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インタビュー:第3の矢で成長率上がるか懸念=IMF筆頭副専務理事[ロイター]
2014年 05月 30日 13:20 JST
[東京 30日 ロイター] - 対日審査協議で訪日中の、国際通貨基金(IMF)のリプトン筆頭副専務理事は30日、ロイターとのインタビューに応じ、IMFの主な懸念は安倍晋三政権がアベノミクスの第3の矢である成長戦略を力強く実施し、低下する日本の潜在成長率を引き上げることができるかだと強調した。
日銀の量的・質的緩和(QQE)政策は現状維持が望ましいとし、追加緩和も出口戦略の準備も現時点で不要との見方を示した。法人税減税については、代替財源の確保により財政再建との整合性を取ることが重要と指摘した。
<日本の潜在成長率、低下続けている>
リプトン副専務理事は、日本の潜在成長率が現状0.5─1.0%にとどまり低下傾向にあることを懸念。先進国の潜在成長率が軒並み低下しつつあるとの学会の議論の是非に関わらず、各国は成長率を高めるべきで、特に日本は今夏打ち出す成長戦略によって世界経済の成長に貢献できると述べた。
日本経済の現状は「緩やかな物価上昇の状態」にあるとする一方、デフレ脱却に成功したか判断するのは「時期尚早」と指摘し、デフレに引き戻されるリスクはあるとの見方を示した。
<2%目標達成可、日銀は追加緩和も出口も不要>
日銀のQQEについては、当初円安による悪影響を心配していた国も日本の輸入増などを確認していると述べ、「適切な政策」との昨年の判断を繰り返した。
2%の物価上昇率目標は「2016年後半から17年に達成可能」とし、「現時点では、追加緩和もしくは出口戦略の双方とも、準備は不要」と断言した。
もっとも「海外経済発のショックで国内の期待インフレ率が影響される可能性はあり、注意が必要」とも指摘した。
現在の為替水準や経常収支については「中期的な日本経済の基礎的条件に合致している」として、円安でも円高でもないとの見解を示した。輸出促進は「成長戦略で競争力を高めるべき」とし、暗にさらなる円安による輸出促進をけん制した。
消費税率については、2015年以降中期的に15%に引き上げるべきとのIMFの従来見解を繰り返した。法人税減税は「それのみでは効果がないというのが、われわれの経験。代替財源の確保により、財政再建との整合性を取る必要がある」と強調した。
(竹本能文、梶本哲史)
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