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日銀の追加緩和策の後退で一時的円高へ!?(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/14/hasan87/msg/495.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 5 月 05 日 09:14:17: igsppGRN/E9PQ
 

日銀の追加緩和策の後退で一時的円高へ!?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39161
2014年05月04日(日) 真壁 昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」 現代ビジネス


足元のわが国の金融市場で、株価が不安定な展開になっていることに加えて、為替市場でドルの上値が重くなっている。その背景には、日銀の追加緩和策に対する期待が後退していることがある。

日銀の黒田総裁は「状況の変化によっては、躊躇なく追加策を実施する」と公言してるものの、物価上昇目標の達成には自信を持っていることもあり、当面、追加の金融緩和策の実施は考えていない。

そうした日銀のスタンスを反映して、市場関係者の中でも追加策に対する期待がかなり後退している。経済専門家の一部には、「今年中の追加策実施はないだろう」との見方も台頭しているようだ。

■消費税率引き上げの反動減は予想範囲内

日本銀行が追加緩和策についてやや消極的になっている理由の一つに、「反動減による落ち込みが予想の範囲内に落ち着きそうだ」との感触があるとみられる。4月以降の消費動向をみると、高額商品などでは大きな落ち込みがみられる。

一方、価格帯の低い食品などでは販売動向は堅調な見解を示している。一部のスーパーなどでは、落ち込みを抑える企業努力の影響もあり、売り上げはむしろ前月対比で上昇しているところもあるようだ。

また、ファミレスなどの分野では、“プチ贅沢”の流れを受けて客単価が上昇しる店舗もある。反動減から回復までの期間についても、夏場までには回復すると見る経営者が多い。そうした状況を考えると、日銀としても急いで追加策を考える必要は薄れる。

■デフレギャップに対する日銀の見方

もう一つ日銀が強気になれる点は、日銀自身、供給能力と需要の差=デフレギャップがほとんどゼロ近辺まで縮小しているとみていることだ。デフレギャップが殆どゼロになると、需要が増えることが直接、物価上昇につながる可能性が高まる。

日銀がそうした見方をしていることもあり、黒田総裁は物価目標の達成に自信を深めていると考えられる。日銀の認識の大きな変化がない限り、理論上、追加緩和策の必要性は高まらない。

米国の金融市場に目を転じても、足元の長期金利はむしろ下がり気味だ。米国の金利が上がらず、日銀の金融緩和策の期待も後退すると、ドルの上値はこれから一段と重くなることが考えられる。中国問題などによっては、一時的に円高に進む可能性を頭に入れておく必要がありそうだ。


 

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コメント
 
01. 2014年5月06日 02:48:49 : PHChuNJquw
円が対ドルで2週間ぶり高値、中国減速懸念で
2014年 05月 6日 01:30 JST

[ニューヨーク 5日 ロイター] - 5日午前中盤のニューヨーク外為市場は、円がドルに対して2週間ぶりの高値をつけた。中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が4カ月連続で低下したことで、比較的安全な通貨とされる円が買われた。

ドル/円JPY=EBSは101.86円まで下げた後、0.25%安の101.935円で取引された。主要6通貨に対するドル指数.DXYは小幅低下の79.493となった。

米長期金利の指標となる10年債利回りが3カ月ぶりの低さとなったこともドルの魅力を損ねた。親ロシア派武装集団とウクライナ政権部隊の交戦が続く中、投資家はリスクの少ない国債を買っている。

先週2日発表の米雇用統計は好調だったが、投資家は労働参加率の低下や賃金水準が上がらないことが嫌気され、ドルは発表当初の上昇から反落。5日に米供給管理協会(ISM)が発表した4月の非製造業部門総合指数(NMI)が8カ月ぶりの高水準をつけたことで下落は止まった。

ユーロ/ドルは1.3883ドルとほぼ横ばいだった。

スウェーデン・クローネは、対ユーロで下落。スウェーデンの鉱工業生産指数が3.8%と大幅下落したことを嫌気した。

今週はイギリスのバンクホリデーや日本の祝日で取引量は少なくなりそうだ。

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPKBN0DL10D20140505


02. 2014年5月07日 16:37:10 : nJF6kGWndY
 
何度も言っていることだが、日本で構造改革が順調に進む可能性は低いから、長期的には、コストプッシュの悪いインフレと実質可処分所得の減少傾向が進むだろうな

ただし、目先は、海外要因(米国経済の失速や紛争など)、まだデフレリスクから完全に脱却しているわけではなく、100円を切るような円高の揺り戻しが起こる可能性も高いだろう

