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経団連、電力会社、自民党、マスコミの癒着がこんなに激しいという例
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ogasawaraseiji/20140423-00034732/
2014年4月23日 11時45分 小笠原 誠治 | 経済コラムニスト
本日、私は先ず、安倍政権が閣議の議事録を公表することにしたことを歓迎したいと思います。
よくやった!
第二次安倍政権がやったことで、私が褒めるのは初めてのことなのです。
但し、国民のなかには、どうせそのような議事録を公表しても、大事なことは秘密のままにされるのではないかと懐疑的な目を向ける人もいると思います。恐らくそれはそうでしょう。活発な議論が行われたとしても、果たしてどこまで率直にそうした議論が公開されるかは疑問なのです。
しか〜し、それでも、議事録が公開されるからこそ、記者などが政治家に質問するとっかかりができるのです。
いずれにしても、パブリックセクターの人間が何か話し合いを持ったら、それを簡潔でいいから議事録として残すのは鉄則です。こうして閣議の議事録が作成されるならば、そうしたことが政府部門全体に定着する一助となるでしょう。
褒めるのはそれ位にして‥
なんと、最近、また癒着が復活していることか!?
そう思いませんか?
一時期、金融庁の幹部が金融機関などに天下りするのは如何なものかという認識が高まり、実際、金融庁が発足して以降、金融庁の幹部のなかには、金融機関にだけは天下りしないという人もいたのです。
では、最近はどうなのか?
昔と同じではないですか!
また、かつて監督官庁にいた人間が、許認可の対象である金融機関に天下る、と。
世間では天下りと言えば、昔の言い方の特殊法人みたいなところを渡り歩き、そして何度も退職金をもらうことが一番批判されるようなのですが‥でも、そんなことは、国家的にみたらそれほど大したことではないのです。それよりも問題は、監督官庁にいた人間が許認可の対象に天下ることによる弊害の方が何倍も何十倍も大きいのです。
誤解のないように言っておきますが‥私は、そうして天下った人たちの個人攻撃をしようというのでありません。個人的にはいい人も多いし、また、天下りを拒否したとしても、どうやって家族を養えばいいかという問題もあるので、同情すべき点も多いのです。
しか〜し‥それでも言いたい。天下りをするにしても、かつての仕事とは関係のない企業などを紹介してもらうことはできないのか、と。それなら弊害も少なくて済むのです。
でも、私の言うことは通らないのです。というのも、天下りを受け入れる側は、その人がかつて監督官庁で働いていた人でないと意味がないからなのです。つまり、天下りを受け入れることで許認可や仕事の発注、或いは、それ以外のいろいろな面で配慮をしてもらいたいということなのです。
天下り先の企業は、受け入れる人間が実際に優秀かどうかなんてあんまり気にしないのです。むしろ、優秀かどうかよりおとなしくしてくれていた方がいい、と。彼らにとって大事なことは、問題が起きたときに、親元の役所に顔を利かせてくれるだけでいいのです。
私、こうした古い体質が、日本の経済成長の大きな足かせになっていると思うのです。何故ならば、こうした天下りの制度に依存するような日本経済の体質こそが、良い意味での競争や創意工夫を阻害してしまうからなのです。
厚生労働省のOBが製薬会社に天下る。これでどうして公正な指導監督が期待できるというのか? だって、製薬会社には自分たちの先輩がいて、そして、何年か後にはその場所に自分がいるかもしれないのですから。決して先輩を顔を潰す訳にはいかない、と。
そんな風にして、国民の健康と安全がないがしろにされてしまうのです。
財務省や金融庁のOBの金融機関への天下りにしても、そのようなOBがいれば、幾ら検査に入って杜撰な経営内容が分かったとしても、厳しいことは言い難いのです。
そして、厳しいことを言わないから、益々経営内容が悪化し、そして、いずれ破たんして国民の税金が投入される、と。そして、税金が投入され、何年かして再建を果たすと、また官僚のOBが天下りするのです。
防衛省の関係では、仕事の発注をうける重厚長大産業に極めて秩序正しくOBが送り込まれています。まるで、そうしないと仕事が確保できないと言わんばかりに。
経済産業省と電力会社の癒着ぶりは、もう説明するまでもないでしょう。
いずれにしても、そのような膠着した社会であってはいけない、それでは社会が進歩しないということで、何年か前に自民党政権との決別を選択した日本であった筈。
しかし‥その後が拙かった。民主党の余りにも未熟な対応ぶりだけが目立ってしまいました。国民の期待が裏切られたのです。天下りの問題にしても、確かに何かをしようとしたことは認めますが、実際に行ったことはと言えば、退職後に天下りすることから、現役の身分のまま天下りをするようにさせただけだったのです。
現役の身分を維持したままで企業に就職するのは、出向ではあって天下りではないというへ理屈。
そうして民主党が国民の期待を裏切ったから、自民党が復活しただけなのです。
では、自民党に期待できるのか?
