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「40歳定年制」はマヤカシ 「ジョブチェンジ」で人生パー
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2014年6月3日 日刊ゲンダイ
大流転/(C)日刊ゲンダイ
変わるサラリーマン生活
野田政権時代の12年、国家戦略室が提言した「40歳定年制」。「労働者の使い捨て」といった声が多く、やがて議論は立ち消えになったが、実は今も若手や中堅社員の間ではホットな話題になっている。人生の折り返し地点の40歳で、新たな道を歩もうというのだ。
40歳で一度キャリアに節目をつけ、ジョブチェンジする。例えば、大手企業から新興企業に転職したり、都銀を辞めてコンサルタントとして独立するなどだ。朝日新聞や電通、富士通などが40歳からの「選択定年制」を導入したこともあり、急速に制度が広まっている。
しかし、数百人単位で転職者を取材し続けてきた人事ジャーナリストの栗原昇氏によると、「40歳で会社を辞めてハッピーという人はほとんど見たことがない」という。
では、栗原氏はどんなケースを見てきたのか。 世界でも最大規模といっていいIT企業を5年前に辞めた香山彰浩さん(44=仮名)も、「40歳転職」がその後の人生の大流転の引き金だったと嘆く。
■適正年収1000万円
「40歳ちょい前に、<あなたの市場価値はいくらですか?>というようなネット広告をクリックしたら人材紹介会社でした。そこで出た<アナタの適正年収は1000万円>というのが割と高かったので、出来心でこの人材紹介会社の門を叩いたんです」
香山さんは、別のIT会社のマネジャー職を紹介されたという。
「それまでは、部下なしマネジャーだったから浮足立っちゃって転職。待ち受けていたのは部下からの壮絶なイジメです。初日から<お手並み拝見ですね>とか嫌みを言われました。結局、精神をやられて、半年も持ちませんでした」
再び人材紹介会社を頼ったが、半年で転職先を辞めた“前科”がある香山さんに簡単に次の職は見つからなかった。
■店舗に寝泊り
最大手のメーカーに勤務していた城山豊さん(47=仮名)も、「40歳転職」で人生を棒に振りつつあるひとりだ。
「僕は、趣味の料理を生かして、50歳から飲食店を経営するキャリアプランを立てていたんです。そこで、まずは修業をと40歳の時、某居酒屋チェーンに転職しました」
ところが、その居酒屋チェーンがブラック企業だった。
「面接では、<あなたのキャリアを買って本社勤務にします。現場には行かせません>と言っていたのに、ふたを開けたら配属は店長職。経営を学びたかったのに、慣れない接客を夜通しやる生活を余儀なくされました」
飲食業界は常に人手不足だ。
「バイトが次々に辞めてしまうため、店長ら正社員がその分をカバーするしかない。店に寝泊まりして、3日連続働くなんてこともザラでした」
ハードワークに体が悲鳴を上げた。ある休日の日、城山さんは起きられなくなって血圧を測ってみると上が70くらいしかなかった。
「内臓出血です。緊急搬送で胃潰瘍と診断され、それをキッカケにこの会社も辞めました」
現実を知れば知るほど、「40歳定年」はマヤカシとしか思えなくなる。その前提に立って、ジョブチェンジした後の自分を考えてみることだ。
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