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中国経済のペースダウン 西側世界は何をあわてる?:経済モデル転換で「世界の工場」から「世界の市場」へ
http://www.asyura2.com/14/hasan87/msg/718.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 5 月 15 日 15:25:39: Mo7ApAlflbQ6s
 


中国経済のペースダウン 西側世界は何をあわてる?
 2014年05月15日08:35

 今年に入ってから、中国の経済データの一つ一つの変化が西側世論の注目の的になっている。中国国内の経済成長ペース鈍化に対する懸念と比較すると、西側の中国経済への関心は非常に高く、中国の経済成長予測を下方修正するだけでなく、中国経済は衰退する、不動産市場は暴落すると声高に叫び、中国経済の鈍化に「薬」を処方しようとする。実際、中国経済は今では確かにグローバル経済への影響力を強めている。しかし中国の経済改革とモデル転換がもたらした変化にともない、西側は中国経済のペースダウン・ギアチェンジという現実に適応するべきだし、中国が高度成長してグローバル経済に貢献することばかりを求めてはならない。「人民日報」海外版が伝えた。


 ▽西側は「中国のペースダウン」を凝視

 世界銀行がこのほど発表した「中国経済が米国を抜いて世界一になる」などとした報告書が世界中の注目を集めた。中国国内メディアの相対的に冷静な態度に比べ、西側メディアの報道は上を下への大騒ぎで、中国の経済成長の速さに感心する声もあれば、中国が1位になるという結論は名前だけで実体を伴わないと疑ってかかる批判の声もある。だが中国経済の規模が世界一になるにせよ、ならないにせよ、これはある面から一つの現実を映し出すものだ。その現実とは、中国経済に関するニュースであれば、どんなものでも西側世論に大きく注目されるという現実だ。

 実際、ここ数年間、西側世界では中国経済が衰退するとの声がやまない。特に今年に入って経済成長率が鈍化すると、西側では新たに中国衰退を唱える声がわき上がった。経済学者の馬光遠氏は、「国家統計局が今年第1四半期(1-3月)の経済成長データを発表する前には、海外の一連の投資銀行が新たな中国経済衰退論の『大合唱』を始め、ゴールドマン・サックスがこのほど出した予測では中国経済の同期の成長率をわずか6%としている」と指摘。統計局が最終的に発表したデータが国際投資銀行に対する有力な反撃となったが、それでもなお外界の懸念を解消するには至っていないという。


 ▽中国にペースアップを要求するのは無理というもの

 西側世界は中国経済の低迷を叫ぶだけでなく、中国経済のモデル転換の過程でのペースダウンやギアチェンジに適応できていない。昨年7月に行われた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、欧米諸国の多くが中国に対し、積極的な経済活性化措置を取って中国経済の成長率を引き上げ、これにより他国の経済復興を牽引することを願うという態度を示した。こうした、中国経済の粗放型の発展モデルが陥ったボトルネックという現実を省みず、中国経済に貢献ばかりを要求する考え方が、西側世界ではいまだに幅を利かせているのだ。

 実際、西側では中国経済の高度成長に対する過度の依存が習慣のようになっているが、あれほどの高度成長は持続不可能だ。長らく政府の投資に頼って成長を維持してきたために生じた矛盾や資源面の圧力、環境面の圧力がますます深刻化している。国内の需要も外部からの需要も低下し、特に一連の先進国でグリーン障壁、技術障壁、反ダンピング、知的財産権保護といった非関税障壁を措置とした新たな貿易保護主義が横行しており、これにより中国の輸出が低下した。また一連の先進国における通貨安競争が、ホットマネーの襲撃、人民元の持続的な値上がり、輸入型インフレといった問題を引き起こしている。こうした複雑な国内・外部環境の中で、中国経済が引き続き安定成長を維持するのは容易なことではない。

 中国国際経済交流センター情報部の徐洪才部長は、「いわゆる中国経済の鈍化が世界の足を引っ張るという主張は事実に合致しない」とした上で次のように述べた。グローバル経済の復興や持続可能な発展に向けて中国が行った貢献は、先進国に比べても発展途上国に比べても、相当なものだといえる。中国は引き続き7%以上の経済成長率を維持し、毎年1千万人以上の雇用問題を解決し、現在では世界最大の対外貿易国だ。これらはどれもグローバル経済の成長に対する貢献だといえる。


