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7月の景気回復は夢か幻か… 消費増税がもたらすディープインパクト!
http://wjn.jp/article/detail/8293143/
週刊実話 2014年5月22日 特大号
やはり消費増税はアベノミクスをジワジワとつぶすのではないか−−。
夏場の回復を強調する経済アナリストの楽観論をあざ笑うかのように、市場には不吉な観測が飛び交っている。4月に消費税を8%に引き上げた結果、長引くデフレから回復基調にある日本経済の息の根を止めかねないと危惧する声が急浮上しているのだ。
増税スタート2週間後の4月半ばの営業日、日経平均株価が1万4000円を割り込み、一時は年初来安値を割り込んだ。大手証券マンは「ユニクロを運営するファーストリテイリングが8月決算の業績見通しを下方修正した。経済メディアは無視したが、ユニクロがさらした息切れ現象に投資家が“衝撃”を受けたことが大きい」と解説する。
いまや日本の“勝ち組”に挙げられるファストリは4月10日、今年8月決算の業績純利益を当初見込みの前期比2%増(920億円)から一転して3%減(880億円)になるとの見通しを発表した。消費増税の直撃を受け、国内ユニクロ事業の不振が避けられないのが最大の理由である。大手証券マンが続ける。
「あのユニクロでさえ増税のダメージが大きいと白状したのだから無理もありません。その後は多少回復したにせよ、平均株価は連休中も1万4000円台前半で低迷している。国内外の投資家は、消費税引き上げがもたらす影響を深刻に受け止め始めたのです」
折も折、政府が発表した4月の月例経済報告も「増税前に膨らんだ消費がしぼみ、景気を下押ししている」ことを理由に、景気の基調判断を1年5カ月ぶりで下方修正した。国際通貨基金(IMF)も1月には1.7%と予想した日本の今年の成長率を、4月の消費税引き上げに伴い1.3%に下方修正し、構造改革と財政再建に懸念があるとして「2015年には1.0%に鈍化する」との予測を打ち出した。
政府は来年10月に消費税率を10%に引き上げるシナリオを描く。その際に重視するのが7〜9月の国内総生産(GDP)だ。安倍普三首相のブレーンとして知られる内閣官房の浜田宏一参与は、増税に踏み切る判断基準として「2〜3%の実質成長率」を挙げる。前述した政府の月例経済報告といいIMFの見通しといい、消費税10%へのハードルは予想外に高い。それどころか、8%に引き上げた直後に実態経済が揺らぎ始めたのだから深刻だ。
「これで景気が失速すれば安倍首相のメンツは丸つぶれになる。それを阻止すべく、政府は新たな成長戦略を練り、日銀は追加緩和を検討している。今後、どんなサプライズが飛び出すかが安倍政権の命運を握っているといっても過言ではありません」(市場関係者)
いまサプライズの“本命”と密かに囁かれているのが、年金積立金管理運用独立行政法人が運用する巨額マネーの積極活用だ。同法人は厚生年金と国民年金の積立金約129兆円を運用している。現在、運用マネーの5割超を安全性が高い国債などで運用しており、国内の株式投資は17%にすぎない。この比率を増やせば株価を押し上げ、アベノミクスに絶大な効果をもたらすとの論法だ。
確かに10%増やせば約13兆円が市場に流入する。昨年1年間での外国人投資家の買い越し額が15兆円だから、明らかにカンフル効果を狙ってのことだ。しかし、株式投資で失敗すれば年金が目減りする。それを承知で“究極の秘策”が浮上した舞台裏を、前出の大手証券マンが喝破する。
「3月決算の発表が相次いでいますが、景気の減速懸念から今期の業績見通しを慎重に予想する会社が多い。ところが市場の予想を下回れば、目も当てられない。例えばホンダで今期の営業利益を1%増の7600億円と予想したのですが、市場予想(8972億円)を大きく下回ったことから、4月28日には一気に年初来安値まで売り浴びた。安川電機、デンソー、日野自動車など、この手の事例には事欠きません。といって株価が下がれば消費マインドが冷え込み、景気は失速してアベノミクスの命運が尽きる。そんな事態だけは回避したい安倍政権とすれば、もう手段をウンヌンしている場合ではないのです」
しかし演出された高株価が、いつまでも続く保証はない。中国経済にはメルトダウンの危機が忍び寄り、ウクライナ情勢も目が離せない。暴発含みの北朝鮮や尖閣問題また然り。これらが火を噴けば、日本経済は深刻な返り血を浴びる。証券アナリストは冷ややかだ。
「消費増税の影響が限定的なスーパーとは対照的に、デパートは想定を上回る駆け込みの反動減に苦慮している。夏場の回復などドダイ無理で、景気腰折れ懸念がくすぶっています」
国民負担を優先させた無為無策のツケは、想像以上に“深い衝撃”として回ってきそうだ。
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