http://diamond.jp/articles/print/52260 
【第134回】 2014年5月7日 高田 創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト],森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト],熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]
異次元の国債市場は管理相場の猶予期間 金融機関は“おコメ”だけでなく“おかず”も食べて体質改善を
――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト
「異次元の国債市場」に
 以下の図表1は、日本国債の保有額の推移である。過去1年の異次元の金融緩和による大きな転換は、預金取り扱い金融機関の国債保有が減少し、日銀の保有が増加したことにある。
 過去1年間の日銀の「異次元の金融緩和」は、日銀が国債の発行の約7割を購入することによって市場機能が低下し、半ば管理相場化された「異次元の国債市場」をつくり上げられたことにある。国債金利は現在0.6%の低水準にあり、投資家が投資を行う水準ではないとされやすい。
 過去10年あまり、筆者は金融機関にとって国債投資は主食、「おコメ」のようなもので、「おコメの味」は長短金利差とした。その観点からは、今や「味が薄すぎる」との見方もできよう。

国債、おコメの味は
「官製味付け」に
 ただし、投資の妙味はリスクー・リターンにあるとすれば、管理相場化しボラティリティが極端に低下したことをもってリスクが低下したとして、今日の「おコメ」の妙味は相応に保たれているとの評価も可能だ。とはいえ味付けは変質し、人工的に変質した「官製味付け」になったと見るべきだ。
 すなわち、味は薄いがリスクが低い分、まだなんとかおコメを食べ続けることができるが、それはあくまでも官製相場が続く間の「猶予期間」である。その猶予期間のなかでいかに金融機関としても金利上昇にも耐え得る体質改善を行なうかが問われる。すなわち、おコメ以外の「おかず」として多様な資産を含めるポートフォリオのリバランスが、必要になる段階である。
管理相場とは
「日本版ペギング」状況
 以下の図表2は、これまでも用いてきたバランスシート調整の概念図である。その基本形は3原則、@債務肩代わり、A債務処理原資確保(多くの場合は自国通貨切り下げ)、B先行き期待改善による資産価格引き上げである。
 @の国債を用いた「肩代わり」での重要な点は、負担の順序の最終段階で国債のリスクを抱える中央銀行のサポートが生じ、国債購入を中心とした金融政策の重要性が生じる。すなわち、それまで金融機関が担っていた国債の金利リスクを、日銀が肩代わりすることである。
 米国の大恐慌という歴史的事例が示すように、大規模なバランスシート調整の結果生じた国債市場のエクジットには、中央銀行が大きく関与してきた。1945年以降、米国FRBは国債金利の釘付け(ペギング)を6年にわたって行なった。
 2013年の「異次元の金融緩和」は、米国の大恐慌後の「ペギング」の発想に類似した管理相場の第一歩を踏み出したのではないかとの認識を、筆者は抱いている。先述の「管理相場」とは、「日本版ペギング」状態に近い。

猶予期間の課題は
財政再建と金融機関の体質改善
 以上の債務の肩代わりのプロセスでは、国債の金利リスクを金融機関が担ってきた。それは金融機関としても、貸出減少の状況にあって預貸ギャップが拡大するなか、国債投資が本源的な資金運用手段であったからだ。
 しかし急な金利上昇が生じれば、財政の持続性不安と保有国債の価格暴落で金融システム不安を呼び起こす不安が生じるなか、猶予期間として中央銀行が一時的に金利リスクを肩代わりする必要が生じる。
 ただし、中央銀行としては物価の安定の観点からインフレ率が一定水準を超えれば緩和姿勢の転換も必要となるなか、その猶予期間には自ずと限度がある。その猶予期間のあいだに、国の財政再建と同時に金融機関の体質改善が必要になる。
 まず、財政は国債需給の観点から国債の供給を削減すべく、一層の財政再建シナリオを市場に示す必要が生じる。同時に、財政ファイナンスとされやすいなか、いかに国債の信任を維持するかの財政規律の重視、市場の安定を維持する国債管理政策が必要になる。
 一方、金融機関側は金利の上昇に耐え得るべく、資産構成を国債中心のポートフォリオからクレジット資産、海外資産、金利変動資産に次第にシフトさせることが課題になる。すなわち、おコメだけでなく、多様なおかずの摂取が必要になる。
猶予期間の鍵を握る
物価動向と最大のJGBリスク
 市場参加者としては、国債市場の価格変動が抑えられ、管理相場下にあるという「変質」が生じているとの認識のもと、それを猶予期間(モラトリアム期間)と認識した上で、着実な資産リバランスを行う局面だ。
 また、ここでの猶予期間は物価目標である物価水準が鍵を握るだけに、今後物価動向には注目が必要だ。現在、市場の関心は日銀の追加緩和にあり、その可能性によって市場は支えられている。
 しかし、もし物価動向が日銀が予想するように年内に1%台後半水準になって、2%が視野に入れば、追加緩和ではなく「日本版テイパリング」を議論する見方も生じ得る。その場合、金利は非連続的に変化する可能性もある。筆者は今年最大のJGB(日本国債)のリスクは、そうした可能性にあると見る。