▽中国のモデル転換が世界のバージョンアップを促す

 中国の経済改革が深化するのにともない、西側はこれまでのように中国経済に「高度成長」を求めることをやめなければならないし、中国経済の新しい「常態」に徐々に適応しなければならない。申銀万国証券の李慧勇マクロアナリストによると、新しい常態の下で、第一に中国経済は高度成長からペースダウンして中くらいの高度成長に移行する。第二に中国の経済成長モデルが粗放型の成長モデルからイノベーションや消費が駆動する成長へと変化する。第三にこうした時期にはリスクの予防をより重要な位置に置くことが必要だという。

 モデル転換のプロセスで、中国の経済成長ペースは一段低下するが、経済の質と利益は大幅に上昇し、「世界の工場」から「世界の市場」へと転換し、「メードインチャイナ」から「クリエーテッドインチャイナ」にモデルは変わり、未来の中国は世界経済への貢献でもさらにバージョンアップを達成するとみられる。

 徐部長は次のように話す。中国は今、経済発展モデルを転換しつつあり、内需による牽引を通じて、特に新型の都市化建設のスタートを、未来の発展の重点活動として、世界経済の発展にチャンスを提供してきた。先進国の技術、資本、経験はどれも中国で市場を見つけだし、中国という舞台でそれぞれの役割を発揮することができる。経済グローバル化を背景として、中国はこれまでずっと貿易の自由化と投資の利便化を主張するとともに、産業構造のバージョンアップ、省エネ・環境保護、エネルギー構造の改善などを追求してきた。これらはすべて世界の経済や生態環境保護にとって積極的な意義をもつものだ。実際、中国は経済発展の質や効率にますます注目するようになり、公平で合理的で互恵の世界経済の新秩序を構築し、グローバル経済のリバランスを達成するために、積極的に努力し貢献を行っている。(編集KS)

 「人民網日本語版」2014年5月15日

http://j.people.com.cn/94476/8627638.html

 

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コメント
 
01. 2014年5月15日 18:56:34 : nJF6kGWndY

逆に中国など新興国がペースダウンしてくれないと、地球環境は比較的短期間で壊滅的なことになり

食糧・資源・金融経済・環境・軍事など多くの面で、日本への影響もかなりのものになるだろうな


http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/40680  
中国のシャドーバンキング:暗闇との戦い
2014年05月15日(Thu) The Economist
(英エコノミスト誌 2014年5月10日号)
規制当局が1つの形態のノンバンク融資を抑制するたびに、別のものが成長し始める。
 上海から車で数時間行ったところにある靖江市では、揚子江船業がカナダの船会社シースパン向けに21隻の巨大なコンテナ船を建造している。とてつもなく大きな標識は、「我々は中国で最高の造船所になる」と謳っている。
 揚子江船業は昨年30億元(4億8100万ドル)の利益を上げており、間違いなく最も収益力の高い造船所の1つだ。だが、造船から得た利益は、その3分の2程度にすぎない。残りは、委託融資と呼ばれる中国の金融商品を使って、他社に資金を貸し付けることから上げていた。これが揚子江船業を別の業界の最前線に立たせている。シャドーバンキング(影の銀行)である。
 今から10年前は、ほぼすべてが国有で厳しく規制されている従来型の銀行が、事実上、中国のすべての融資を占めていた。それが今は、まとめてシャドーバンクとして知られる信託会社、リース会社、信用保証会社、マネー・マーケット・ファンド(MMF)などの様々な代替的金融業者から信用(クレジット)を得ることができる。
 これらの貸し手の多くは完全に立派な会社だが、それ以外は、銀行がどれだけの資金をどの企業にどんな金利で貸し出せるのかといった多くのルールをすり抜けるためのあからさまな試みだ。
急成長するシャドーバンキング

