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大前研一:「ドラッグストア日本一」を目指すイオン
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140430-00000000-fukkou-bus_all
nikkei BPnet 4月30日(水)8時33分配信
イオンは4月14日、2015年2月をめどにドラッグストア大手のウエルシアホールディングス(HD)を連結子会社化すると発表した。資本・業務提携を拡大し、年6兆円を超えて成長が続くドラッグストア業界で攻勢を強め、「ドラッグストア日本一」を目指すという。
■トップはマツモトキヨシで売上高4563億円
まず、「ドラッグストアの売上高と店舗数」をご覧いただきたい。
業界トップはマツモトキヨシHD(売上高4563億円、店舗数1493店)。千葉県松戸市で創業し、関東地方を中心に「マツモトキヨシ」を全国展開している。
イオンが出資するツルハHD(売上高3430億円、店舗数1301店)は北海道旭川市で創業。東日本を中心に「ツルハドラッグ」を展開しているほか、関東地方で「くすりの福太郎」を展開する。また、西日本では「ウェルネス」や「Wants」を展開している。
またイオンが出資するウエルシアHD(売上高3343億円、店舗数899店)は東京都府中市で創業。埼玉県を中心に関東地方で「ウエルシア」を展開する。
■ウエルシア創業者・故鈴木氏の「遺言」と合致したイオンの思惑
もう一つ、CFSコーポレーション(売上高1126億円、店舗数308店)は、神奈川県横浜市で創業したドラッグストアの「ハックイシダ」と、静岡県三島市で創業したスーパーマーケットの「キミサワ」が合併。神奈川県および静岡県を中心にドラッグストア「ハックドラッグ」を展開するなどしている。同社にもイオンが出資している。
イオンが出資するツルハHD、ウエルシアHD、CFSコーポレーションの3社の売上高を合計すれば、8000億円近くなり、日本一の規模となる。ただ、今まではバラバラのまま展開していたし、イオンが100%の株を持っているわけではない。
日本経済新聞4月14日付の記事によれば、2月21日夕方、闘病中のウエルシア創業者・鈴木孝之氏は、病室にイオンの岡田元也社長を呼び、「俺はもう後がない。ウエルシアを守ってやってくれないか」と語りかけたという。
岡田社長はウエルシアHDの子会社化を発表した記者会見で、「鈴木氏の夢である日本一をぜひとも達成したい」と述べている。イオンとしても、当然、ドラッグストア業界でのシェア拡大を以前から狙っていただろう。鈴木氏の「遺言」は、そうしたイオンの思惑に合致したものだった。
■日本はコンビニが主流だが、米国はドラッグストア
日本ではコンビニエンスストアの出店が主流だが、米国ではドラッグストアの方が規模が大きい。薬品のほかに化粧品、ベビー用品、パーソナルケア、子供のおもちゃなど日用品を幅広く扱うドラッグストアが、米国の至る所に出店している。
最大手のWALGREENSは8500の店舗を持ち、売り上げは7兆円を超えて、経常利益も2400億円以上出している。二番手のCVSはまさにドラッグストアの代名詞にもなっており、コンビニの原型と言われている。6800店舗での売り上げは4兆円近く、2000億円を超える経常利益を出している。
コンビニが“おばけ”化した日本では、売上総額が10兆円に近づいており、今では小売業界の中核になってきている。イオンの競争相手であるセブン&アイ・ホールディングスも、コンビニ(セブン-イレブン)とスーパー(イトーヨーカドーなど)が強い。
小売業日本一のイオンは実はこのコンビニに弱く、業界第5位のMINISTOPを持つに過ぎない。お一人様世帯が増えている日本においては、今後スーパーが伸びるということは考えにくい。
■コンビニに負けない成長シナリオをどう描くか
そこでイオンとしては、得意のモールで主力のスーパーに加えドラッグストアを強くすることで、セブン&アイに対抗するという戦略を描いているのであろう。
売上高はようやく5兆円を超えたところであるが、当然セブンとの10兆円先陣争いではイオンにとって1兆円のドラッグストアは非常に重要な存在なのである。
今後、イオンとしては日本と違った形で大発展してきた米国のドラッグストアを研究し、(かなり大きな挑戦ではあるが)コンビニに負けない成長シナリオを描き出すことが課題となる。
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