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タイ軍事クーデター 日本企業の損失は“3年前の悪夢”以上
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150552
2014年5月29日 日刊ゲンダイ
バンコクで警戒にあたるタイ軍兵士(24日)/(C)AP
緊迫する進出企業
タイの政変が日本企業を直撃する恐れが高まってきた。今月22日、タイ陸軍はクーデターを宣言し、夜間の外出禁止令を発令。タイに進出する日系企業は対応に追われている。
冷蔵庫や洗濯機、炊飯器など13の生産拠点があるパナソニックは、外出禁止の時間帯を考慮し、現地従業員のシフトを変更して対処した。今のところ生産体制に支障はないという。ソニーは東部のチョンブリーにデジカメ工場(生産能力約1500万台/年)がある。タイには約50人の日本人が駐在するが、「現時点でオペレーションに問題はない。ただ今後どうなるか」(ソニー関係者)と不安を隠さない。
約3年前、タイは大洪水に見舞われ、日系企業は膨大な被害を受けた。
「電機や自動車を中心に約500社が洪水被害に遭い業績悪化を招いた。その悪夢がよみがえります。しかも現在は、各社とも夏のボーナス商戦に向け増産態勢に入る時期だけに心配です」(市場関係者)
3年前には営業利益ベースでトヨタは1200億円、ホンダ1100億円、ソニー700億円、パナソニック600億円、日立製作所300億円、キヤノン200億円……が失われたといわれる。
「トヨタを筆頭に国内メーカーは1960年代からタイに進出し、東南アジア向けの製造拠点として重要視しています。洪水後も、それは変わっていません。現状では生産拠点への影響は軽微とのことですが、物流網や港湾などの混乱は避けられない。タイからの輸出が滞れば、日系企業の被害は大きくなるでしょう」(経済ジャーナリストの井上学氏)
帝国データバンクによると、タイに進出する日本企業は3924社(14年1月末)。洪水でヒドい目に遭ったというのに、進出企業数は洪水後に25%増加したという。工場をタイに置く製造業が圧倒的に多く、全体の56%を占める。
「タイの混乱は都市部が中心ですが、生産拠点の多い郊外に広がると大変な事態になりかねません。今のところ、その心配は少ないと思いますが、実はタイにはもうひとつ火ダネがあります。南部でイスラム過激派の不満が高まっているらしい。これが広がりを見せると、タイは新たな局面に突入しかねません」(第一生命経済研究所の西濱徹氏)
不穏な動きは、軍事クーデターだけではないのだ。3年前の悪夢をはるかにしのぐ、甚大な被害を覚悟すべきかもしれない。
【タイに工場などがある主な企業】
◇トヨタ自動車
◇ホンダ
◇日産自動車
◇いすゞ自動車
◇富士重工
◇日立製作所
◇東芝
◇三菱電機
◇富士通
◇パナソニック
◇ソニー
◇シャープ
◇オリンパス
◇キヤノン
◇アイシン精機
◇三菱重工
◇ヤマハ発動機
◇クボタ
◇ニコン
◇HOYA
◇ジーテクト
◇ミネベア
◇TDK
◇ローム
◇LIXILグループ
◇日本電産
◇大同特殊鋼
◇帝国通信工業
◇日東電工
◇富士電機
◇味の素
◇日本ハム
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