 銀行融資は、今なお影の融資よりはるかに大きく、依然驚くべき速さで拡大しているが、最近はその伸び率が安定してきた。対照的に、特に気掛かりな形態の一部の影の融資の成長は加速している(図参照)。
 昨年は、シャドーバンクが融資の伸びのほぼ3分の1を占め、その過程で50%以上も拡大した。
 これまでのところ、中国のシャドーバンキングに関する懸念の大半は、信託融資に向けられていた。信託会社は、最大10%の高利回りを提供することで、政府が銀行預金に課している低い上限金利に不満を抱く企業や個人から資金を集めている。信託会社が借り手に課している金利は、当然ながらもっと高い。
 信託会社は、不動産や鉄鋼など、多くの場合バブルめいた業界で事業を営んでいるために銀行から借り入れができない企業に融資している。これらの業界では、規制当局が過剰投資の兆候を察知し、そのため銀行に融資を抑制するよう指導している。揚子江船業の融資の5分の2以上は比較的小さな中国の都市の不動産デベロッパー向けで、土地がその担保の3分の2近くを占めている。
 一方、中国経済は減速している。過去2年間の成長率は7.6%で、1990年以降では最も低い伸びとなっている。その多くに投資していた投資家は何らかの形で資金を取り戻しているものの、いくつかの信託商品はデフォルト(債務不履行)している。今年は4000億ドル相当以上の信託商品が満期を迎える予定だ。そして借り手はこうした融資の多くを借り換えたいと思うだろう。
 多くの観測筋は、投資家が信託会社に対する信頼を失い、それが取り付け騒ぎを引き起こし、今度は取り付け騒ぎが特定の業界や金融システムの他の部分を傷つけるのではないかと懸念している。近年の中国と同じくらい急速にあらゆる形態の信用が成長するのを目にしながら金融危機を経験せずに済んだ国は1つもない、と悲観論者たちは指摘する。
 一方、楽観論を裏付ける1つの根拠は、信託会社が、銀行を監督しているのと同じ機関、中国銀行業監督管理委員会(CBRC)によって規制されていることだ。
 かつて信託会社を監査していた独立系専門家のジェイソン・ベッドフォード氏によれば、このことは、CBRCが信託会社自体がぐらついているかどうかだけでなく、何らかのぐらつきが生じた場合に銀行にどのような影響を与えるかも判断できることを意味するという。
まさに「いたちごっこ」

規制強化を受けて、お金が流れる先が変わってきている〔AFPBB News〕
 本誌(英エコノミスト)の今週号の特集記事が説明しているように、CBRCその他の規制当局は最近、信託会社への監視を強めており、より明確な会計を求めたり、銀行との取引を制限したりしている。
 規制当局が信託会社に対する締め付けを強めている今、資金は信託会社以外のあまり厳重に監視されていない仲介業者に流れている。
 「中国のシャドーバンキングはいたちごっこのように見える」と証券会社GFセキュリティーズ(広発証券)のチーフエコノミスト、リウ・ユフィ氏は力説する。
 例えば、銀行と信託会社が協力できる方法を制限するCBRCの規制は、証券会社には適用されない。このため証券会社が運用する資産が急成長してきた。昨年末にはこうした資産が5兆2000億元まで膨れ上がり、前年の1兆9000億元から急増した。
 場合によっては、証券会社が、自らが投資家に販売する「理財商品」の裏付けとするために銀行が提供したローンを使っていることもある。一方で、新たなルールにもかかわらず、信託会社が同じことをできるように、証券会社が仲介業者の役目を果たすこともある。こうした戦略によって、銀行は実質的に、銀行融資に対する様々な規制を回避することができるわけだ。
 銀行と信託会社との取引に対する規制を回避するもう1つの方法が、信託受益権商品(TBR)だ。まず銀行が信託会社からローンを買い取る会社を設立する。そしてこの会社が、これらのローンから得られる収入に対する権利をこの銀行に売却する――こうしてTBRが誕生する。
 この銀行は、TBRを別の銀行に売ることもできる。その目的は、リスクの高い企業向けローンをより安全な銀行間融資のように見せることで、自己資本規制や最低限の預貸率といったルールを回避することだ、とベッドフォード氏は言う。
 委託融資もまた、急成長しているシャドーバンキングの一形態だ。委託融資では、資金力のある企業(有力なコネを持つ国有企業であることが多い)が、あまりコネのない企業に融資する。揚子江船業の最高財務責任者(CFO)、リウ・ファ氏の説明によると、今では融資の提供で競合する国有企業が非常に多くなっているため、同社は融資の金利を年15%から年10%近くまで引き下げざるを得なくなっているという。
 こうした融資を禁じる規制を避けるために銀行を仲介役として使って実行されることが多いこれらのローンは、金融部門をさらに大きなリスクにさらしている。3月には、新規委託融資の総額が2390億元に達し、前年比で640億元増加した。今年1〜3月は、委託融資を通じた企業の借入額が7160億元に上った。これに対し、同期間の社債発行額はわずか3850億元だった。
 委託融資だけが企業が別の企業に融資する方法ではない。アリババをはじめとする起業家精神に溢れた多くの企業の本拠地になっている杭州市は、中国の最も豊かな都市の1つだが、この街は今、静かな金融危機に見舞われている。
 小さな製鉄や繊維会社を経営する多くの起業家は、正式な銀行から融資を受けるのが難しいため、一致団結している。複数の報道によると、企業は複雑に絡み合うクモの巣のような関係を築いて互いの債務を保証し合い、これが好況期に誰もが融資を受ける助けになったという。ところが今は景気が減速しているため、弱い企業がデフォルトし始め、健全な企業の足も引っ張り始めている。
 広東州の鉄鋼商社、浙江省の化学品メーカー、山西省の石炭採掘業者やエネルギー企業も同様のネットワークを形成しているようだ。
 中国の国営通信社、新華社は、これらの業界の一部では、行使された保証が、最初にデフォルトした企業を保証している企業の「最初の輪」から「2番目」や「3番目」の輪、つまり保証人の保証人に広がっていると伝えている。