 

http://diamond.jp/articles/print/52370 
【第155回】 2014年5月7日 週刊ダイヤモンド編集部
日銀ウオッチャーが採点!異次元緩和1年の通信簿
日本銀行が異次元緩和策を導入して1年が経過した。中曽宏副総裁の独占インタビュー(特別レポート第232回)に続き、今回は日銀ウオッチャーによる評価と追加緩和予想をお送りする。
「政治と経済の双方の動向を前提とすると、早過ぎず遅過ぎず、好適な時期を捉えて実施された政策であったように思う」
 1年前に日本銀行が打ち出した「量的・質的金融緩和」を振り返って、こう評価するのは、野村総合研究所の井上哲也・金融ITイノベーション研究部長だ。
 元財務官の黒田東彦氏が日銀総裁に就任したのが2013年3月19日。それからわずか2週間後の4月4日、間髪を入れず最初の金融政策決定会合で、日銀は市中への資金供給量(マネタリーベース)を2年で2倍にするという、まさにこれまでとは次元の異なる大規模な金融緩和策を導入した。
 それだけに、強力な金融緩和を求めていた安倍晋三首相は同日、「見事に期待に応えていただいた」(テレビ番組のインタビュー)と大絶賛。株式・為替市場の反応を見ても、機を捉えた柔道の「一本」のごとく見事に決まったといえる。この政策が「円安をもたらし、これがきっかけで株高と景気回復の好循環が始まった」(菅野雅明・JPモルガン証券チーフエコノミスト)からだ。
 もっとも、政策導入のタイミング、すなわち日銀が金融市場という相手の機微を理解した上で政策を打ち出した“柔道の達人”であったかどうかについては、懐疑的な見方が多い。
 例えば森田長太郎・SMBC日興証券チーフ金利ストラテジストは、円安については欧州債務危機の収束に伴い、過度な円高が自律的に反転していく方向と、「異次元緩和発動のタイミングが偶然重なった面もある」と指摘する。
 とはいえ、併せて森田氏が言うように、「経済政策にとっては強運も重要な要素の一つ」である。望むべきは、現在の緩やかな景気回復の基調が今後も途切れずに継続していくことだ。
 その上で注意しておきたいのは、この政策はあくまで「構造改革実行までの時間稼ぎ」(加藤出・東短リサーチチーフエコノミスト)であり、いわば“カンフル剤”にすぎないこと。むろん薬には効果だけでなく、副作用が付き物だ。
 であれば、今後の日本経済の行方を占うには、果たして異次元緩和の効果は本当に見られたのか、そして副作用の懸念はないのかを検証しておく必要がある。
 そこで本誌は今回、9人の日銀ウオッチャーにアンケートを実施、異次元緩和の効果と副作用について、この1年を評価してもらった。
 具体的には、(1)日本経済の成長への寄与、(2)期待インフレ率の引き上げ、(3)為替への影響という三つの「効果」指標と、(4)債券・クレジット市場など市場機能の低下、(5)出口の難易度という二つの「副作用」指標の計5項目で、さらにトータルで見た総合得点も全て100点満点で付けてもらった。
 結果は、最近の日銀が成果に自信を深めつつあるのとは裏腹に、総合の平均点で47.2点と低い点数にとどまった(図参照)。
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 短期的には一定の効果があったという評価も多く見られたものの、副作用が極めて大きいとの見方が大勢を占めたからだ。日銀ウオッチャーたちが「日銀は危うい政策に乗り出している」と認識していることがうかがえる。
市場機能低下は深刻
出口の難易度は2人が0点評価
「足元までの景気回復は、主に追加財政の効果によるもの」。こう指摘するのはBNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト。まずは「効果」の3指標を見ると、河野氏は指標(1)の成長への寄与で最低点数の30点と辛口評価だ。
 同様に、「欧米と比べると財政刺激の度合いが極めて大きく、金融緩和の効果が実体より大きく見えている」(森田氏)と、金融政策よりもむしろ財政政策の効果を指摘する声は目立った。
 また、最も点差が開いたのは(3)の為替への影響。これは、金融緩和の効果で円安がもたらされたのかどうか、その見方に温度差があったことに加えて、「円安になっても輸出数量は増えず、貿易赤字が拡大した」(斉藤満・東海東京証券チーフエコノミスト)と、そもそも円安による景気回復に懐疑的な声もあったためだ。
