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[FT]米国を追い抜く中国経済 8つの質問
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投稿者 あっしら 日時 2014 年 5 月 02 日 16:40:22: Mo7ApAlflbQ6s
 


主要12カ国の経済規模(米GDPの%)。日本は2011年時点で世界第4位になっていた
(出典:ICP/IMF/World Bank)


[FT]米国を追い抜く中国経済 8つの質問
2014/5/2 7:00

 本紙(英フィナンシャル・タイムズ)は4月30日、中国が今年、米国を抜いて世界最大の経済大国になると報じた。これは歴史的な瞬間だ。何しろ1872年以来、米国が世界一の経済大国だったからだ。

 この時が来ることは誰もが知っていた――国際通貨基金(IMF)の予想は2019年が重要なポイントになると示唆していた――が、国際比較プログラム(ICP)の報告書は意外だった。同報告書は、中国経済が2011年に既に米国の規模の87%に達していたと述べていたためだ。この数字は購買力平価(PPP)の新たな試算に基づくもので、必然的に多くの疑問を提起する。


■国際比較プログラムとは何か

 ICPはワシントンの世界銀行が主催する、世界の主要統計機関の緩やかな共同事業だ。欧州連合(EU)統計局ユーロスタットと経済協力開発機構(OECD)が先進国のデータを提供する一方、多くの地域支部、大抵は各国の統計機関がユーロスタットなどの数字に相当するその他の国々のデータを提供する。
 全体として世界199カ国がカバーされている。このためICPの結果は、その他の類似研究よりもはるかに包括的だ。


■購買力平価とは何か

 PPPは、お金が買えるものを示す指標だ。国内総生産(GDP)などの各国の経済指標を比較のために共通通貨に換算する時、すべての経済においてお金が買える財とサービスの量を知りたければ、利用すべき為替レートはPPPだ。
 これは特に非貿易財であるサービス産業にとって重要だ。基本的な中国の散髪は基本的な米国の散髪より安いが、米国人は荷物をまとめて中国の地方に行くことができないため、市場為替レートには、この2つの価格を均一化する圧力がかからないからだ。


■ICPの数字を信頼すべきか

 PPPの算出方法が修正された結果、中国とその他アジア諸国が従来思われていたよりも大きく見えるようになったのは確かだ。このことはデータの正確性に疑問を投げかけるだろう。中国当局が研究に参加しなかったため、特にそうだ。
 ICPは周期的にPPPの新しい試算を弾き出す。直近の2011年の数字の前には、2005年、1993年に改訂され、さらにさかのぼると、1985年、1980年、1975年、1973年、1970年に改訂されている。新しい数字を認めたくないと思う米国の人々は、中国経済の規模を40%削減し、それにより世界経済の成長率の測定値を下方修正した2005年のICPの報告書をなぜ受け入れたのか自問すべきだ。


■計算の仕組みは

 非常に単純に、本紙は中国経済が2011年に米国の規模の86.9%だったというICPの試算を使い、IMFの最新の「世界経済見通し(WEO)」から得られる2012年、2013年、2014年、2015年の直近の成長率をこの数字に当てはめた。その結果は、もしPPPが一定であり(通常の仮定)、成長率がIMFの予測と合致するとすれば、中国が今年米国を僅差で抜き、来年ははるか先を行くことを示している。


■GDPが正しい指標なのか

 GDPは各国経済の産出量を表す1つの指標だが、もちろん、完璧ではない。ICPの報告書はほかにも多くの指標を算出しており、消費により大きな重点を置いた指標では、高所得国が世界全体に占めるシェアが高まる。
 これは、先進国経済は比較的貧しい国よりも家計消費の割合が高いことを反映している。


■生活水準はどうか

 明らかに、経済規模は決してすべてではない。米国の人口が3億人程度なのに対し、中国の人口は13億人に上るため、米国や日本、そして大半の欧州諸国の生活水準はまだ、中国、インドのそれよりはるかに高い。


■生活するのにお金がかかる場所はどこか

 一般的に豊かな先進国では、国全体の生産性のレベルに見合うよう、サービス業の賃金により多くのお金を払わなければならない。


■そうなると、世界のランキングはどうなるのか

 世界の主要12カ国については、各国経済が2011年に米国と比較してどうだったのかというICPの試算と2005年の結果は上記のグラフを参照してほしい。

By Chris Giles

(2014年5月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
(翻訳協力 JBpress)

(c) The Financial Times Limited 2014. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK01041_R00C14A5000000/


 

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