01. 2014年5月21日 22:15:48
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Nevadaさん も 投稿者の赤かぶさん も LBOについて 詳しい説明をしていませんね。 詳細は[後程]という事でしょうか? 下記は 一昨年の記事。 参考になりそうなので貼って置きますね。[ソフトバンクは成功例 危ない300社が落ちたLBOの罠] 2012年09月18日 / ビジネスジャーナル http://news.livedoor.com/article/detail/6960058/ 「倒産予備軍はこの企業『危ない300社リスト』(9月7日配信)で取り上げた 地場ゼネコン、さとうベネック(大分市、大川義廣社長)は 9月7日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。 負債は44億2985万円。 これに対して資産は50億7045万円(6月末現在)で、 債務超過になっていない。 いわゆる、黒字倒産になったのは 買収資金をLBO (レバレッジド・バイアウト=買収先の資産やキャッシュフローを担保に資金調達するM&Aの手法) で調達していたためだ。 資金が流出し資金繰りが急速に悪化したのが原因。 LBOに潜むリスクが一気に表面化した、“LBO倒産”だったわけだ。 ベネックは8月20日、1回目の不渡りを出し、同月30日に債権者説明会を開き私的整理への協力を求めた。 それが、一転して民事再生法を申請した理由について、民間信用調査会社の幹部は 「債権者がベネックの破産を申し立て、大川社長を刑事告発する動きを見せたため、 先手を打って民事再生法に駆け込んだのではないか。 これに備えて、会社代理人の弁護士を9月5日に解任して、 刑事事件に強いと評判の弁護士と交代しています」 と話す。 これまでの経緯を振り返っておこう。 ベネックの再建に携わっていた企業再生ファンド、ネクスト・キャピタル・パートナーズは 「再生のメドがついた」として保有する全株式を、今年3月にダイセンホールディングス(HD)に譲渡した。 ダイセンHDは、福岡市と東京・銀座で料飲ビルを経営しているダイセンビルディングが、 ベネックを買収するために設立した会社。 ダイセンHDはベネックの資産を担保にLBO方式で13億円の買収資金を調達。 ベネックはダイセンHDの100%子会社となり、 新しいオーナーになったダイセンの大川義廣氏がベネックの新社長に就任した。 ところが、半年もたたない8月20日に3億3500万円の1回目の不渡りを出した。 8月30日の債権者説明会では 「ダイセンがLBO方式で調達した買収資金を返済するため、ベネックがダイセンに13億円を貸し付けた。 これでベネックの運転資金が底をついた」 と説明された。 大川社長は 「『ベネックは資金が潤沢にあるから』と持ちかけられてLBOを決断した」 と釈明したという。 9月7日付で債権者に送付された文書のニュアンスは違う。 “高金利のSBIキャピタルソリューションズからの買収資金の借り入れを一括返済した。 現預金が一時的に減少したが、その時点では、資金繰りに窮することはないと経営判断していた” SBIキャピタルはSBIホールディングス傘下の投資会社でLBO資金を出していた。 SBIに一括返済したことで資金繰りに窮したわけではないと、この文書は語っている。 では、経営が行き詰まった理由は何なのか? “資金を低金利で調達するため、新生銀行、埼玉りそな銀行との取引にこぎ着けた。 九州での銀行取引を開始しようと、交渉に臨んだが、 平成18(2006)年の(さとうベネックの)任意整理の際に 九州の銀行や都市銀行に多くの不良債権を残した関係で、取引できなかった” まるで、資金を貸さなかった銀行が悪いといわんばかりなのだ。 カネもないのにLBOで買収できるという口車にのって買収した 大川社長の責任を不問に付すような文書を出すこと自体、 おかしくはないか? ●ハゲタカファンドが使うLBOの実態 任意整理の経緯を簡単に書いておく。 2006年、不動産投資の失敗で多額の借入金を抱えた旧さとうベネックは、 企業再生ファンドのネクスト・キャピタル・パートナーズによって任意整理が行われた。 土木・建築部門はネクスト社が設立した新会社に移管し、新・さとうベネックに商号を変更した。 不動産部門を残した旧・さとうベネックは九州管財に社名を変更して清算。 各銀行は旧さとうベネック向けの貸し出しを不良債権として処理した。 この時以来、ベネックとの取引はなくなっていた。 「銀行が貸さなかったからこうなった(経営破綻した)」 という主張には説得力がない。 結局、大川社長は引責辞任。 早急に新スポンサーを選定し、支援スポンサーから派遣される新しい代表のもとで、再建に取り組みたいとしている。 ベネックの破綻はLBOの恐ろしさをまざまざとみせつけた。 LBOは、金融機関が新たな貸し出し先を発掘するために編み出した手法だ。 多額の買収資金を高金利で貸し付け、短期間に全額回収する。 金融機関には実に美味しいビジネスだ。 だが、買収のターゲットにされた企業は悲惨。 カネと優良資産を吸い上げられ、ペンペン草さえ生えない。 LBOで有名なのは米投資ファンドのKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)。 1988年、RJRナビスコに史上最大のLBOを仕掛けて2兆9000億円で買収した。 買収後、RJRナビスコの優良事業を次々と売却したことから「野蛮な来訪者」と呼ばれた。 KKRは半導体大手、ルネサスエレクトロニクスに1000億円を出資すると、名乗り上げた あの投資ファンド、いや、ハゲタカファンドである。 LBOを成功させるためには買収される側の経営状態が健全で、 恒常的にキャッシュを生み出せる利益体質でなければならない。 2006年、ソフトバンクによる携帯電話会社、英ボーダフォン日本法人(現・ソフトバンクモバイル) の買収が成功例といわれている。 買収総額1兆7000億円のうち、60%弱に当たる1兆円をLBOで調達した。 今、ソフトバンクモバイルは米アップル社製のスマートフォン「アイフォーン」で独り勝ちの状態だ。 LBOで膨れた有利子負債を大幅に減らしている。 失敗例は、米大手新聞「シカゴ・トリビューン」を傘下にもつトリビューン社の買収。 2007年に米国の投資家、サミュエル・ゼル氏がトリビューン社のもつ資産を担保に7000億円を借りて買収した。 しかし、2008年12月に1兆2000億円の負債を抱えて チャプター・イレブン(米連邦破産法)を申請した。 日本でいう民事再生法である。 利益が出ていない企業をLBO方式で買収すると有利子負債だけが膨らんで、あっという間に破綻することになる。 さとうベネックの民事再生法の申請はLBOの悪しき実例だ。 買収したダイセン、買収されたベネック、双方とも一銭の得にもならなかった。 儲かったのはLBO資金を全額回収したSBIだけだ。 経営者は「元手がなくてもLBOで買収できますよ」という金融機関の甘いささやきに、夢々、乗ってはならない。
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