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日本企業は本当に強いのか?
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/archives/4673654.html
2014年05月10日 NEVADAブログ
よく、日本企業は内部留保金を溜めすぎており、配当等に回すべきだとの意見が専門家から出ていますが、では本当に日本企業は「お金」を持っているのでしょうか?
2012年度末
全体の内部留保金 304兆円
資本金一億円以上 189兆円
資本金一億円以上の大企業の1998年時の内部留保金は101兆円であり、2012年は88兆円余り増加しています。
そして負債は256兆円となっており、これは1998年に比べ49兆円減少していますので、企業体力からすれば一見改善していると言えますが、内部留保金ー負債=67兆円の<マイナス>となっており、内部留保金を全て吐き出しましてもまだ67兆円足らないという状況になっているのです。
ところで、多くは内部留保金=現預金保有と思っていますが、そのような企業は殆どありません。
色々な事業活動に使っているからです。
企業の内部は以下のようになっています。
現預金 84兆円 ( 1998年比 ほぼ横ばい)
長期保有株 195兆円 ( 1998年比 +136兆円)
*この3年間では+73兆円
現預金はわずか84兆円しかなく、株式を195兆円も保有するようになっているのです。
バブル崩壊後、「持合い」はダメと言われてきていましたが、今や完全に復活しており、株が企業によって市場から吸い上げられているのです。
その中で日銀や公的資金が買い上げており浮動株はどんどん減少していっており、今や10%もない大企業が殆どです。
日本企業はこの間、将来の成長の為に設備投資等をどれだけ行ってきたのでしょうか?
有形固形資産 241兆円(1998年度 277兆円)
36兆円も減少しているのです。
日本企業は成長のための新しい投資を行わないどころか却って減少させておりこれでは成長などできるはずがありません。
減価償却の終わった古い設備を使って今まで通り製造していれば、それは利益は出ます。
売上が殆ど増えない中、最高益を更新する企業が多いと報じられていますがそれも納得がいきます。
日本企業の実態は過去の遺産を食いつぶしているだけであり、このため、スマホ等の最先端の商品に日本企業は部品でしか参加出来ていないのです。
今や「日本企業がなくても世界は困らない」と言われる位、日本企業の存在感がありませんが、それはひとえに
設備投資をしてこなかったからです。
株式保有を136兆円も増やしながら設備等の資産を36兆円も減らしていれば、成長などできるものではありませんが、しかも、とどめを刺すような数字もあります。
設備投資をどこで行ったか、です。
2013年度(日本政策投資銀行調べ)
70%(製造業)
これは国内投資に対する海外投資比率ですが70%にも達しているのです。
もはや日本では設備投資はしないという企業が殆どになってきているのです。
これでは給与増を伴った成長などできるものではありません。
上記の数字は日経新聞が報じた署名記事からでありそれなりの信ぴょう性がありますが、企業経営者は
この数字をしっかり頭に入れて経営にあたるべきだと言えます。
うわべだけの報道数字を見て「日本は強い、日本株は上がる」と思っている経営者がいるとすれば、次に大きな崩壊が襲ってきた際には、最悪の事態に遭遇するはずです。
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