業経営者の本音』(秋山謙一郎著・扶桑社)には、これまで見落とされがちだった経営社サイドの本音が詳らかに描かれている。“悪魔の書”として、今、話題だ。
これから就職や転職しようとする人、今、ブラック企業に悩んでいる人に、是非、手に取ってもらいたい。この1冊にブラック企業経営者の手の内が詰まっている。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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