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赤字の泥沼にはまるソニー、起死回生なるか?
人民網日本語版 2014年05月30日08:17
ソニーは2014年度経営方針説明会で、2014年7月1日に「ソニービジュアルプロダクツ株式会社」を発足させ、2015年度に4000億円規模の連結営業利益を目指すと発表した。しかしこの戦略は、投資家の理解を得られなかった。金曜日(5月23日)の午前の取引で、ソニー(6758.JP)の株価は3%安となった。ソニーの4000億円の目標には、説得力がないと批判された。人民網が伝えた。
ソニーの平井一夫社長は2012年の就任後、自社の数多くの変革に取り組んだが、大きく奏功することはなかった。日本メディアの報道によると、日本の各家電大手の経営状況は回復期にあるが、ソニーだけは「一人負け」している。株主の平井社長への不満の声も、再度爆発している。
◆赤字の泥沼、資産売却で経営を維持
ソニーは2013年度に再び赤字に陥った。ソニーの最新の業績予想によると、2013年度の赤字額は1300億円に達する見通しだ。ソニーが2013年度の業績予想を下方修正したのは、これで4回目となった。ソニーが最初に業績予想を発表したのは昨年8月で、500億円の利益を見込んでいた。
ソニーは過去6年間で赤字を5回計上している。2008−2013年の6年間、ソニーは2012年に430億円の黒字を出しただけで、その他の5年は赤字を続け、総額9800億円に達した。
疲弊する家電事業の赤字を埋め合わせるため、ソニーは2012年より資産売却を開始した。ソニーは2013年になると不動産を売却し、支出を削減した。これにはマジソン・アベニュー550番地の本社ビル(売却額は11億ドル)が含まれる。
家電業界の専門家の劉歩塵氏は、「ソニーの黒字化の手段は資産売却に集中しており、支出を削減してはいるが、収入源を拡大していない。人気商品の開発に成功していないが、これは家電事業が没落を続ける主因となっている」と分析した。
◆革新力の不足
ソニーはかつて家電業界のスター企業で、ウォークマンなどの革新的な製品が一世を風靡した。しかし近年のソニー製品からは個性が失われ、批判の的になっている。ソニーのテレビ事業は、10年連続で赤字を計上している。ソニーは中国市場で、「キラー級」の製品を販売できていない。
平井社長兼CEOは社長に就任して間もない2012年4月12日の経営方針説明会で、ソニーの経営改革の説明を行った。「ソニーの復活を象徴するような、世界をあっと言わせるような魅力あるイノベイティブな商品・サービスを市場に投入する」しかしソニーは現在も「復活」を象徴する新製品を開発しておらず、むしろ赤字を拡大している。
劉氏は、「他社がブラウン管テレビから液晶テレビに移る中、ソニーはプラズマテレビを選択した。この決定のミスに気付き液晶テレビに転じた際に、他社は自社の液晶パネル工場と主力製品を手にしていた。ソニーは数年出遅れた。自社の液晶パネル工場がないため、生産量も受動的になった。現在はOLEDが次のテレビ時代をけん引するとされ、一部ブランドが製品を発売しているが、ソニーのOLED戦略はまだ明確に示されていない」と指摘した。
業界関係者は、「革新は次の市場を見つけることにあり、管理の要点は既存の市場で効果を拡大することにある」と指摘した。しかしソニーは、この面での取り組みが十分ではない。これは経営者の先見性だけの問題ではなく、過去の効果的な戦略を捨て切れていないことも問題になっている。
しかし永遠に時代をけん引するためには、衰退する古い事業の代わりとなる新事業を創造しなければならない。経営者は時代を画する技術の潜在力を、存分に発揮する必要がある(それが最終的に、企業の中心事業を損ねるとしても)。自社がこれに着手しなくても、他社が必ず着手するからだ。
◆脱家電で復活目指す
ソニーは早期の黒字化を目指し、グループの「脱家電」に取り組み始めた。赤字の泥沼に陥るソニーは今年2月6日、ノートパソコン事業の売却、赤字を続けるテレビ事業の子会社化を正式に発表した。
ソニーはノートパソコン事業を、「VAIO」ブランドと共に日本産業パートナーズ株式会社(JIP)に売却する。ソニーは今後、パソコンの新製品の企画・設計・開発を停止する。
テレビ事業に関しては、完全子会社がこれを継続し、パソコン事業のような譲渡により撤退するわけではない。
テレビ事業はソニーの「祖業」であるが、現在は経営の足を引っ張る事業となっている。ソニーのテレビ事業は2004年に最後の黒字を計上してから、9年連続で赤字に陥っている。
平井社長は外科医のように、ソニーの切除手術を施した。従業員を1万人カットし、サムスンとの液晶パネル製造合弁会社の50%の株を手放し、テレビのアウトソーシングの比率を高め、テレビの機種を40%減らした。
その他に、ソニーはスマートフォン、ゲーム、イメージセンサーの事業を試みる動きを見せている。
劉氏は、「日本の家電大手数社は、家電事業にこだわる姿勢を見せていない。家電業界で経営を維持しようとしているソニーにさえ、ほぼ希望が見えていない。日本の家電大手は今後、家電企業ではなくなるかもしれない。これらの企業は、別の業界のリストに名を連ねる可能性がある」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年5月30日
http://j.people.com.cn/n/2014/0530/c94476-8734795.html
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