また、昔の自民党が復活しただけではないですか?
もちろん、JTの役員人事のように現政権の怒りを買って、人事が覆された例もあるにはありますが‥でも、現政権のご機嫌さえ伺えば天下り自体を否定される訳ではないのです。
というよりも、現政権は、そうした古いしがらみを捨てようとしないどころか、益々利用しようとしているのです。
甘利大臣が言ったではないですか。
安倍政権の賃上げ要請に協力しない企業は、後で経済産業省からお沙汰があるから待っていろ、と。
その甘利大臣は、電力会社から政治献金を受け取っていることが判明したのはご承知のとおり。でも、電力会社から政治献金を受け取っているのは、甘利大臣だけではないのです。麻生副総理も、電力会社9社からパーティー券を買う形で政治献金を受けていたというのです。
およよ!
癒着は、何も企業との間だけのものではないのです。そうではなく、マスコミも大きくかかわっているのです。
何故マスコミが政治家や官僚と癒着する必要があるのか?
確かに、総務省を除いてそれほど関係が深いとは思えないのですが‥でも、役所や警察や政治家を大切にしておかないと貴重な情報が取れずに記事が書けないからなのです。自社が清く正しい姿勢を貫いて、役所や政治家との間に一定の距離を保とうとなどしては、大事な記事を書き損じてしまうのです。
夜討ち朝駆け!
そうしないと特ダネはものにできないのです。
しかし、余りにもそうした思いが激しくなると、つい政府のゴマすり記事を書いてしまう、と。
本日の日経の記事をご覧になったでしょうか?
「法人税10%下げなら GDP7兆円増」
どう思いますか?
そんなことを言われたら、今500兆円ほどあるGDPが507兆円になる訳だから、それだけで経済成長率が1.4%分ほど嵩上げされる、と考えてしまうのではないでしょうか。
でも、本文を読んでみると、次のように書いてあるのです。
「ここから経済への波及効果を計算すると、3〜5年程度でGDPは7兆円増え‥」
何と紛らわしい記事であることか!
7兆円増えると言ったのは、3年から5年の合計でということなのです。だったら、1年間で1.4〜2.3兆円ということになり、だとしたら経済成長率の下支え効果は0.28%〜0.46%しかないのです。
さらに税収についてはこんなことも書かれていました。
「税収は13年度より1兆6千億円増えるという」
これもそんな言い方をされると、単年度の税収が1兆6千億円増えるかのような気がするのですが、これも3年から5年の合計でということでしょうか?
いずれにしても、何故税収が増えるのでしょうか? その根拠が示されていないのです。
多分、GDPが増えるからだと言いたのでしょうが‥それにしても、例えば年間のGDPが多めに見積もって仮に2兆円増えたところで、どうしたら1兆6千億円も税収が増えるのでしょうか?
そう考えると、これも3年から5年の合計でということになりそうですが、それでも疑問は残るのです。
というのも、幾らGDPを2兆円ほど引き上げる効果があるとしても、そもそも法人税率を10%ポイント引き下げるのであれば、それで即、5兆円ほどの税収減になるので、とてもプラマイで計算してプラスになるとは思えないからなのです。
この1兆6千億円税収が増えるというのは、3年から5年の合計でGDPを7兆円ほど引き上げる効果があり、そして、その7兆円分に引き下げられた後の25%程度の税率を掛けると1.75兆円になるので、それに近い考え方をしただけなのでしょうか?
いずれにしても、法人税を10%ポイント引き下げるとGDPが7兆円増えると書くのは、詐欺の類だと言われても仕方がないでしょう。
以上
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