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中国人でさえ中国の未来など信じていないのが中国の現状だ
http://www.bllackz.com/2014/05/blog-post_14.html
2014年5月14日 Darkness - ダークネス
2014年5月10日、不動産デベロッパーである「青島君利豪集団」の会長である王莉という女性が、夜逃げして行方が分からなくなってしまっている。
この王莉は、銀行・民間融資企業・個人から総額70億元(約1148億円)を借りて借りて借りまくって1円も返さずに4月30日からプツリと行方をくらませた。同時に、彼女の妹である王紅もまた一緒に行方が消えた。夜逃げだ。
何が起きているのか。青島の不動産バブルに買い手がいなくなって、資金がショートして自転車操業が続かなくなってしまったのである。
中国の不動産の高騰が逆転して、いよいよバブル崩壊が始まっていると言われている。この有力者の夜逃げは、あたかもそれを証明するかのような転落劇でもある。
北京も、上海も、南京も、重慶も、成約率はどんどん落ち込み、40%減どころか、60%減という場所もあるという。不動産が売れなくなってしまっている。
しかも、これから立ち直る兆しもない。むしろ、もっと悪くなる可能性がある。
■不動産バブルが崩壊に入った兆候が生まれている
シャドー・バンクは高利で金を集めて不動産事業に資金をばらまいていたが、不動産の価格がピークに達すると、この高利は保障されないものとなる。
2014年に入ってから、シャドー・バンクの破綻が相次いでいる。(経済的に追い詰められた中国がのめり込んでいるものとは?)
http://www.bllackz.com/2014/03/blog-post_22.html
これによって多くの人がシャドー・バンクから手を引いた。中国ではすでにシャドー・バンクによる資金供給は難しいものになっているのだ。
さらに、現在の習近平政権は「不正取締キャンペーン」という摘発を大々的にやっている。これは、腐敗官僚の不正資産を政府が問答無用に取り上げる施策である。
2013年は腐敗した官僚が5万1306人が立件されているが、彼らの資産はすべて没収される。今まで効いていた政府高官への賄賂も効かない。
これを指揮する王岐山を筆頭に、関係者がみんな暗殺未遂に遭っているが、それでも「不正取締キャンペーン」は止まらない。政府は本気で腐敗官僚を締め出しにかかっているのだ。
今まで賄賂で潤っていた腐敗官僚たちが蒼白になって、不正著財で得た不動産を売り飛ばしている。
こういった腐敗した資産家の家族はみんな資産を持って海外に逃げている。
イギリスやオーストラリアの各所では不動産が中国人に買い占められて上がっていると言われているが、これは、中国から資本逃避(キャピタルフライト)が起きていることを如実に示す現象であるとも言える。
■もうバブルは弾けているのではないか
そんな状態の中で、中国国内では、新しい建築物がどんどん完成している。今でも供給過多な住宅市場は、もっと深刻な供給過剰になっていくのである。
これでは、不動産価格が上昇するはずがない。
中国の不動産高騰はすでに限界に達していて、もうバブルは弾けているのではないかという見方も今年に入ってから多くで語られるようになりつつある。
アメリカのフォーブスも4月14日には「中国不動産市場の崩壊が始まった」という記事を報道している。
5月には日本の野村證券が「中国の不動産バブルはすでに破裂」という野村リポートを出している。このリポートはウォール・ストリート・ジャーナルも取り上げている。
不動産市場の下方修正は「もし起きたら」ではなく、「どれくらい厳しくなるのか」に視点が移っていると野村のアナリストは言っている。
CNNもまた「不動産バブル崩壊の危機が再び注目を集めつつあるようだ」と若干控えめながら何人かのエコノミストのバブル崩壊懸念を報じるようになっている。
実業家たちはマスコミのように「懸念」を表明することはほとんどないが、彼らは行動することで何が起きているのかを示している。
香港最大の実業家である長江実業グループの李嘉誠は、すでに中国や香港の不動産を売却し続けているのだが、その行動自体が不動産バブル崩壊を見越したものであることが分かる。
全体を俯瞰して見ると、中国の不動産バブルは、すでに崩壊したという事実が鮮明になって来る。
■不動産価格のコントロールとは何をするのか
ただし、中国政府は、中国の不動産価格の下落については、「バブル崩壊ではない」と一貫して述べており、中国政府は不動産価格をコントロールする能力があると言っている。
ここで言う、不動産価格のコントロールとはいったい何をするのか。これは、とても単純な話だ。
不動産価格が暴落したら、中国共産党が「不動産価格を買い支えよ」と命令し、中国人民銀行を通して不動産を買い上げるということなのである。
中国は共産党の一党独裁の国であり、国が不動産価格を買い支えると決めたら、どんな弊害があろうとも、それは遂行される。
通常の国では、大手の商業銀行が巨額の負債を抱えてまで不動産を買い支えるような真似はできないが、中国では政府がそれを命令したら国有銀行はそれをするのである。
そんなことは可能なのか。実はリーマン・ショックの際、それが行われて中国の不動産バブルは崩壊しなかった。だから、不動産バブルに関しては、こと中国に関しては大崩壊することはないと分析する人々もいる。
しかし、政府のこういった政策は、社会のひずみをどんどん巨大なものにしていき、最後には立ちゆかなくなる瞬間が来るというのも事実である。
中国政府は環境破壊などモノともせずに工場を林立させて製造を「命令」したが、その結果、世界最悪の環境汚染を引き起こして中国全土が人間の住む場所でなくなってしまった。
ツケはあとで巨大なものになってやって来る。
日本には、中国に媚びを売るようなアナリストや経済評論家が山ほどいる。まるで中国に媚びているように見えるので、「媚中派」と言われて嘲笑されている。
この媚中派の人々は「次は中国の時代だ」と毎日のように叫ぶのだが、その割には中国に明るい未来を感じる日本人はほとんどいない。当たり前だ。中国人でさえ、中国の未来など信じていない。
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