懸念される悪循環
 シャドーバンキングの危機が実体経済に広がる可能性があるのと同様に、一部のセクターでの急激な業績悪化がシャドーバンクに問題をもたらし、より広範な金融の混乱につながる可能性がある。多くの信託融資は不動産で担保されており、多くのデベロッパーはシャドーファイナンスに依存しているが、高騰する中国の不動産市場は、特に比較的小さな年で冷え込みの兆候を見せている。
 心配されるのは、不動産バブルの破裂がシャドーファイナスでのパニックにつながり、それが信用へのアクセスを低下させ、不動産価格と経済成長を一段と押し下げるという悪循環だ。
 状況はどれくらい悪くなる可能性があるのだろうか? コンサルティング会社IHSは先ごろ、このような不動産市場の暴落があった場合には、中国の国内総生産(GDP)成長率が今年予想されている7.5%から6.6%に、来年は4.8%に低下する可能性があると予想した。
 これは世界の終わりのようには聞こえないかもしれないが、中国の基準からすれば、憂慮すべき減速だ。
規制当局が直面する正真正銘ジレンマ
 こうした状況は中国の規制当局に正真正銘のジレンマを突きつける。規制当局は長年、融通の利く深みのある資本市場を発展させたいと願ってきたし、シャドーバンキングはその自然な一部だった。実際、中国はローンの証券化のような特定の形態のシャドーバンキングの拡大から恩恵を受けるだろうという議論もある。
 ある種の融資は明らかに手に負えなくなっているが、損失は管理可能なはずだ。中国のシャドーバンクが盛んに駆使する様々な口実にもかかわらず、そのローンには大抵まともな担保が付いている。システムに対する最大の脅威は、規制当局がシャドーバンキングを抑制するために過度な強硬策を講じることによって、間違ってシャドーバンクへの取り付け騒ぎを引き起こしてしまうことだ。
 そうする代わりに当局は、用心しながら動き、ゆっくりと規制を強化し、時折小さなデフォルトを認めている。
 しかし、このような規制を微妙に調整することは難しい仕事になるだろう。格付け機関のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、改革によって「国内市場が必死でリスクを再評価する中で資金供給が枯渇しかねない波乱の時期」が生じる恐れがあると述べている。丁重な言い方で、中国のシャドーバンキングの混乱から抜け出す簡単な方法はないと伝えているのだ。



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