 一方、副作用指標では、(4)の市場機能の低下が深刻であるとして、加藤氏が0点を付けた。
 新規発行量の7割強もの国債を日銀が吸い上げているため、国債市場では取引量が急減。4月14日には、とうとう10年国債の取引が成立しない事態に陥った。本来は経済のバロメーターであるはずの長期国債の金利だが、国債市場が「その機能を失っている」(上野泰也・みずほ証券チーフマーケットエコノミスト)といえる。
 実際、4月8日の記者会見で黒田総裁が「失業率は構造的失業率に近づいている」「需給ギャップはゼロに近づいている」などと発言、本来は債券相場に影響の出るようなコメントにもかかわらず、相場はずっとなぎの状態のままだ。
4月8日、初の生中継会見で、黒田総裁は「追加緩和は現時点では考えていない」と述べた
Photo:REUTERS/AFLO
 この現状について、植田和男・元日銀審議委員は、仮にインフレが2%に達して長期金利が3%になり、金融機関や投資家が保有国債で多額の評価損を抱えるにしても、「その途中で政府・日銀が手助けをしてくれると安易に考えているなら非常に危険な状態」と警鐘を鳴らす。
 さらに(5)の出口の難易度となると、4人が10点、2人が0点と、大半が厳しい評価を下した。バークレイズ証券の森田京平チーフエコノミストに至っては、早くも「18年4月任期の黒田体制下では、出口は来ない」と予想している。
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 ちなみにアンケートで併せて聞いた14年末時点の経済指標予想では、気になる消費者物価指数(CPIコア)は、消費増税の影響を除くベースで平均1.1%と2%には届かなかった。
 日銀は、「14年度の終わりごろから15年度にかけて2%程度に達する可能性が高い」としているが、仮にこれが下振れするリスクが高まったと日銀自らが判断すれば、追加緩和に踏み切る可能性もある。
 アンケートでは、最後に追加緩和の予想時期と内容、およびトリガーについても尋ねた。結果は下表の通りで、最も多かったタイミングは今年7月となった。
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 その理由として指摘が多かったのは、消費増税の影響による景気の落ち込みだ。月次ベースで見て、「4月の落ち込みから5〜6月と持ち直していく姿が確認できれば想定内」(岩下真理・SMBCフレンド証券シニアマーケットエコノミスト)。6月分の感触は7月上旬には把握可能であり、このタイミングで消費増税に関する初期判断も可能というわけだ。
 この他、7月には「6月に予定されている政府の新成長戦略との協調を演出する目的や、第3四半期GDPを押し上げて年末に予定されている安倍首相による消費税率再引き上げをサポートする意味合いもある」(菅野氏)という。
 もっとも、井上氏が指摘するように、「追加緩和に昨年4月のようなインパクトを持たせるのは難しい」ことを考えると、タイミングにも一工夫必要だろう。
 そういう意味では、「7月の見通しでアンダーシュートのリスクが高まると予期できるなら、その前の6月に先手を打つことに意味がある」(井上氏)との見方もできる。
 肝心の追加緩和の内容については、長期国債の買い入れ増額を中心にした昨年4月のような“バズーカ砲”ではなく、「リスク資産の買い入れ増額も含め、“機関銃”を束ねるイメージ」(加藤氏)という意見が多かった印象だ。
 ただし、名目賃金の上昇が限られる中、「消費増税と円安の影響で、家計部門の実質購買力は前年比で3%以上下落している」(河野氏)という国民生活の現状がある。
 それだけに、これが安倍政権の支持率を徐々に下げることになれば、少なくとも政治的な追加緩和の圧力はそれほど強くはならないのかもしれない。
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 (「週刊ダイヤモンド」編集部 池田光史)


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