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経済閣僚の発言
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52580211.html
2014年04月16日 在野のアナリスト
徳田議員の公選法違反事件をうけ、鹿児島2区補選が告示されました。某メディアでは、政権運営に影響、TPP交渉に支障、集団的自衛権の議論にも影を落とす、などの文言が並び、強迫観念を想起させる伝えられ方もされます。国政選挙にしろ、地方選挙にしろ、どういう形であれ議会運営に影響がでるのは当たり前です。そうした画一的な報じ方より、よほど各候補の主張をとり上げた方が実のある記事、といえるのでしょう。さらに、徳州会事件の資金の流れの全容解明も怠っているため、地方議員に流れた金、それらが掴めず、情勢が読めません。野党共闘の構図とはいえ、自民王国である鹿児島で、徳州会マネーの影響力の方がよほど大きいという形になるのでしょう。
最近、大人しかった安倍政権の経済閣僚が、またぞろ口先介入を活発化させています。甘利経再担当相の「日銀の緩和に期待し、勝手に落胆」発言に続いて、麻生財務相の「6月にはGPIFの買い」発言もとびだし、その他の要因も絡めて、今日の日経平均は400円を越える大幅高になりました。甘利氏の言葉を借りれば、安倍ノミクスに期待し、勝手に落胆しているのが、今の相場です。というより、市場とは常にそういうものであって、勝手に動くものなのです。
麻生氏の発言には注意が必要です。仮に、ポートフォリオを変更し、株式の保有比率を高めたとしても、GPIFは買いオンリーのマネーではありません。年金支給に備えて売るのですから、一時的に運用比率が上がるとき、買いが膨らむだけの話です。しかも6月に上昇させたいのは、消費税10%に向けて夏場の株価を回復させたい、という財務省の思惑も絡んでおり、そこで余力以上に買いを膨らます可能性もある。それを囃せば、後の急落も意識されることになります。
黒田日銀総裁が、異次元緩和によりボラティリティが高まったのでは? との質問を否定しました。しかし13年ぶりに新発10年物国債が見合いなしで終わるなど、明らかに異次元のことが最近頻発している。その具体的な説明はありません。また安倍首相との会食では緩和について、何も話し合っていないとしますが、今日になり月例経済報告の景気見通しを引き下げてきた政府が段取りを整えるので、日銀も追加緩和をして欲しい、と依頼されたことが明白です。ここで、異次元緩和による悪影響、などと説明すれば、追加緩和ができなくなる。だから論理的ではない、今の市場の異常さを自分たちの責任にしたくない。自己保身も含めてそういうことなのでしょう。
今日はソフトバンク株が大幅高でした。アリババGHの決算がよかったことで、思惑買いが働いた形ですが、米市場への上場を目指す中国企業が、決算を取り繕っていた例は枚挙に暇ありません。そして、買いの思惑が高まるときは、相場が総じて買いに向かう、という最近の例に倣った値動きを、今日の市場はみせました。大きく値動きがでるのはアルゴリズム取引の故ですが、それでも売買が盛り上がらない。今日も売買高は2兆円に乗せ切れませんでした。資金は余っているはずなのに、日本からは資金が逃げている。マネーフローが当局の思惑と、全くずれてしまっているのです。
安倍政権の経済担当による、思惑絡みの発言と、言行不一致の態度。これが市場から資金が逃げて行く原因です。ボラティリティが高すぎて、ロングのマネーが入ってこない。ヘッジファンドなどの短期マネーによる乱高下が、今後も続くことを意識させる展開になってきたのでしょうね。
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