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雑感。日本の薄気味悪い状況
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52581869.html
2014年04月28日 在野のアナリスト
昨日の鹿児島2区補選、投票率は45.99%で過去最低。メディアが情報を封鎖し、鹿児島2区補選のことをほとんど報じず、注目度も低くなる中ですから、この結果をうけて与党に追い風と報じるところは、日本の民意とは50%以下の強固な規定票で決まる、とでも言いたいのかもしれません。つまり浮動票など邪魔、移ろい易い民意など、民意ではない。風をつくってきたメディアが、今はその風がおきることを怖れている、そんな風潮を示すのかもしれません。
例えばオバマ氏の訪日時、尖閣にも安保適用、との文言を盛んに報じて「成果」を謳いましたが、米国では「レッドラインを引かない」との報じ方が多い。そもそも安保が適用になっても、米軍が動くかは米国の意思決定によるのであり、絶対遵守の義務ではありません。オバマ氏はこれを「新しい立場ではない」と、中国へ最大限に配慮しており、尖閣にも何ら変化はない、と示しているのです。共同声明に載った、と喜んでいるメディアと政治家の質は低い、となるのでしょう。そして、そんな報道姿勢はグローバルな見方を国民に伝えず、愚民化しようとするメディアの戦略であり、気がつけば日本が鎖国時と同じような『世界情勢に疎い』という事態にまい進させているのかもしれません。恐るべき事態が着々と進行している、それが薄気味悪さです。
薄気味悪いのは、市場も同じです。先に、債券市場では新発10年物国債の見合いなし、という事態に陥った。インフレが順調にすすむなら、国債価格は下落するはずですから、今の水準では買い意欲が少ない。それでも、日銀の追加の緩和策でも打ち出されれば、まだ金利上昇は押さえつけられるので、短期では購入のインセンティブも働く。今の国債市場は、次の急変動を準備するような凪状態であり、そこに来て財政審から奇妙な話がでてきました。
国と地方を合わせた財政の長期資産で、基礎的財政収支を20年度で仮に黒字化しても、60年度には8000兆円を越える、というのです。おや? と感じるのはデフレ脱却すれば経済成長し、財政状況が改善する、が安倍ノミクスの根幹にあるはずです。だから公共工事や選挙の票買いのためのバラマキ、を是認してきました。しかも社会保障費の削減に切り込まねば、と通り一遍の結論も聞かれます。その前に、この公共工事やら地方振興と称した票買いのバラマキを改めるべきだろう、と素直に思いますし、この試算でそうしたものがどれだけ織り込まれたのか? 時の政府がうつ、関心を買うためのバラマキが財政状況のもっとも重い課題、といえるのでしょう。
株式市場も同じ、連休の谷間であり、閑散とはいえ1.6兆円の売買代金は最近の市場としてはそこそこ出来た方ですが、日銀会合への思惑で売り買いが交錯した面もあり、予断をゆるしません。国内の代行返上売りと、海外勢の売りが重なると、一気に下へと水準をブレークする可能性を秘めたまま、今は凪の展開をつづけています。上へと動くサプライズが出難い状況であって、ここで下へ抜けると、それこそ負の連鎖に陥りかねないほど、危ない状態だともいえます。
どうも、やはり企業業績がアナリスト予想とはほど遠い。それは控えめというばかりでなく、金融市場関係者が異次元緩和で浮かれるのと、企業経営者の立っている次元がまったく異なる、という状況にも思えてしまうほどなのです。それでもまだ、凪を保っている薄気味悪さ。日経新聞が、超ブル相場という記事をかくと、市場が急落するというアノマリーをも考えるなら、日本の投資家は新聞から正しい情勢を伝えられず、『世界情勢に疎い』まま、危険にさらされているということにもなるのでしょうね。
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