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雑感。安倍ノミクスは落第点
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52568491.html
2014年04月10日 在野のアナリスト
小保方氏の昨日の会見で生じた違和感は、コツの正体が分からない以上、再現実験ができず、やはりあの論文は紙屑同然。ということと同時に、小保方氏は研究者生命がかかった危機であるにも関わらず、未だに必殺技を隠しもつ、という潔くない態度にあるのかもしれません。弁護士との間で、戦略のすり合わせはしているのでしょうが、釈明会見のはずが何も釈明されていない。立場表明のみで、実際には何の説明にもなっていなかったことにある。昨今増えてきた、会見する意味のよく分からなかった会見、ということがあります。戦略上、早期の解決ではなく、交渉ごとの材料作りに使われた、それが違和感として首をかしげてしまう原因なのでしょう。
日経平均が軟調です。最近、海外では安倍ノミクスの採点を、金融政策A、財政政策B、成長戦略E、これでABEノミクスを呼ぶそうです。合格ラインは前2つで、成長戦略は落第。しかも6月に新たな成長戦略、という話にも期待がもてなくなった。今週はSQで、多少先物の取引も増えていますが、現物にはロングオンリーの資金が入ってこない。短期の取引が、3月末から1000円近く押し上げ、今週に入って1000円近く押し下げた原因です。米国でも、成長銘柄から安定銘柄へと、資金シフトが起き始めているように、また世銀やIMFなどの世界経済の成長率見通しの引き下げが相次ぐように、これまで市場の抱いていた期待に、現実が追いつかないとの危惧が生じています。
TPPにおける日米交渉でも、なぜか米国が妥協と、よく分からない期待を語る人もいましたが、現時点で米国が妥協する必要は一点もありません。歩みよりや、落としどころなんて必要ない。日本が全面敗北すれば、それを国内に喧伝できますし、焦って妥協したことで中間選挙の悪材料にもしたくない。つまり成果しか受け付けない、という姿勢です。日豪EPAなど、何の関係もないのです。ここにも勝手に抱いた期待に、現実が追いついていかない危うさも隠されています。
安倍ノミクスは期待に働きかける、これが最大のリスクです。まだABEノミクスとの評価ですので、E判定は1つだけですが、本来は1つでも赤点なら落第なのです。TPPも成長戦略の1つだった。理研の問題も、科学技術推進として特定法人化も成長戦略の1つだった。それらが次々と頓挫している。すでにE判定の成長戦略ですが、現実にもそれが頓挫していく状況が次々に現れています。
本来、安倍ノミクスはエコノミクスを文字った造語ですが、そこで省かれたECO-は、接頭辞としては『生態、環境』を意味します。期待ばかりを煽り、ありのまま、現実の姿が抜けてしまった安倍ノミクスが、追いついてこない現実に汲々としだしたのが、今現れていることです。実態より、需給に強く反応するようになっている株価も、そうした面の一つの表れなのでしょう。安倍ノミクスが語られだしてから、ずっと生じていた違和感の正体は、その期待を現実にトレースできない、上手くいくためのコツが分からない、ということにもつながるのかもしれません。いつ釈明があるのか分かりませんが、少なくとも政権支持率の根拠のようになってしまった株価、その材料づくりのために、乖離した期待をいつまでも垂れ流し続けるわけにいかなくなってきた、それが今の失望の原因にもなってきているのでしょうね。
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